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November 29, 2013

Daily Oregraph: 裏庭画報 ナナカマドの実

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 「家の前の柿の実が2つばかりになり」という Nori さんのコメントを拝見し、そいつはなかなか風流だと思った。
秋空と柿の色はいい取り合わせである。

 そこでなにか色気のあるもの(?)はあるまいかと、コンパクトデジカメを持って裏庭へ行ってみたら、ナナカマドの実がまばらに残っていた。柿のならない釧路では、渋くて食えぬナナカマドの実で我慢するしかあるまい。

 もうすぐ十二月だというのに『嵐が丘』はまだ10ページほど残っている。それが終わっても最後の見直し作業が控えているから、仕事の実がならぬうちにナナカマドの実はすっかり落ちてしまうにちがいない。

 今年は春からアルバイトをはじめたせいもあるが、身辺になにかと落ち着かぬ出来事もあって、読書も去年のようにははかどらなかった。それでもアルコールだけは相変わらずはかどっているのだからおかしい。うまさけ三輪の神様がわがボロ家に降臨されたのだろうか?

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November 26, 2013

Daily Oregraph: 裏庭画報 豆の花いまだ死なず

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 ダメでもともとと二度目に播いたサヤエンドウは、時期がおそすぎたため、予想どおり実をつけなかったけれど、まだ生きていた。けなげなものである。

 昨日吹き荒れた風で、板塀がほんの一部外れかけていた。畑にはかなり雑草がはびこっている。冬が来るまでに、どちらも手を入れねばなるまい。

 豆の花は生きている限りそのままにしておこうと思う。

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November 24, 2013

Daily Oregraph: 正月支度?

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 へえ、もう謹賀新年とはちと気が早すぎるんじゃないか? と思ったけれど、すでにいくつか売れていたのだから、世の中には年を取りたくてしかたのないお方もいるらしい。

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 -おれはね、餅よりもこっちのほうがいいのさ。

 -おや、正月用のバーボンかね?

 -バカいっちゃいけない、正月まで持つものか。まあ、たぶん今月中には空になるだろうよ。

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November 22, 2013

Daily Oregraph: 夜の顔

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 網走のホテルの部屋から撮った街角。昼間はおもしろくもなんともない景色なのに、夜になったらなんとなく美的に見えたのである。もっともぼくの審美眼はさっぱりあてにはならないし、酔眼モーローとしていたせいかも知れないけれど。

 さて昼間よりも夜の顔がいいといえば女性(失礼)。反対に見るなら昼間にかぎるのはエゾシカ。

 仕事を終えて網走を発ったのは14時半ころであった。日没が早いから途中でとっぷり日が暮れて、エゾシカの飛び出しにヒヤヒヤしながら車を走らせる。相手が相手だから、注意したってしきれるものではない。スピードを落とせといわれたって、落としても衝突しないという保証はない。

 第一前後にほかの車がなければまだしも、たくさんの車がふつうに飛ばしている国道で、一台だけトロトロ走ったら大迷惑だから、スピードを抑えるにも限度というものがある。結局は運まかせだ。

 まずは無事に帰着できて一安心、またしても酒を飲む口実ができたわけである。

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November 20, 2013

Daily Oregraph: 港にて

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 ちょっと霞んでいるが、水平線上には知床の山々が見える。網走港にやってきたのは何年ぶりだろうか。

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 今日の船上セキュリティ・チェックポイント。気温はさほど低くはないけれど、風がちょっと肌寒い。

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 暗くなっても荷役はつづく。

 こどもの絵日記だってもう少し文章が多いんじゃないかと思うけど(笑)、仕事に来たんだから、こんなところでお茶を濁しておこう。

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November 18, 2013

Daily Oregraph: 97円のごちそう

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 アサリとタラのあらを鍋に放り込み、野菜を入れる段になって、ああ、今日はネタがなかったのだと気づき、あわてて一枚だけ撮った生存証明写真。

 なんだかタラに恨みのこもった眼でにらまれているような気がする。迷わず成仏してくれ……と骨までしゃぶって食べたら、いや、うまいのなんの。タラはやっぱりあらが一番、鍋にして食う分には身はいらない。

 最後に啜るスープがまた絶品。淡泊にしてどこまでも深みのある味わいを楽しみつつ、貧乏人がこんな贅沢をしていいのだろうかと、ついうっとりしてしまうのである。

 人はパンのみにて生きるにあらず。たまにはタラを食えという教えだと思ったが、ちがったかなあ(笑)。

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November 15, 2013

Daily Oregraph: アップ・アンド・ダウン

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 しょうもない写真だが、今日の釧路川河畔。午後からは雨と、まるで冴えない天気であった。

 さて前回の記事で、英国の遺産相続について触れたけれど、遺産が転がりこんで貧乏人が大富豪になるのはわかるにしても、金持ちが貧乏人に転落するなんてことがあるだろうかという疑問をお持ちの方もいらっしゃるだろう。

 そこで『嵐が丘』から拾った一例をご紹介しよう。

 この小説の人間関係は、舞台が狭い割にはわかりにくい。その原因の一つは登場人物の名前にある。

 怪人 Heathcliff (姓と名の別はなく、ただのヒースクリフ)の恋人は Catherine Earnshaw なのだが、そのCatherine はわけあって金持ちの地主である Edgar Linton と結婚する。ふたりの間に生まれた娘の名が Catherine Linton だから、これで二人Catherine になる(ご存じとは思うが、母のほうは娘を出産してすぐ病死)。

 Edgar をはじめとする Linton 家への復讐に燃える Heathcliff は、財産目当てに Edgar の妹 Isabella Linton を誘惑して結婚したが、まもなく Isabella は逃げ出して別居し息子を産む。その息子の名が Linton Heathcliff とは迷惑な(笑)。

 Heathcliff は復讐を完成させるために、息子 Linton を Edgar の娘 Catherine と結婚させて、Linton 家の財産をそっくり手に入れる。

 この結婚によって Catherine Heathcliff が存在することになったのは、運命の皮肉というよりも作者の計算によるものだろう。しかし本日のテーマは相続問題のほうである。

 以下に注釈としてぼくのまとめた文章をそっくり引用する。なおカッコ内に示したのはぼく独自のテキストのページだから念のため。

 先代の遺言状によれば、まずEdgarに息子がないときは、その死後彼の妹 Isabella が Linton 家の財産を相続することになる(p. 122および p. 190参照)。

 ところが Isabella は Edgar より先に死んだため、その相続権はどうなるかというと、Heathcliff と Isabella の間の息子 Lintonも Edgar の娘 Catherine も単独では相続できないが、ふたりが結婚すれば共同相続人になるとされていた。なお遺言状には、結婚後 Linton が先に死亡した場合の Catherine の相続権を保証する条項はないという(pp. 248-249参照)。

 そこで Heathcliff は、自分にはもともと(亡妻 Isabella から引き継いだ)相続権はあるのだが、相続に際して予想されるいざこざを避けて確実に財産をわがものにするため(p. 241およびp. 249参照)、またいずれ Catherine 個人に属する動産をも横取りしようとして(p. 324およびp. 341参照)、Edgar 存命中に Linton と Catherine とを強引に結婚させようとした(p. 249およびp. 310参照)。

 一方 Edgar 夫妻は、Heathcliff が Isabella を誘惑したときから、それが財産目当てだと気づいていたが(p. 115およびp. 117参照)、その後 Edgar は相続について特に手を打ってはいない。しかし死を目前にした Edgar は、Linton と Catherine の結婚が強行されると、Heathcliff に対抗して娘の動産を(管財人に託して)確保すべく、はじめて遺言状に変更を加えようとしたが果たせなかった(p. 326参照)。


 頭がこんがらがってきたかもしれないけれど、要するに Edgar の娘 Catherine は、父の死に引きつづき病弱の夫 Linton がこの世を去った結果、不動産も動産もそっくり失い、とうとう無一文になったのである。奉公人に 'She's as poor as you, or I.'  などと陰口を叩かれるとは気の毒の至りだ。

 どうだろうか、ただの恋愛小説だと思ったら大まちがい。あなたもきっと読んでみたくなったにちがいない。いずれ公開するからお楽しみに(笑)。

 本日二つ目のニュースは、落ちぶれてダウングレードという話ではなく、昨日思い切ってノートパソコンの Windows 8 を Windows 8.1 にアップグレードしたこと。どうしようかちょっと迷ったが、どうせいずれはやることになるだろうからと考えたのである。

 これからやろうというお方のために申し上げておくと、とにかく時間がかかるから、覚悟めされよ。途中でフリーズしたんじゃないかと思うほどである。もうひとつは、あらかじめマイクロソフト・アカウントを必ず取得しておくこと(これがなければアップグレードは完了しない)。

 時間を計ったわけではないが、ダウンロード開始から作業完了まで、たっぷり2時間半はかかったと記憶している。作業手順は単純だけれど、こう時間がかかるんじゃ、パソコンを一台しか持っていない方なら、まず半日は仕事にならないと思う。

 なおぼくの場合、このアップグレードによって使えなくなったアプリは今のところない。Smart Menu8 もそのまま動作している(だから 8.1で追加されたというスタートメニュー画面はまだ見ていない)。問題なさそうだから、あなたもお試しになってはいかが?

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November 13, 2013

Daily Oregraph: 私は真っ赤な

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 日の暮れるのがほんとうに早くなってきた。ぼくは長い夜を愛するけれど、日暮れは遅いほうがいい(無理な話?)。

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 いただきものの真っ赤なリンゴでアクセントをつけた『嵐が丘』は本日ゼロページ。といってもサボったわけではない。財産相続に関する箇所を丹念に拾い集めてまとめたのである。

 ご承知のとおり、昔の英国の小説には相続がらみの話が多い。なにしろある日突然貧乏人が大金持ちになったり、悠々と暮らしていた人が赤貧の身に転落したりするのだからたまらない。

 まあ、ぼくみたいに低め安定の生活に満足しているのがいいのかもしれない。酒さえ飲めれば、まず文句はないしね。

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November 11, 2013

Daily Oregraph: 風の音にぞ

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 一夜明けて、太平洋は穏やかとまではいえぬが、昨日の強風がウソのような顔をしている。

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 たまには報道機関の基本に立ち帰り、強風の被害報告でも。

 新聞によれば、釧路市内の風による家屋被害は100件を数えるという。散歩のついでに立ち寄った旧弥生中学校では、体育館の屋根がはがれていた。

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 校舎の屋根の一部もごらんのとおりである。

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 いつも散歩の途中に通りかかるお宅でも、板塀がかなりの被害を受けていた。ちょっとだけご主人と立ち話したのだが、どうしたものかと途方に暮れているご様子だった。

 これを見るにつけ、わが家のボロ塀がよく無事だったものだとあらためて驚いた。昨年ちょっとだけ手を入れたのがよかったらしい。しかし今年は放りっぱなしにしていたから、来年あたり強風にそなえてまた補強しなければなるまい。ああ、気が重い。

 さて本日のタイトルだが、風の音にぞおどかれぬるのは歌人、風の音にもおどろかず寝るのが酔っ払い。あなたはどっちだろうか?

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November 10, 2013

Daily Oregraph: 嵐の中で

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 朝から恐るべき強風が吹き荒れ、釧路では11時22分に最大瞬間風速 34.0m を記録した。日没近くには風もおさまったが、空は実に不気味な色であった。

 わが家は風でぐらぐら揺れるし、市内では家屋に相当の被害があったらしい。心配になって裏のオンボロ板塀を見に行ったら、意外にも(笑)無事だったから、まずは一安心。大工仕事は大の苦手なのである。

 『嵐が丘』はあと50ページを残すだけとなった。嵐の中で勉強したおかげかもしれない。うれしいからやっぱり休肝日は取りやめにして、これから一杯やることに決めた。

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November 09, 2013

Daily Oregraph: Rambler 効果

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 -今の季節、太陽が低くなるから、物の落とす影が長くなってくるなあ。

 -それよりもさ、ランブラー効果ってのはなんだい? ドップラー効果の親戚かね。

 -なあに、散歩をすれば頭脳の働きも活発になるということだよ。別名カント効果。

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 -臨港鉄道の沿線から眺める太平洋。いいねえ、まさにワビサビだよ。

 -あのテトラポッドなからましかばとおぼえしか、かい。

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 -知人(しりと)に到着。

 -線路の間に並べてあるのはなんだい?

 -光線の具合でわかりにくいけど、漁師さんが浜で拾った昆布を干しているんだね。売り物になるようなものじゃないから、自家用だろう。

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 -おや、厳島神社に寄ったんだな。

 -うん。巫女さん率いる一行、逆光でよくわからなかったんだが、写真を見たら七五三のお参りだったらしい。いいねえ、未来のあるこどもたちは。

 -ふむ、たしかにおまえさんにはもう未来はないよなあ。

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 -米町公園から撮った阿寒連峰だ。

 -左が雌阿寒、右が雄阿寒だね。

 -雌阿寒の頂がかなり白くなっていたよ。こういう景色を拝めるんだから、たまには散歩しなくちゃいけない。

 -ところでさ、ほんとにランブラー効果はあったかい?

 -あったとも。今日は『嵐が丘』がはかどって、7ページも進んだよ。

 -なんだ、たったそれだけか。

 -冗談じゃない、2~3ページだけという日だってあるんだよ。君もやってみればわかるとも。辞書も頭もボロボロになるんだから。

 まあ、多少の効果はあるけれど、とてもカント先生のようなわけにはまいりませぬ(笑)。

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November 06, 2013

Daily Oregraph: 生存証明

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 ここ数日めずらしくマジメにお勉強していたから、写真は一枚も撮らなかった。そろそろ生存証明が必要なので、タバコを買いに行ったついでに丘の上から春採湖を一枚。

 画面左上のほうにちらりとブルーシートが見えるのは、いつぞやの大雨で土砂崩れがあった名残であろう。今年は湖畔の散歩からすっかり遠ざかったが、来年は植物観察のためにも歩かなくてはいけない。

 晩はおでんで一杯。おでんといえば大根、コンニャク、豆腐。この三つさえあればぼくは満足。実に安上がりな男である。

 『嵐が丘』はあと71ページ。手を抜かずに読めば、ことばのむずかしさ、奥深さに必ず突き当たる。おのれの無知を思い知る。どうして昔もっと勉強しておかなかったのかと考えると、酒でも飲まねばやりきれない。

 そんなわけだから、休肝日はいつになることやら(笑)。

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November 02, 2013

Daily Oregraph: As Pure as Salt

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 釣人たちは朝から

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晩まで熱心なものだ。しかも夕方からは人数が増えている。

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 しかし朝と夜の間、ぼくは殺生はせず、塩で身を浄めていたのである。ウソだとお思いなら、なめてごらんなさい(笑)。しょっぱくなっているはずだから。

 というわけで(どういうわけだ?)、今日も休肝日にはなりそうにない。

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November 01, 2013

Daily Oregraph: 赤い秋

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 ほんの三十分ばかりだが、ひさしぶりに昼間の末広界隈を歩いてきた。街路樹の葉が黄色くなったり赤くなったり、秋だねえ。

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 枝ぶりはよくないけれど、一番赤かったのが赤ちょうちん横丁前の街路樹。みごとな色だが、日が暮れてから通う酔っ払いどもは気がつくまい。

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 赤いといえばこのお店も赤い。紅白粉をつけたおねえさんが格子の向こうから声をかけてくるのならにぎやかでいいけれど、昼間の歓楽街は人影もまばらで、聞こえてくるのはカラスの鳴き声ばかりである。

 『嵐が丘』はやっと残り100ページを切った。なんとか今年中には片がつきそうだ。

 エドガーの娘キャシーは、病弱でわがままないとこリントンにぞっこんなのだが、なんでそんな阿呆に惚れるのか、堪忍袋の緒を切ってビンタの二三発もはってやればいいものを(笑)、読んでいて歯がゆくなる。そこが小説家の腕前だとは承知していてもムカムカしてくる。

 こういう気分のときはやはり一杯といきたいところだが、さて休肝日はいつにしようか。

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