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March 30, 2015

Daily Oregraph: 散歩の季節

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 まだ少し空気はひんやりしているが、雪もほとんど消え、やっと散歩の季節が巡ってきた。例によって臨港鉄道沿いを歩く。

 知人(しりと)の丘にはフキノトウがたくさん顔を出している。あまり上品な形容ではないけれど、まさにボコボコと生えており、いささか気味が悪いほどだ。こんなものを食う人がいるとは、ぼくにはとても信じられない。

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 臨港鉄道の線路がピカピカ光っているのは、毎日石炭列車の走る証拠である。あらためていつまでもこうあってほしいものだと思った。

 もちろん当市の経済の浮沈にも関係するけれど、ここが廃線になったら散歩の楽しみも半減するからだ。ずっと石炭を掘りつづけてくれなくては困るのである。

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 もう少ししたら日は沈む。夕日を撮ればいいのにとお思いかも知れないが、待ち構えてなにかを撮るというのはぼくの主義に反するから、さっさと切り上げて帰宅することにした。写真は結局出会い系(?)だよね。

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March 29, 2015

Daily Oregraph: 裏庭画報 フクジュソウ

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 フクジュソウが咲いていた。毎年この花を見るたびに、季節に区切りがついたように思う。世界が白黒からいっぺんにカラーに変ったような気がするのだ。

 この様子だともう何日も前に開花したらしいのだが、つい二日ほど前に見に来たときは、いつもの場所とはちがったので、うっかり見落としてしまったのである。

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 本州ではあちこちで花見を楽しんでいるらしいけれど、わが裏庭のエゾヤマザクラが咲くのはいつも五月の半ば過ぎ。

 去年の秋は畑を放りっぱなしにしていたから、一面に雑草がはびこって惨憺たるありさまである。春が来たのはうれしいけれど、小松菜農家のはしくれとしては頭が痛い。

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March 26, 2015

Daily Oregraph: 灯台へ行くの?

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 'Yes, of course, if it's fine tomorrow,' said Mrs Ramsay.

 ご存じ(かどうかは知らないけど)『灯台へ (To the Lighthouse)』の書き出しである。

 このとおり中学英語で十分わかる文章だから、ヴァージニア・ウルフなんて恐くない(笑)。しかも使う機会の多そうな表現である。そっくりこのままお使いになれば、「むむ、お主できるな」とイギリス人にほめられる可能性もあるし(?)、覚えておくことをおすすめしたい。

 しかし上天気だというのに、灯台へは行かなかった。まだ少し風が冷たい。まあ、そのうち行ってみるさ。

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March 23, 2015

Daily Oregraph: これも春

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 14時36分。濃霧が晴れてきたところだ。ついさきほどまでは、対岸がまったく見えなかったのである。

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 17時26分。霧がすっかり晴れたね、などといって澄ましているようでは観察力が足りない(笑)。波にご注目いただきたい。風が強まってきたのである。

 あまりにも風が冷たいものだから、デッキ上の物陰に身を隠して鼻水をすする姿は、兵隊の位でいえばまさに二等兵である。

 このあと風はいっそう強まり、岸壁に停めてあった車はもろに波しぶきを浴びたから、ものぐさのぼくも明日はさすがに洗車しなければならない。

 五月の半ばまでこういう日を何度か重ねるのが釧路の春である。本州の感覚では春とはいいにくいけれど、やっぱり春なのだ。

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March 21, 2015

Daily Oregraph: 民芸品?

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 荷役終了後の掃き掃除。このところ体重増加気味だから、運動を兼ねてぼくもちょいと手伝った。

 感心したのがチリトリである。柄が長いから腰をかがめなくてもすむのは、うまい工夫だと思う。

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 アップで見れば手作り感満点。立派な民芸品だと思うが、いかがであろうか?

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March 20, 2015

Daily Oregraph: 二等兵物語

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 朝から霧雨ともつかぬ小雨ともつかぬ雨が降り、午後にはとうとう荷役手配解除になってしまった。結局明日もご出勤である。

 さて昨日はYouTubeで拾った、花菱アチャコ主演の『二等兵物語』(1955年松竹)を観た。この映画(たしかシリーズ物になったと思う)は、その昔映画館で観た記憶がある。この映画の作りにはゆるいところもあるから、けっして傑作とはいえぬかもしれないけれど、戦後十年、軍隊という組織の愚劣さと理不尽さの記憶がまだ生々しく残っていたことがよくわかる。 

 21世紀にもなって八紘一宇などと抜かす連中は、アチャコの映画でも鑑賞して頭を冷やしてはどうかと思う。人間老いて死ぬのはあたりまえだ。病気で死ぬことも避けられないだろう。しかし一兵卒として死ぬほどばからしいことはない。

 幾多の犠牲を払って、たとえ建前にもせよ、主権は国民にありという宣言をしたのだから、国民を守ろうともしない国家であれば、もはや忠誠を尽くす義理などはない。なによりも、人を殺すのも、人に殺されるのもまっぴらだ、という人間としてあたりまえの感覚を忘れてはなるまいと思う。 

 こんなことをいうと、口先で威勢のいいことをいう連中は平和ボケなどと笑うのだろうが、ほんとうにボケているのはどっちのほうか、想像力に欠けているのはだれなのか、よく考えてほしいものだ。砲弾が炸裂すれば、あなたは一瞬にしてミンチになってしまうのである。

 まっとうな護憲派である天皇のご発言には、天皇制に疑問なしとしないぼくでさえ、深い教養と高潔な人格を感じるのに反し、軽率な発言を繰り返す戦争推進派の宰相に微塵の教養も見識もうかがえないとは、いったいどうなっているのだろう。

 これだから酒量が減らないのも道理である。

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March 19, 2015

Daily Oregraph: 寒空

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイント。

 天気がよければポカポカ陽気なのだが、今日は曇り空でひどく寒かった。小さな電気ストーブで暖を取っていたけれど、これではほんの気休めであろう。

 どうだろうか、服務規程違反ではあろうが、ヴォトカでも一杯?

 八紘一宇などとたわけたことをいうオツムの弱い女性議員がいると聞いたおれも、あきれて頭がクラクラし、昼間から一杯やりたくなったぞ(笑)。

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March 14, 2015

Daily Oregraph: 春めく

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 短い散歩の途中でなつかしい建物をみかけた。玄関前に残る雪が空家であることを証明している。なるほど相当傷んでいるから、手を入れねば住めないかもしれない。ここもいずれ取り壊されるのだろう。

 先日の雨であちこちの雪の山が融け、一回り小さくなった。やっと「春めく」ということばにふさわしい季節が巡ってきたようだ。

   春めきし風と覚えつ急(せ)かずゆく  立子

 昨日は床屋さんに「白髪が増えたねえ」といわれたけれど、なあに、頭も春めいたのだろう。春の日が射して白髪がキラリと輝くなんぞオツなものではないか。

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March 11, 2015

Daily Oregraph: 修行不足

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 母の通院のお供をしたついでに、待ち時間を利用して幣舞公園から一枚。昨日から強風が吹き荒れているけれど、雪にはならず雨ですんだのは幸いであった。

 病院はひどく待たされるから、新書を一冊ポケットに忍ばせていったのだが、気が散って集中できない。

 まずテレビがうるさい。あれ、親切のつもりらしいけれど、迷惑だからやめてくれないものだろうか。そのうちに隣に座ったおばちゃんが後ろの席に知り合いをみつけ、大声で世間話をはじめる。そういうのは場所を変えるか、もう少し控えめな声て話してくれ。

 結局イギリスの上流階級は Pardon? とはいわないとか、アイスクリームではなくアイスを用いるという、どうでもいい新知識(へえ、すると日本人は上流階級なみだな)を得ただけで、あとはさっぱり頭に入らなかった。

 -だけど、いっしょに暮らす人がいるだけでもいいよね、ほんと。

 なかなか話は終りそうになかったが、ありがたや、おばちゃんに診察の順番が回ってきた。しかしその空白を埋めるように、テレビからはだれそれのイケメンの息子が来日したので突撃取材をしたという話が流れてくる。バカじゃないか、あんた脳味噌はあるのか? そんなやつ放っておけよ。

 ああ、それしきのことにイライラするとは、おれもまだ修行が足りぬようだ。

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March 07, 2015

Daily Oregraph: たこ焼きに挑戦

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 昼飯にたこ焼きとはどんなものかとも思うが、結構腹は満たされた。数年前に購入したホットプレート付属のたこ焼き用プレートをはじめて使ってみたのである。

 いびつなかたちのものがあるのはご愛敬。なにしろ初挑戦だから致し方ない。天かすは入れず、中身はタコとネギだけであるが、焼き立ての味は上々であった。

 お粗末な政治家どものニュースにうんざりさせられるよりは、安くてうまいもんを追求するほうがはるかにいい。

 -あんな連中でも大臣になれるんだからビックリだね。まったく美しい日本だよ。

 -なあに、あんたにたこ焼きが焼けるというのも驚きさ。

 最近自信を失いかけた日本人みずから日本をほめたたえるテレビ番組が流行しているけれど、世界に誇るたこ焼き内閣でも自慢してはどうだ。生焼けだからとても食えたものではないが……

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March 06, 2015

Daily Oregraph: 予想的中タラの鍋

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 雪かきの話ばかりではウンザリだろうし、まあ、鍋でもつつきながら一杯。どうせ酒は自前なんだから、お好きなだけお飲みなさい。

 今日は好天なので雪かきはなし……といいたいけれど、道路脇の大きな雪の山を崩す作業をしたから、結局またもや鉛筆のかわりにスコップを手にすることとあいなった、ああ。

 4日の記事に今朝根岸さんがお寄せくださったコメントに曰く、「今日あたり、鱈で一杯でしょう?」と。

 大当たりである(笑)。こちとら流用しようにも政治資金なんてないけれど、97円ならなんとか工面がつくから、タラのアラを買って帰宅し、コメントを拝見してビックリした。

 ぼくは超能力などを信ずる男ではないが、世にいうテレパシーとはこのことであろう。根岸さんが遠くから「タラを買え」とぼくに命じたのである。

 このところ体がだるく(笑)、低調もいいところだが、そろそろ読書を再開せねばならない。そのうちみなさまのブログにもおじゃまする元気が出るだろう。

 え、タラ鍋ですか? そりゃあ、うまかったですとも。

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March 04, 2015

Daily Oregraph: 鼻水のうた

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 またしても雪である。三友亭さんのコメントではないが、このところ雪かきの記事ばかりである。まことに情けないかぎりだ。

 しかし愚痴をこぼしてもはじまらない。たとえツァラトゥストラだって、スコップをふるって雪かきせねば小屋の向こうの道路には出られないのだ。

 11時20分。近所のみなさんはまだ出動していない。夕方まで降り続くという予報だから、それまで体力を温存しているのだろう。

 だがぼくは第一回目の雪かきを敢行した。二回目に楽をするためである。

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 16時10分。雪は止んだけれど、数時間のうちにまたずいぶん積もった。よっこらしょと立ち上がって外へ出たものの、腕が萎えて雪を遠くまで放り投げられない。しょうがないから、アイスクリームを盛る要領で、道路脇の雪山にスコップの雪をなすりつける。

 お恥ずかしい話だが、作業中不覚にも鼻水が自然落下する(笑)。こうなれば風流もへちまもあったものではなく、駄句しか浮かんでこない。

   三月の雪に鼻水垂れて消え

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March 02, 2015

Daily Oregraph: 除雪?

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 実につまらない一日であった。

 雪は深夜から雨に変り、明け方ふたたび雪となった。そのためバケツに漬けた雑巾のごとく、たっぷり水を含んで鉛のような重さである。

 近所のみなさんもウンザリした表情を浮かべつつ、黙々と雪をかく。だんだん捨て場所がなくなってきたので、雪の山が大きくなってきた。

 海岸部でこのありさまだから、雪の多い内陸部の方々はさぞ苦労されたことと思う。

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 午前午後の二回雪かきをしたあと、除雪車がやって来たのは14時過ぎであった。市民の義務と心得て、せっかく家の前の車道もきれいにしたというのに、除雪車がはねた雪の塊をまき散らしていったのを見て、これを除雪と呼ぶのはいかがなものかと思った。雪は少しも取り除かれていないからである。

 このままでは車を出せぬから、近所のみなさんも一斉にスコップ片手に出動したことは申し上げるまでもない。

 そういえば放射能の除染も同じだ。取り除いているわけではないし、取り除けるはずもない。ことばのマジックである。せいぜい拡散して薄めているだけではないか。雪は人手で山にできるし、いずれ融けて蒸発するからまだいいけれど……

 比較するものがないからわかりにくいけれど、写真に見える塊はかなり大きく、腰が抜けるほど重い。あと十年もたったら、ほんとに腰が抜けるかもしれない(笑)。

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March 01, 2015

Daily Oregraph: 三月の覚悟

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 21時10分。夜の雪を撮ろうと、防水コンパクトデジカメを持って表へ出た。ところが肝腎の雪がうまく写らない。

 そこでわざとストロボを発光させることにしたのだが、このカメラでは「夜景・人物」モードにしなければスローシンクロにはならぬようだ。しかしこのモードではどうしても遠景にピントが合わない(そりゃそうだろう)。

 そうこうしているうちにレンズには水滴がたまる。モニタを見ながら、なんとなくピントが合いかけたところをみはからってシャッターを切ると、世にも奇妙な心霊写真になってしまった。雪とオーブの競演である。

 だがそんなことはどうでもいい。予報では明日も一日中雪らしい。雪かき確定である。

 風が次第に強まってきた。たった今グラスになみなみとスコッチを注いだところだ。覚悟の酒である(笑)。

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