Daily Oregraph: 除雪?
実につまらない一日であった。
雪は深夜から雨に変り、明け方ふたたび雪となった。そのためバケツに漬けた雑巾のごとく、たっぷり水を含んで鉛のような重さである。
近所のみなさんもウンザリした表情を浮かべつつ、黙々と雪をかく。だんだん捨て場所がなくなってきたので、雪の山が大きくなってきた。
海岸部でこのありさまだから、雪の多い内陸部の方々はさぞ苦労されたことと思う。
午前午後の二回雪かきをしたあと、除雪車がやって来たのは14時過ぎであった。市民の義務と心得て、せっかく家の前の車道もきれいにしたというのに、除雪車がはねた雪の塊をまき散らしていったのを見て、これを除雪と呼ぶのはいかがなものかと思った。雪は少しも取り除かれていないからである。
このままでは車を出せぬから、近所のみなさんも一斉にスコップ片手に出動したことは申し上げるまでもない。
そういえば放射能の除染も同じだ。取り除いているわけではないし、取り除けるはずもない。ことばのマジックである。せいぜい拡散して薄めているだけではないか。雪は人手で山にできるし、いずれ融けて蒸発するからまだいいけれど……
比較するものがないからわかりにくいけれど、写真に見える塊はかなり大きく、腰が抜けるほど重い。あと十年もたったら、ほんとに腰が抜けるかもしれない(笑)。
Comments
天気予報を見れば今日も雪のようですね。
こんなに降るのは珍しいんじゃないんですか・・・
なんか、例年に増して雪かきの記事が多いような気がしますね。
Posted by: 三友亭主人 | March 04, 2015 08:11
>三友亭さん
> なんか、例年に増して雪かきの記事が多いような気がしますね。
雪をかく→疲れる→ウィスキーを飲む→寝る→雪をかく……
なんという人生でありましょうか(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | March 04, 2015 18:35