Daily Oregraph: 猫の春
春の接近を告げるものにはいろいろあるが、ノンキにひなたぼっこする猫なんてのもそのひとつであろう。
猫の恋なら春の季語だけれど、こいつはどう見たって恋愛とは縁がなさそうだ。レンズを向けても眠そうにこちらをチラリと見るだけである。爺さんか婆さんかは知らぬが、とても他人とは思えない。
猫がうつらうつらするくらいだから気温も低くはないはずだ。すぐお隣の玄関先を見ると、おあつらえむきに大きな寒暖計がぶら下がっていたので、一枚撮っておいた。
等倍にして確認すると、プラスの2.8度付近を指している。気象台のデータによれば、今日の最高気温は-2.1度だから、ひょっとしたらこの寒暖計は狂っているのかもしれない。
しかし……ぼくは猫とこの寒暖計を信用することにした。
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Comments
しかしまあ、随分と都合の良い場所に寒暖計があったものですね。これもまた「文学的必然性」といったやつでしょうか・・・
写真を見ているとだいぶ日光が当たっているようですねで、それで実際の気温より高いメモリをさしているのでしょうね・・・
Posted by: 三友亭主人 | February 11, 2013 10:40
>三友亭さん
> これもまた「文学的必然性」といったやつでしょうか・・・
猫に小判ならわかりますが、寒暖計とは(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | February 11, 2013 23:25
プラスの2.8度といったって、
釧路の冬の外猫というのは
気の毒な感じですね。
僕には窓の木枠さえ冬を感じさせる色に感じます。
Posted by: 根岸冬生 | February 11, 2013 23:46
>根岸冬生さん
> 釧路の冬の外猫というのは
> 気の毒な感じですね。
ああ、なんと優しい心をお持ちなのでしょうか。
そうです。釧路の冬の外おじさんもまた、同様に気の毒なのです。
Posted by: 薄氷堂 | February 11, 2013 23:54