« Daily Oregraph: 苫小牧-冬の夜遊び | Main | Daily Oregraph: 札幌半日散歩-菊水編 »

February 17, 2013

Daily Oregraph: 札幌-夜の別れ

130214_01
 2013年2月14日。苫小牧から南千歳までは車で送っていただいたのだが、天気は上々であった。しかし札幌は雪。

130214_02

 しかも本格的な雪である。カメラを入れたカバンがたちまち白くなってくる。カメラをさっと取り出してはシャッターを切り、撮り終えたらすばやくカバンにしまいこむのだが、それでも多少は濡れてしまう。

 札幌の中心街は積木を並べたような感じで、ぼくはあまり好みではないけれど、こうして降りしきる雪の中で見ると、実に風情があって絵になると思う。もっともぼくの写真の腕前ではなあ(笑)。

130214_03

 雪はいったん小降りになったかのように見えたが、

130214_04

これこのとおり。拭っても拭ってもカメラは濡れてくる。レンズにも水滴がつきはじめる。ホテルのチェックイン時間までゆっくり街を歩くつもりで早めにやって来たのが裏目に出てしまった。

130214_05

 とうとう音を上げて、とあるビルの地下の喫茶店に逃げこんだ。このお店が大当たり。

 店内はクラシックな雰囲気で、ヘレン・メリルの What's New なんぞが控えめな音量で流れている。コーヒーのお値段もリーズナブル。お客さんの顔を見ると、みなさんのんびりゆったり、ああ、ここなら長時間いても気がねせずにすむと思った。

130214_06

 本を読みながら一時間半、とうとう珈琲一杯で居座ってしまった。これぞ喫茶店だよなあ。ふだんはめったにお店の名前を出さないのだが、ここなら安心してご紹介できると思う。場所は……お店の名前を頼りに探してね(笑)。

130214_07

 あっという間に時間は過ぎ、犯人、いやぼくが小樽行き普通列車に揺られてやって来た先はこちら。手稲駅北口である。玄人好みの渋い場所を選んだものだが、それにはちゃんとワケがある。

130214_07b

 手稲駅に降りるのはこれがはじめて。予想以上に大きい駅であった。

130214_08

 実は友人との待ち合わせ場所にここを選んだのだが、約束の時間までにはまだ間があったので、例によって付近をブラブラしながら、次々と駅前に到着しては通勤客を飲みこんでいくバスをながめていた。

 やがて友人はやって来た。三十年ぶりの再会である。やあ、会いたかったんだよ! お互い年を取ったから、みかけはそれなりに変わりはしたけれど、声やしぐさは昔のままだ。

 実は札幌にはもうひとり会いたかった友人がいるけれど、今回は三十年という時間を優先したのである。

130214_09

 居酒屋がいくつか並んでいる駅の南口へ回る。昼間の雪は案外積もったらしく、ブルドーザが除雪作業中であった。ぼくたちは一軒のお店に落ち着いて、さっそく二人で三十年の空白を埋める作業に取りかかった。

 ここから先はブログに公開するような話ではない。三十年! それをわずか三時間で取り戻そうというのだから、写真なんぞ撮っているひまがなかったのはもちろんである。

130214_10

 なあに、生きていれば、またきっと会えるさ。別れはたいてい歌謡曲調になるものだ。手稲の駅でさようなら。

|

« Daily Oregraph: 苫小牧-冬の夜遊び | Main | Daily Oregraph: 札幌半日散歩-菊水編 »

Comments

30年ぶりのご対面ですか・・・
30年前というと私が大学を卒業した年。
それ以来会ってない友人も多数。

また・・・会ってみたいなあ。

あっ、そういえば、同級会の幹事だったこと・・・忘れてた・・・

もう23年も開いていない・・・

Posted by: 三友亭主人 | February 17, 2013 at 21:05

>三友亭さん

 生きているうちに再会したい人には一人でも多く会っておこう……ぼくもそんなことを考える年になったんですね。

 三十年という歳月には重みがあります。このたびはどうしても会いたかった友人とゆっくり話ができたので、札幌へ行った甲斐がありました。

 会っておきたい友人はもちろんほかにもいます。しかし何人に再会できるかなあ。

Posted by: 薄氷堂 | February 17, 2013 at 21:58

お、おかしい。
30年前というのは、僕も大学を卒業した年。
三友亭氏と同級生ですね。えへへ。
一昔前、中学時代のクラス会を卒業以来初めてやったんですが
薄暗い店内にタバコの煙がライトに照らされ
セピア色だったんですよ。僕に見えるその景色が。
そんなことってあるのかなって思いました。

Posted by: 根岸冬生 | February 17, 2013 at 23:50

>薄氷堂さん
自粛中ですが、ツッコミは可という事なので。

>30年前というのは、僕も大学を卒業した年。
>三友亭氏と同級生ですね。えへへ。
某R大の先輩の薄氷堂さんは、卒業してからもう40年でしょ?
30年というのはどうしても会いたかった友人に、最後に会ったのが30年前だと思います。

私がどうしても会いたいのは女性ですが・・・
あの時の、あの一言の真意を確かめたかったりして。(ロマンチィック!)

Posted by: アナログ熊さん | February 18, 2013 at 07:01

>根岸冬生さん

 う~む、どうやらみなさん友人というと大学を連想されるようですが、それも無理はないと思います。人間関係がたいへん濃密な時期ですから。

> セピア色だったんですよ。僕に見えるその景色が。

 根岸さんは詩人ですねえ。若々しい精神と豊かな感受性をお持ちでうらやましいと思います。

 ぼくは過去がすべて灰色かも(笑)。

Posted by: 薄氷堂 | February 18, 2013 at 08:21

>アナログ熊さん

> 最後に会ったのが30年前だと思います。

 さすがはエルキュール・熊さん。再会といえば、つい大学卒業後何年と勘定しがちですが、そうとはかぎりませんよね。

> 先輩の薄氷堂さんは、卒業してからもう40年でしょ?

 あの、ぼくもツッコミを入れさせていただきましょう。

 ちゃっかりご自分の若さをアピールされていますが。何年ちがうとおっしゃるんですか? お互いもうこの年になれば、誤差の範囲内ですよ。反省を求めておきましょう(笑)。

> 私がどうしても会いたいのは女性ですが・・・

 ははあ、ロマンチックというか、歌謡曲調(笑)になってきましたね。でも、そういう女性がいるのはうらやましいです。いくつになっても男と女ですからね。再会をお祈りいたします。

Posted by: 薄氷堂 | February 18, 2013 at 08:35

こんにちは!
雪の札幌……おそらく気温は氷点下でしょうね。
なのに外を歩いている人たちがけっこういる!
乙山だったら札幌の地下街へ避難しますよ。
たぶんあったかくて、身体が緩んできます。

喫茶店でゆっくり体を温め、また寒い街へと……
デジタル写真機、氷点下でも大丈夫なようですね。

Posted by: 只野乙山 | February 18, 2013 at 12:01

私、初めて札幌に行ったのがやっぱり雪の降る冬だったのですが、あの寒さの中女性たちがスカートで歩いているのに本当に驚きました。
まぁ、慣れということなのでしょうが・・・

わぉ!良い喫茶店ですねぇ。
純喫茶派としましては、もうたまりません!
次回札幌に行く機会があったら絶対行きたい!

30年会っていない友達・・・結構いるんですけど女性はかなり激しく居所が変わったりして、なかなか難しいです。

Posted by: りら | February 18, 2013 at 13:53

>只野乙山さん

 たぶん気温は氷点下だったと思いますが、マイナス5度くらいまででしたら、デジカメを出しっぱなしにしていても問題ないと思います。

 しかしマイナス15度、マイナス20度ともなると要注意ですね。シャッターを切るときだけ懐から出すようにしたほうがいいでしょう。電池もどんどん消耗しますし。

 戸外から暖かい室内に入ったときもご用心。しばらくの間はレンズが曇って使いものになりません(笑)。

Posted by: 薄氷堂 | February 18, 2013 at 14:01

>りらさん

> まぁ、慣れということなのでしょうが・・・

 北国の女性は、デジカメよりもずっと寒さに強いと思いますよ(笑)。

>次回札幌に行く機会があったら絶対行きたい!

 ほんとにゆっくりできるいいお店でしたよ。常連客が多いんじゃないかと思いました。

> 女性はかなり激しく居所が変わったりして、なかなか難しいです。

 なるほど。でも居所のわかっている男性でも、遠方ですとめったに会えませんね。

Posted by: 薄氷堂 | February 18, 2013 at 20:04

The comments to this entry are closed.

« Daily Oregraph: 苫小牧-冬の夜遊び | Main | Daily Oregraph: 札幌半日散歩-菊水編 »