Daily Oregraph: 裏庭画報 エゾノコンギク
エゾノコンギクだろう。「だろう」というのは、ここ二年ばかり植物観察から遠ざかっているので、ちょっぴり自信がないのである。
先日も友人と温根内を歩いたとき、名前をど忘れした花がいくつかあった。ちょっとしたキッカケ(たとえば頭をハンマーでなぐるなど(笑))さえあればすぐに思い出すからには、まだ認知症には至っていないと思うけれど、なんとなくさびしい話である。
なんにせよ、この花を見ると、夏が終わり秋が訪れたことを感じずにはいられない。
畑の草むしりをする間しつこく蚊が寄ってくるのには閉口して、三十分ほどで切り上げた。まさか北海道でデング熱にはかかるまいが、蚊は苦手だ。
『アンナ・カレーニナ』を少し読んでから、いただきものの泡盛古酒を昼間から一杯。いい心持ちになって昼寝をしたら、夢に夏目漱石が登場した。
家を新築するにあたり、庭にプールを作るかどうか、先生にうかがってきなさいと奥様がぼくにいいつけたから、ハイハイと承知して隣の大きな古びた洋館の二階へいくと、漱石先生はばかに大きな木の机に向かって仕事中であった。
-プール? プールは要らんだろう。
ぼくも同感であった。さすがは先生だと感心したところで目が覚めた。天下泰平、というべきか?
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Comments
夢に漱石先生ですか・・・
それはまたうらやましい。
私なんか生まれてこの方、そんな方には夢でも出うことなく・・・
・・・なかなか、思い通りにはいかないものですな。
きっと薄氷堂さんだってプールの相談で漱石先生に遭うとはお思いにならなかったはず・・・
Posted by: 三友亭主人 | August 30, 2014 23:34
>三友亭さん
先生のいた洋館は、大きな商館ともいうべき建物で、二階へ行くのに三階分の木の階段をのぼると、広い事務室みたいな部屋の中では、事務員風の男女が行き来しているんです。
もちろん机は座り机ではなく大型の事務用デスク。お姿は先生というより重役風でしたね(笑)。
いやはや、夢の中とはいえ、お近づきになれて光栄でしたよ。
Posted by: 薄氷堂 | August 31, 2014 09:34