Kyotorogy 2014: 看板の12年
2002年9月22日撮影(今出川浄福寺通り)。
シンプルですばらしい看板だと思って撮ったものだが、年月の経過とともにどう色彩が変化するか、当時おおいに興味があった。
2014年10月10日。
不心得者がイタズラ書きしたのは残念である。驚いたのは文字そのものより、木部に施された塗装の色の変化だ。特に窓や塀はわずか12年の間にまるで色が変わっている。
最新の写真の色はなじみのあるもので、京都の町のあちこちでみかけるものである。どれも塗り立ては黒っぽい色をしていたのだろうか。門外漢なので変色(退色?)の理由はわからないけれど、通りの印象が一変するほどのちがいだと思う。
2002年9月19日撮影。
かなり年季の入った看板で、もともとは横書きだったのを塗りつぶして縦書きにしたもの。「御報参上」と「下長者町浄福寺東入る」という文字がかろうじて読み取れる。
2014年10月5日撮影。
表面の文字が薄れたため、「御報参上」と「下長者町……」は下地に書かれたもののほうががかえって読み取りやすくなっている。
おもしろいのは左隣の住所表示板で、こちらは新しくなっている。京都市内でよく目にする仁丹のマーク入りのものではなく、ロータリークラブの提供によるもの。
さて看板や塗装がこれほど変化するからには、この12年でぼくの顔も相当くたびれてしまったはずである。さらに12年ののちには……いや、そんなことは考えたくもない。第一、それまでもつかどうか……(笑)。
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Comments
2002年ってほんの少し前だと思っていたら、街なかの看板をこんなにも変化させるだけの歳月なんですね。
どりで私のおなかも出るわけだ(笑)。
Posted by: 三友亭主人 | October 30, 2014 23:23
>三友亭さん
肛門科医院の塗装の変わりようにはびっくりしました。十年一昔というのはほんとうですね。
. 私のおなかも出るわけだ
はてな、お腹は出ていましたっけ? 記憶にございません(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | October 31, 2014 08:21
この肛門科の看板はすごい迫力ですね。
平安時代に行けたら、羅生門とかの扁額と取り替えても、誰も気づかなそう。
大きさが全然違いますが。
Posted by: 中川@やたナビ | November 01, 2014 00:39
>中川@やたナビさん
この看板、シンプルかつ堂々としており、逸品だと思います。
> 羅生門とかの扁額と取り替えても、誰も気づかなそう
う~む、そこまでは想像が及びませんでした(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | November 01, 2014 19:34