Daily Oregraph: 風に吹かれて
う~む、なかなか東映映画のタイトルロゴ画面(というのか?)みたいにはいかないなあ、などとバカなことを考えながら、今日もいつものコースを歩く。
知人の浜にはうっすらと霧がかかっていた。こういう状態を釧路語では「ガスっぽい」などとも形容する。さすが日本のロンドンにふさわしいしゃれた表現である。
いくら運動のためとはいえ、いつもひたすら歩くだけでは悲しいものがあるから、今日は浜に降りて朽ちた丸太に腰かけ、しばらくボーッとしていた。
部屋の中にこもっていると少しむしむしするけれど、浜の風は涼しくて心地よかった。
「怖いわ」 「ぼくだって」
我々が利用する列車は結構古いし、線路も古びている。
原文はかなりくだけているが、この翻訳もそうだ。
「チョウはひどい近眼だそうだ」 「そのとおりなんだよ」
などと脈絡のない例文が延々とつづく文法書を読んでいるせいか、景色もガスっぽいがぼくの頭も so なんだ。
しかしそれはしかたのないことで、とても小説を読むようなわけにはいかない。人間ときには辛抱も必要である……と柄にもなく殊勝なことをいってみる(笑)。
今日のおまけは札幌名物の「とうまん」。
さびた頭を使ったら糖分が欠乏するであろうと、先日スコップさんがおみやげにくださったのである。この饅頭を口にするのは何年ぶりだろうか。ほんのり甘くてやさしい味の、なつかしいお菓子。
どうもごちそうさまでした。
Comments
>「ガスっぽい」
さすがにこのような言葉は使いませんでしたが、我が郷里はその沖合にて暖流と寒流のぶつかり合う場所。この梅雨時にはいつも濃い霧が立ち込めていたように記憶します。
そうそう、プロ野球の試合が霧のために途中で終わってしまったこともありましたよ・・・
Posted by: 三友亭主人 | June 22, 2015 23:02
>三友亭さん
こちらでは霧をガスということが多いです。
英語でも gas を fog の意味で使うことがあるかと思って調べましたら……ありませんでした。
血は水よりも濃く、霧は gas よりも濃いわけですから、あたりまえといえばあたりまえ。
それをどうしてガスといいはじめたのか……答は霧の中(笑)。
> プロ野球の試合が霧のために途中で終わってしまったことも
わかります、わかります。情景が目に浮かんでくるようです。
Posted by: 薄氷堂 | June 24, 2015 08:56
沖縄は梅雨が開け
東京は亜熱帯的梅雨模様。
私の記憶が確かならば、この季節、釧路はまだ、肌寒いような。
Posted by: 根岸冬生 | June 26, 2015 13:20
>根岸冬生さん
沖縄と比べてはいけません(笑)。
ほんとうに肌寒い日がつづいています。それなのにしばらく歩くと肌がべたつくのは湿気のせいです。
ところで最近すっかり出不精になり失礼していますが、ブログを引っ越しされたとのこと。近いうちにリンクの張り直しをさせていただきますのでどうかよろしく(この種の作業がだんだんおっくうになってきたのです)。
Posted by: 薄氷堂 | June 26, 2015 18:06