Daily Oregraph: 寒さの五月
寒い日がつづく。裏庭へ行ってみたけれど、劇的な変化は見られなかった。
しかたがないから、しょうもない写真の見本だが、本日の釧路駅前。中央に見えるのはどうやら花壇らしいけれど、まだ土がむき出しになったままだ。なんとなく初冬を思わせる寒々しい景色である。
『嵐が丘』はやっと半分を越したところ。これほど重箱の隅をほじくるようなしつこい読み方をしたのは生まれてはじめてだが、目は疲れるものの、途中からだんだんおもしろさがわかってきた。ちょっとマゾヒズム的な快感がないでもない(笑)。
つくづく思うに、こういう作業は若いうちに経験しておくべきものだが、いまさら愚痴をいってもはじまらない。おもしろいという境地に達しただけでもあっぱれ(?)……そう自分をなぐさめて、一杯やることにしよう。
しかし目を酷使するから、ほかの本を読もうという気になれないのが悩みのたねである。楽しみに読むはずだった『ブラウン神父』も当分おあずけ。ああ、なにをやっているんだか。
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Comments
>重箱の隅をほじくるようなしつこい読み方
学生の頃に叩き込まれたはずの万葉集の読みはそうだったはずなんですが・・・いつの間にか四角い部屋を丸くはくような読み方に・・・なんか体力がないんですよね・・・
ですから、ちょいと薄氷堂さんがうらやましい・・・
Posted by: 三友亭主人 | May 16, 2013 22:18
こんにちは!
そちらは5月でもまだ寒いようですね。
写真の人たちが着ている服を見るとそれがわかります。
こちら(関西)では25℃前後になりまして、
若い人はもうTシャツ一枚で動き回っていますよ。
衣替えまでは、などと思っておりますが、
もう上着を脱いで手に持つ日も近いようです。
薄氷堂さんの『嵐が丘』、いよいよ半分ですか。
こちらは「猫」の(三)が終わったところです。
Posted by: 只野乙山 | May 17, 2013 11:42
>三友亭さん
> 学生の頃に叩き込まれた
そこなんですよ。わけあって(笑)叩き込まれなかったものですから、いまごろになって冷汗をかいているんです。
情けないことに、「をとめらが袖ふる山の瑞垣」を思う余裕などありませぬ。
Posted by: 薄氷堂 | May 17, 2013 20:33
>只野乙山さん
今日はめずらしく上天気でしたが、こちらはまだまだ風が冷たいんですよ。
『嵐が丘』を仕上げたら、もう少しのびのびとした毎日を送りたいと思っています。
『猫』はここしばらくごぶさたしていますが、若いころ七、八回ほど読み返したことがあります。天下の奇書ですね。
Posted by: 薄氷堂 | May 17, 2013 20:40