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January 31, 2015

Daily Oregraph: 雪かき速報 (2)

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 10時45分。雪のピークはこのあたりだったから、暴風雪にはならなかった。15時に外を見たときには、雪はもう止んでいた。

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 16時38分。不気味な夕焼けである。風に吹き飛ばされている雪がおわかりになるだろうか。

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 17時40分。風が強い。ブレた写真で申し訳ないけれど、雪の舞い上がったところがはっきり見えると思う。

 これがいわゆる地吹雪というやつで、さえぎるもののない内陸部では視界ゼロになり、交通事故を引き起こす。君子危うきに近寄らず、こういうときは部屋にこもって一杯やるにかぎる(一杯やれば車を出さずにすむ)。

 結局本日は午前中三回、午後一回、都合四回雪かきをした。大雪にならなかったのはなによりである。

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 本日17時の天気予報。どうやら勝負はあったようだ(笑)。釧路の海岸部で三日も雪が降り続くことなどまずないのである。土地の古老の話は聞くものだ。

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Daily Oregraph: 雪かき速報

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 昨夜から降りはじめた雪は数センチほど積もった程度だが、先ほどから少し勢いが増してきた。写真は09時20分に撮影したもの。まだ暴風雪とはいえないけれど、風もだんだん強まってきたようだ。

 第一回目の雪かきはすませたが、今日中にあと一二度はせねばならぬようだ。まとめて一度ですませればいいようなものだが、それだと大仕事になるからだ。まったくいやになる。

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 気象庁はちょっと弱気になったらしく(笑)、上段が昨夜の予報、下段が今朝のものである。今のところぼくの予報のほうが当たっている。

 しかし万一災害が起こった場合に非難されるのを恐れるせいか(?)、気象庁は近年ややおおげさな予報を出す傾向にあるから、たとえ勝負に勝ったところでどうもスッキリとしない。それにどっちみち雪かきはせねばならないのだ。

 続報を待たれよ(笑)。

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January 30, 2015

Daily Oregraph: 春告魚

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 ネタ切れもいいところなので、厚岸産生ニシンでもごらんいただこう。

 ニシンは春の季語で、別名春告魚。だからといって春が来たと喜ぶのは無理がある。まだ道路はカチカチに凍りついているからだ。ちょっと気の早い連中が網にかかったのだろう。

 春どころか、恐ろしい天気予報が出ている。31日と2月1日は暴風雪、2日は風雪強し。しかし釧路で三日も雪が続くというのは尋常ではない。ぼくの経験的予想ではたぶん雪が続くのは丸一日。長くてもせいぜい一日半から二日なのだが、気象庁との勝負(笑)、どちらに軍配が上がるかお楽しみに。

 なにしろ雪かきがかかっているから、勝負に負けるわけにはいかない。もちろん結果は正直にご報告するつもりである。

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January 27, 2015

Daily Oregraph: 冬の夜霧

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 今日は気温が高く、朝から季節外れの霧がかかっていた。日中は雨になったが、その雨も上がり、ふたたび霧。夜霧独特のけだるい気分を真冬に味わうのも悪くないものだ。写真は17時半ころに撮影したものである。

 朝は朝霧、夕べは夜霧……という歌の文句もあるけれど、今どきだれも知らないだろうなあ。

 たった今窓を開けてみたら、もう霧は消えていた。いつもの澄んだ冬の夜である。醸造酒寄りの気分が蒸留酒寄りに戻ったから、今夜はウィスキーだな。

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January 26, 2015

Daily Oregraph: 冬の絵日記

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 ひさしぶりに来た釧路駅。田舎にくすぶっている無名のジジイに会うために、わざわざ釧路までおいでになるという奇特なH氏を出迎えるためである。

 事情通のH氏に母校の現状などをうかがいながら5時間ほどおつきあい。だんだん浮き世離れしつつある男にそんな話をしてくださるお方がいるというのも、まあなにかの縁であろう。

 夜は一仕事。去年の六月から十二月にかけて撮った写真のファイルを整理して DVD に保存したのだが、恐ろしく手間がかかった。屑みたいな写真を保存してどうするのだ、と思わぬでもないが、1998年以来、屑中の屑(笑)以外のファイルはすべて手元に残してある。

 しかしそれらの写真は数百年後にはファイルが読めなくなっているだろう。埴輪や三角縁神獣鏡には到底かなわないと思えば、悲しいやら情けないやら。

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January 24, 2015

Daily Oregraph: 氷柱落とし

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 昨日の雪の上に新たにうっすら雪が積もっていたので、雪かきの仕上げをする。天気はよし、気温も低からず、さすがの神様も熱燗を飲もうという気にはならなかった。

 玄関の庇から落ちかかった雪は半ば凍っている。放っておくと危険だから、氷柱の写真を撮ったあと、スコップの先で突いて落としてしまう。首筋に水滴が落ちてひやりとするくらいならいいけれど、氷のかたまりに頭を直撃されるのはごめんだからだ。

 『灯台へ』を10頁だけ読んでから、YouTube でドキュメンタリを何本か見る。活字よりも動画のほうがやはり楽である。Uボート、英国の食事の歴史、人間なきあとの地球の運命……頭がゴチャゴチャになってしまった。ちょっとまずいか?

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January 23, 2015

Daily Oregraph: 雪の日のお神酒

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 せっかく道路が乾いてきたというのに、またしても雪。たいして積りはしなかったけれど、雪かきせねば車を出せない。

 朝っぱらから雪かきなんぞをすると、本を読む気にもなれない。こんなときは一杯やるにかぎる。

 雪が降るくらいだから気温はさほど低くないのだが、日が射さぬ家の中は冷え冷えとして、さすがの蒸留酒ファンもキンキンに冷えたヴォトカを飲もうという気分にはなれない。熱燗だ、熱燗にかぎる。

 昼間は酒を飲まずに働けというのは人間界のきまりであって、神様にはあてはまらない。ええい、頭が高い。われは神なるぞ。神様はお神酒を飲むのが仕事なのだ(神様が雪かきなどするものか、という素朴な疑問はこの際無視しよう)。

 というわけで、生き神様は食べる煮干しをかじりながら熱燗をコップに一杯やったのである。『灯台へ』はまだ94頁だというのに……

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January 21, 2015

Daily Oregraph: 神の酒

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 十勝港からの帰り道に拝んだ山々。空気の澄みぐあいは今ひとつだったけれど、それでも美しいものである。神々しいとはこういう景色をいうのであろう。

 しかしもしこの山脈に降臨する神がいるとすれば、三輪山の神様とはずいぶんちがうような気がする。清酒をお供えするのはどうもヘンだ。

 やはり度の強い蒸留酒であろう。ウィスキーやブランデーよりも、澄んだヴォトカがいいように思う。ごく小さめのグラスについで一気に飲み干す。もう一杯ついでまたキュッと空ける。これを延々と繰り返すのである。

 下々の者たちとはちがって、神様は悪酔いしない。いくらでも飲めるのだ。朝から晩まで飲み続けても、泉から湧き出る酒は常に一定量に保たれ、増えもしなければ減りもしない。般若心経中の「不増不減」とは、神の酒のことをいうのである。

 -なにをデタラメいってんだよ、この酔っ払い!

 -うるせえ、もう一本もってこい。

 ……てなことを考えながら車を走らせて帰ってきましたとさ。

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January 20, 2015

Daily Oregraph: 十勝港にて

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 昨日から出張中。わざわざ十勝港にまで来て枯草とは情けないけれど、仕事の都合でこれしか撮りようがなかった。例によって生存証明写真である。

 心配していた道路事情だが、さすがに国道はまったく問題なし。いつも通る厚内経由のコースは圧雪路面だったから、このたびは避けて正解だったと思う。

 22日から23日にかけてふたたび雪の予報が出ているから、明日釧路に戻れるのはありがたい。もうちょっと長生きしなくては……

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January 17, 2015

Daily Oregraph: 灯台いまだ遠し

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 ひさびさの雪は、幸いたいして積もらなかったが、途中からミゾレに変ったので道路はびしょ濡れである。それが凍りついたら厄介なことになる。月曜日は早朝から車で出張の予定だから、ちょっといやな感じがする。

 このところたるんでいるから、活を入れるために数日前からヴァージニア・ウルフの『灯台へ(To the Lighthouse)』に取りかかった。たしか三十年ほど以前に70頁ほど読んで放り出した小説である。

 それも道理、決してすらすら読めるような作品ではない。波瀾万丈のストーリーが展開するわけでもない。むずかしい将棋を指しているような案配で、次の一手、いや次の頁に進むまでにえらく手間がかかる。

 実に厄介な小説だが、今度こそ途中で放り出さずにつきあってみるとしよう。無事灯台へたどり着けるかな?

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January 15, 2015

Daily Oregraph: マイウェイ・パトロール

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 いつもの道を散歩。もう写真の撮りようもないくらい歩きなれたコースである。石炭列車でも通過すればよかったのだが、あいにく遭遇しなかった。

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 まったく目的がないわけではなかった。フキノトウを確認したかったのだ。知人(しりと)の崖は、釧路でもっとも早くフキノトウが顔を出す場所のひとつだからである。

 気温がプラスだから、いったん凍った土が融けてグチャグチャになっていた。予想どおりフキノトウを発見し、目的を達成したまではよかったけれど、足場が悪すぎて近寄れなかったのは残念である。

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 めずらしく知人の浜に先客を発見した。なにやら哲学者風の思索にふけっておいでのようだったので、浜へ降りてじゃまするのは遠慮しておいた。

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 運動のため南埠頭へ足を伸ばしたら、まるで氷がないのには拍子抜けし、ガッカリして南新埠頭へ回ると、たくさんの釣人がいた。

 気温は高いし風も弱いし、手袋の必要もなく、真冬の釣りがこんなに楽でいいのか。寒さにガタガタ震え、鼻を垂らし、凍えた手で竿をあやつるのが釣りの道であろう……などと勝手なことを考える。

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 南新埠頭東側には名物のガラクタ広場(?)があり、廃船から得体の知れぬ廃物まで雑多なものが置かれている。

 ここは天気の悪い日のほうが絵になるというふしぎな場所で、暗雲たれこめミゾレが顔にビシビシ打ちつけるような日には、どことなくホラー小説風の景色に見えるのだが、今日はダメ。カラスも不吉どころか、ただの間抜けな鳥にしか見えない。

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 さっぱり収穫のないまま、欲求不満気味で港町岸壁に出る。製紙工場の煙突から出る煙と空の雲の取り合せがちょっとおもしろかったけれど、これも物足りない。

 毎度同じコースばかり歩いていると、どうしてもマンネリになる。大都会の裏通りが恋しくなる。しかし簡単に出かけるわけにはいかないから、どうにか工夫せねばならないのだが、修行不足というのは悲しいものだ。

 たぶんぼくの目は節穴なのだろう。見えないところが見える魔法のメガネは手に入らないものだろうか。見なれた景色がいつもとちがって見えるとありがたいのだが。

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January 14, 2015

Daily Oregraph: 裏庭画報 ご神木

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 わが家のご神木といえば、まずこのエゾヤマザクラ。サクラといえば花だから、植物学者でもなければ幹に注目しようとはしないのはけしからんと気がついた。若い娘の髪飾りだけをほめるようなものではないか。

 そこで風雪に耐えた肌を鑑賞してみたのだが……これはもはや妖怪の域に達している。いまさらヘチマコロンも役には立つまい。しかしこんな婆さんでもたしかにまだ生きている。

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 ナナカマドも樹齢数十年、堂々たる貫禄の大木に成長した。白粉の剥げかけた大年増といったところであろうか。

 注連縄を回そうとまでは思わないが、こうしてじっくり眺めていると、古代の人々が樹木に神を感じたのはもっともだと思う。年を経た樹木がただボーッと突っ立っているわけはなく、なにか考えているにちがいないと思うのは人間自然の情だろうから、理屈をこねて冷笑するには及ぶまい。

 幹を抱きしめればこちらの体内にもエネルギーが注ぎこまれるんじゃないか、とさえ思えてくるけれど、近所の人に正気を疑われては困るから(笑)やめておいた。

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January 12, 2015

Daily Oregraph: 君の名は?

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 散歩の途中でみつけた赤い実。バラの実のように見えるけれど、わが裏庭のものとは枝がちがう。

 ノイバラ(ノバラ)じゃないかと思うのだが、正体を確かめるには夏まで待たねばならない。今日はまとまったネタがないから休業するつもりだったけれど、メモとして写真を掲載しておくことにした。

 最近物忘れがひどいので、おまじないのつもりである。 

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January 11, 2015

Daily Oregraph: 活字ふたたび

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 昨年秋の京都滞在中は娯楽が読書しかなかったので、それなりに本を読んでいたけれど、こちらに戻ってからはもっぱらYouTubeで映画やドキュメンタリを見る日が続いていた。

 昔はたまに映画館へ行ってしばし異界に身を置くと、気分がリセットされて猛烈に本が読みたくなったものだ。しかし自分の部屋で次から次へと動画を見ていると、リセットどころか、ずるずると深みにはまって抜けられなくなってしまう。

 結局活字とはすっかりご無沙汰してしまい、本日やっと本を一冊だけ読み切った。それも古典文学などではなく、

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 相変わらず途方もないストーリーだが、さすがに読ませる。あらすじを説明するのは面倒くさいので、宣伝文句をお読みいただきたい(うまいことまとめるものだ)。ご存じ『シャイニング(The Shining)』の続編である。

 『シャイニング』を読んでいなくとも楽しめないことはないけれど、やはり一読しておいたほうがいいだろう。ひとつだけ不満をいえば、悪の親玉には最後までもっとしぶとく踏んばって欲しかった(笑)。

 さてこれからどうしよう。ディケンズの小説はうっちゃったままだし、もとのペースに戻るまでには案外時間がかかりそうだ。ちょっと悩んでいる。

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January 08, 2015

Daily Oregraph: 初仕事

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 初仕事の船が二引きのファンネルとは縁起がよろしい。釧路ーOBさんもきっと喜んでくださるにちがいない。

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 本日はちょいと趣向を変えて、夜の船上セキュリティ・チェックポイント。今日はさほど気温が低くなかったとはいえ、ご苦労なことである。仕事が終ったらヴォトカでも一杯やってくれたまえ。

 吾輩はウィスキーをやる。竹鶴さんにあやかって一本空けたいところだが、まだまだ修行が足りぬ。せいぜい三分の一だな。

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January 06, 2015

Daily Oregraph: 夢のあとで

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 水面の凍りついた新釧路川。このあと雨が降り出したから気温はそう低くないのだが、空は暗いし、風は強いし、ずいぶん寒く感じる。

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 TG-850 のアートフィルタ「ドラマチックトーン」で撮ってみたら、なんだかすごいことになった。まるで悪夢の中の景色である。

 これを見て思い出したのが今年の初夢である。

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 無性にコカコーラが飲みたくなって買いに出たら、自動販売機の背が高すぎて、コインの投入口に手が届かない。どうしてもコカコーラでなければならない。のどは乾いてカラカラである。

 通りを見渡せば自動販売機はあちこちにあるのに、故障していたり、コーラがなかったり、どれも妙な具合なのだ。さんざんうろつき回ったけれど、どうしてもダメ。

 いつの間にかとなりに友人のT君がいて、いっしょに探してくれるのだが、店に入れば魚屋だったり、食料品店のくせにコーラを置いていなかったりで、一向にらちがあかない。

 そのうちにT君の実家の近くにさしかかり、彼は帰って寝るという。「いつまでここにいるんだい」とぼくがたずねると、「八月には歌舞伎座の芝居があるから、それまでには」とワケのわからぬ返答をする。

 ふたたび一人きりになり、途方に暮れたところで目が覚めた。寝る前に酒を飲み過ぎたせいか、ひどくのどが乾いていた。

 ……とまあ、バカバカしい夢なのだが、のどが乾いて飲み物が欲しかったのはともかく、ふだん飲もうともしないコーラが飲みたくなったのは、明らかに前日に読んだスティーヴン・キングの小説のせいである。

 のどが渇き切ったヒロイン曰く、

  Can I have a Coke and a water?

 おかげで正月早々いやな夢を見てしまった。こんなことなら論語でも読めばよかった。

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January 05, 2015

Daily Oregraph: バラの実解剖失敗記

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 バラの実をふたつ用意して、内部を観察してみた。実のサイズに大小はあるが、写真のものは径約7ミリである。

 カッターの刃を新品に取り替え、スパッと切ったつもりだったが……

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みごと失敗! グチャグチャになってしまった。

 すっかり固くなっているだろうと思いのほか、実はずいぶんソフトだったのである。おまけに左半分の下の種の一部が切れて、右へ移ってしまった。種は合計4個である。

 もうひとつの実もうまく切れなかった。よほど鋭利な刃物が必要なようだ。それともナイフに熱湯でもかけておけばよかったのだろうか?

 照明もまたむずかしい。レンズをうんと近づければ影ができるからだ(上の写真はトリミングずみ)。


 工夫次第ではもっと鮮明に撮れると思うが、ぼくみたいな気の短い男にはとても向かない作業だと悟った。何事も奥が深いものである。桃栗三年バラ八年、いまさらそんなに時間をかけてはいられない。

 でもこういう写真もおもしろそうだから、若いあなたがおやりになってみてはいかがだろうか……といって、失敗をごまかしておこう(笑)。

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January 04, 2015

Daily Oregraph: 裏庭画報 枯草ランド

 寒い。いくら天気がよくたって、こう寒いと散歩に出る元気が湧いてこない。そこで裏庭で枯草を撮ることにした。だって枯れた草しかないのだからしょうがないではないか。

 使用したのは8年以上前のクラシック(?)一眼レフとマニュアルレンズ。一千万画素だけど、ちゃんと写る。腕がよければもっとよく写るだろう(笑)。

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 これはたぶんエゾノコンギクだろうと思う。

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 これは……なんだかわからないけれど、おもしろいかたちをしている。枯草もバカにはできないものだ。

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 ナナカマドの実のほかにも赤があることを忘れていた。ナナカマドほど派手な赤ではないし、小粒だから目立たないけれど、バラの実である。

 わが家のは白バラだが、名前はわからない。放っておくとトゲのある枝がむやみに伸びるから、清少納言が生きていたら「にくきもの」の筆頭に挙げるところだろう。

 あまりにもはびこって癪にさわったからずいぶん枝を切ったけれど、敵もさるもの、しぶとく生き延びている。どこぞの政権といっしょだな。

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 右側の実をアップで見ると、裂け目から白い繊維状のものがのぞいている。しめた、これでネタができた。明日は実を切って中をのぞいてみることにしよう。

 ぼくはひどい近眼だから、あとで拡大してみると思わぬ発見をすることもあり、トクをしたような気分になるのだ。だからあまりひどい塗り絵になっては困るわけ。

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January 02, 2015

Daily Oregraph: コンパクトデジカメ週間 (5) OLYMPUS TG-850

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 最終回は OLYMPUS TG-850。TG-820 同様10メートル防水のカメラである。

 ズーム域は 28~140 ミリ相当から 21~105 ミリ相当へと、大きく広角側にシフトした。ぼくは 35~80 ミリあたりを常用し、広角は苦手だけれど、現場の仕事では重宝しそうだ。

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 撮像素子は 1/2.3型 CMOS で、サイズは変らないが、とうとう 1,600万画素になってしまった。ありがたいアベノミクスのおかげだろうか。

 背面液晶モニタは 3.0型と、これまた同サイズだが、こちらは46万ドットとドット数が半減し、画面もかなり暗めになったから、やや見にくい。

 操作ボタン類はモードダイヤルのおかげでかなり改良され、手間も省けるし誤操作も減るのではないかと期待している。

 データの書き込みが高速になったことも改良点のひとつである。連続して撮影したいときにあまりイライラせずにすむからだ。

 一方改悪されたのはファイル番号の管理である。一日一回だけ SD からファイルを移動するなら問題はないけれど、いったんファイル移動したあと、同じ日にまた撮影すると、ファイル番号がふたたび「日付+0001」からスタートするのはどういうことだろう。

 つまり通しの連番にはならず、同日に同一のファイル番号が出現するのだ。こんな不便な仕様のカメラははじめてである。開発時に別部門の社員に使い勝手をチェックさせればいいと思うのだが、いかがだろうか。

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 ドット数を減らしたかわりに液晶モニタは可動式になった。

 いわゆる自分撮りにピッタリというのだが、個人的にはおのれの顔なんぞ撮りたくもないから、ちっともありがたくはない。ただしほかに使い途はあるかもしれない。

 このたびは自分撮りせねばならなかったが、カメラで顔が隠れたのは幸いである。額に見えるのはジジイのシワではないぞ(笑)。手ぶれ補正のない一眼レフだから、眉根を寄せて息を止め、気合いを入れてシャッターを切っているところ。

 さてそれでは散歩に出てみよう。今日は幣舞橋の向こうへ行ってみることにした。

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 釧路小学校(旧日進小学校)前。道路がところどころカチカチに凍っているから、歩きにくくてしょうがない。

 TG-820 とは少し絵作りがちがうように思う。あっさりめというのか、コクがなくなったというのか、やや平凡な印象を受ける。

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 これが広角端 21ミリ。なるほど広範囲が写る。しかし広範囲が写れば必ず景色が広々として見えるわけではないし、余計なものが画面に入り込むことも多いから、ぼくとしては狭い場所で活用することになるだろう。

 21ミリならもっと左右両端がゆがむかと思ったらそうでもない。ソフト的に処理しているのだろうか?

 空の色はいわゆるオリンパスブルー、鮮やかである。しかし全体的にはやはりやや平板であっさりめに見える。

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 同じ位置から望遠側一杯にズームしたのがこちら。

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 しょうもない写真で申し訳ないが(笑)、テストなのでご勘弁を。

 強烈な斜め逆光のせいで、液晶モニタがほとんど役に立たず、煙突の円形部分上端とツララの下端が画面に入らなかった。ビューファインダのないコンパクトの泣きどころである。

 極端な光線状態のせいか、オリジナル(左)は明らかに色かぶりを起こしている。記憶色は右に近い。

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 このショーウィンドーのマネキンは、季節による服装の変化を観察するため、以前定点撮影していたことがある。ひさしぶりだね、おねえさん。

 この写真は一見やや淡泊過ぎると思うかもしれないけれど、実はかなり記憶に近い。コントラストをもう少し強めたほうが絵はになるかもしれないが、それだとウソになる。忠実度はこちらが上だろう。どっちを取るか、むずかしいところだ。

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 同じ場面をふた通り撮ってみた。下がアートフィルタの「ラフモノクローム」である。使い方によってはおもしろそうだ。

 上の写真を見ると、やはりちょっぴり平板に見えるところがある。

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 こちらはもう少しコントラストが強めだといいように思う。木製の看板がややのっぺりして見えるのは、画素数を増やしたツケではないだろうか。

 等倍でチェックするとアラ探しだといって非難する人がいるようだけれど、そんなことはない。仕事上の必要からも、アラではなく細部を確認したいという場合は少なくないからだ。第一ちゃんと解像しないのでは、わざわざドット数を増やした意味がないではないか。

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 そこで、等倍(笑)。世間で塗り絵というのはもっともだと思う。ドットの数が増えれば当然より精細になるはずなのに、そうはなっていない。かえって質感が失われ、平板に見えるのはどうしたことだろう。

 もっともブログに載せる程度のサイズでは欠点はそう目立たないから、実用上は間に合うけれど。

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 ざっと試し撮りを終えたので帰途につく。もうカメラの性能なんぞどうでもいい。

 寒空に薄着で笛を吹くこの少女の像を、あなたはご存じだっただろうか?

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 TG-820 では、スーパーマクロ・モードにしなければ、事実上マクロは使えなかったが、TG-850 では通常モードでズーム全域 10センチまで寄れる。望遠端でここまで撮れるから、大変実用的になったと思う。

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 スーパーマクロだとこのとおり。しかし日常的にここまで寄る必要なんてないし、少なくともぼくが使うことはないだろう。

 ファイル番号を除けば、使い勝手は大いに改善されたが、好みとしては絵にコクのある TG-820 を採りたい。このカメラ、主に仕事用になりそうな気がする。

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January 01, 2015

Daily Oregraph: 元旦活花

 みなさま新年おめでとうございます。今年もよろしくおつきあいのほどお願い申し上げます。

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  新しい年を迎えたので、柄にもなく裏庭でインスタント活花に挑戦してみた。いわば無手勝流家元である。

 材料は先月折り取ったナナカマドの小さな枝。その先っちょをさらにポキリと折って、昨夜うっすらと積もった雪の上に置いたのである。

 赤い実がひとつだけなら日の丸そのもの。しかし一国だけが栄えることなどありえないのだから、あえてふたつにしたところに苦心を認めていただきたい。


 こうも不景気だと気がくさくさして、つい

  浅知恵のおとゞの仕打ち忍ぶれど
   困りてなどか銭の恋しき

と愚痴のひとつもいいたくもなる。

 しかし新年早々縁起でもないことは考えたくもないから、気晴らしに熱燗でも一杯やるとしよう。


 みなさまもまあおひとつ。

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