Daily Oregraph: ニリンソウの葉
上天気だったので、まだ残っていた土を起こし、下準備が完了した。去年は一鍬ごとに雑草の根がからみつき、ひどく苦労したけれど、今年はずいぶん楽な作業であった。五月に入ったらもう一度手を入れてタネを蒔く予定。
こんな狭い土地では専業農家はとても無理だけど(笑)、細々と野菜を育てるのはジジイにふさわしい仕事である。昔話でも欲張り爺さんはたいていろくな目に会わないのだから、欲を出してはいけませぬ。
もうニリンソウの葉が顔を出していた。裏庭のニリンソウが咲くのは、いつも春採湖畔より早いのである。放りっぱなしにしておいても勝手に咲いてくれるのだから、野の花はありがたいものだ。
『嵐が丘』本文を読了。作者の集中力には並はずれたものがあり、途中不要な脱線はまったくないし、最後まで文章にはたるみなく、一気に読ませる。舞台は片田舎のごく狭い範囲に過ぎないのだが、荒野にそびえ立つ独立峰のような作品だと思う。
まだ「解説」が残っているけれど、明日にはそれも読み終わるだろう。さて次の本は、またしても19世紀(1820年)。
う~む、これはあまりぼく向きじゃないんだけど、やはり必読書のひとつだろうと思う。
本文はたっぷり500頁。セリフ回しも「さようでござる。しからばごめん」てな調子だから、なんだか手こずりそうな予感がする。なんでこんな本を買ったんだろうか(笑)。
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Comments
500頁とは大変ですなあ。
私などは読む対象が31文字ですから、気の遠くなるような数字ですなあ。万葉集最長の長歌でも147句。比べ物になりません・・・
Posted by: 三友亭主人 | April 20, 2013 23:26
>三友亭さん
今しがた『嵐が丘』の解説を読み終わりました。大学の先生の文章はこむずかしくて腹が立つけど(笑)、さすがに頭はいいですね。ほんと感心しますよ。八割くらいしかわからないけど、タメにはなるし、決してつまらなくはないですね。
だけど片田舎の牧師の娘が書いた傑作のおかげで生計を立てる大学の先生という存在には、なんとなくもの悲しいところがあるような気も……(なんていっちゃいけないか)
> 500頁とは大変ですなあ。
スティーブン・キングの小説には、1,400頁だとか1,500頁なんてのもありますから、500頁くらい平気なんですけど、相手は古典ですからね。ていねいに読むとなれば、話はまた別です。
まして万葉集ともなれば、ホラー小説の千頁などはくらべるのも失礼な話ですよ。
Posted by: 薄氷堂 | April 21, 2013 00:08