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November 13, 2014

Kyotorogy 2014: 映画館のある風景-千本日活

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 千本日活は健在であった(2014年9月27日撮影)。この映画館について Wikipedia から引用させていただくと、

 第二次世界大戦後の1961年(昭和36年)7月、京都府京都市上京区に独立館主による東宝封切館、五番街東宝として新築・開館、1963年(昭和38年)には改称した。戦前から芝居小屋・映画館でにぎわった西陣地区に現在も残る、同地区最後の映画館である。

 すでにふれたように、西陣京極にただ一館残っていたシネ・フレンズ西陣が廃業した現在、この映画館が孤塁を守っているわけだ。

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 千本通りの西側から入ればすぐ次の通り(以下特に断りのないかぎり2014年10月8日撮影)。映画館のあたりは、水上勉の『五番町夕霧楼』で知られる五番町である。五番街東宝という開館当時の名称はそれに由来するものだろう。

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 これは2002年9月18日に撮影したもの。「五番町」という文字が見える。昔の面影を伝える建物のひとつではないだろうか。

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 今どき入場料わずか 500円。よほど客が入らねばもうけはないにちがいない。

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  建物は付近の家並みにすっかり溶け込んでいる。これが貫禄というものであろう。

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 こちらは2002年9月20日に撮影したもの。建物はそのままだが、写真を見比べるかぎりでは、(単純に比較はできないにせよ)少しく客足が落ちたように見受けられる。

 トイレには鼻をつくアンモニア臭が漂い、「禁煙」の標示を無視して客の吸うタバコから立ち上る紫煙が映写機の放つ光線にユラユラゆらめく昭和の映画館が、ここにはまだ残っている。……そんなことを書くと、このご時世だから顔をしかめるお人もいようが、いいも悪いもない、それがかつての映画館という場所だったのである。その異界がぼくには無条件でなつかしい。

 もうチャンスはないかもしれないから、よほど入ってみようかと散々迷ったが、このときはピンク映画を見る気分にはなれなかったし、そんな元気もなかったから、ついに断念した。今となっては、なんだかひどく惜しいことをしたような気持である。

 いずれ西陣から映画館の灯が消える日は来るのかもしれないけれど、千本日活にはできるだけ長く営業を継続していただきたいものである。

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Comments

>このときはピンク映画を見る気分にはなれなかったし

「ピンク」映画って言葉がいいですね。
私らが色気づいたころにはもう「ポルノ」って言葉が主流で「ピンク」という言葉は古臭い言葉になってましたよ。
でも、その古臭さに何か淫猥な魅力が感じられたものですけどね。

Posted by: 三友亭主人 | November 13, 2014 at 21:07

>三友亭さん

 多少はお上品に聞こえると思ってピンクにしたんですけど(笑)。

 ガラガラの館内でうつらうつらしながらあの種の映画を見ている(聞いている?)おじさんたちを想像すると、いやらしいどころか、人間くさくて親近感が湧いてきます。

 最近ではたいして儲からないだろうに、こつこつと映画を撮りつづけているみなさまにも声援を送りたい気持です。

Posted by: 薄氷堂 | November 14, 2014 at 07:39

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