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December 02, 2012

Daily Oregraph: 自家製の日

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 今年はじめて干したシシャモ。去年はたくさん食べた記憶があるけれど、今年は不漁らしく、あまりたくさん出回っていないし、値段も高めのようだ。

 シシャモはこのようにサッと干したのがうまい。こいつで一杯やってごらんなさい。こたえられないから。

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 こちらは自家製本。ジョン・スチュアート・ミルの『自由論(On Liberty)』である。インターネットから拾った PDF ファイルを印刷したものだが、合計109頁。これ以上の厚さになると、手間やコストを考えれば、ペーパーバックス版を買ったほうがいいと思う。

 ぼくは自分でもパソコン依存症患者だと思うけれど、下線を引いたり書き込みしたりするには、やはり紙のほうがいい。あと何頁でケーキを食えるという楽しみもあるしね。

 さてこの『自由論』が発表された1859年は、ダーウィンの『種の起源(The Origin of Species)』が出版された年でもある。またサミュエル・スマイルズの『自助論(Self-Help)』も同年。

 『自助論』はかつて日本ではずいぶん読まれた本で、現在でも古典としてすすめる人がいるらしい。しかしトムスン先生の評価は辛く、「えらそうな説教」とか「この時代のメンタリティのもっとも安っぽい側面」と散々である。とてもミルやダーウィンと肩を並べるほどの書物ではなさそうだ。今でいえば自己啓発本のたぐいなのだろう。

 ミルの『自由論』は名著中の名著として評価が定まっており、イギリスではたいへん尊重されているから、19世紀愛好家としては必読の文献であろう。となれば、ダーウィンも読まなくちゃいけないし……だんだんたいへんなことになってきたようだ(笑)。

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Comments

読むべき本が次から次に出て来るのは・・・いいですねえ。
私なんかトンと読みたい本が出てこなくって・・・
本屋をふらついてみてもなかなか本からお呼びがかからない。
仕方がないから酒屋の棚からお酒が私を呼ぶ声に身を任せています。そんな時に写真のようなほんまもんのシシャモあたりがあると良いんですが・・・こちらではほんまもんは手に入らず、樺太シシャモやらで代用しています。

Posted by: 三友亭主人 | December 02, 2012 at 22:55

「学問のすすめ」と「自助論」は明治のミリオンセラーですね。
およそ、本を読むことのできる大半の人が読んだといわれています。
日本人の勤勉さを作った精神的基盤はこの二冊かもしれません。
中村正直は日本に帰る船の中で
イギリスの繁栄はこの本にありと確信して
翻訳しました。

僕の中では重要本ですね。

Posted by: 根岸冬生 | December 02, 2012 at 23:07

>三友亭さん

 読みたい本というより、これ読んどかなあかんやろな、という感じですね。人間、残り時間が少なくなってくると(笑)、そんなものですよ。

Posted by: 薄氷堂 | December 02, 2012 at 23:14

>根岸冬生さん

 『自助論』はイギリスでも評価が二分しているようですね。とんでもない駄本だという人もいれば、読んだおかげで勇気が湧いてきたという人もいるみたいです。

 まあ、人それぞれなのでしょう。ぼくは残り時間が少ないから、ミルを選びましたけれど。

Posted by: 薄氷堂 | December 02, 2012 at 23:21

うーーーー、シシャモーー!っと・・・我がふくらはぎを見るも、もはや既にシシャモを通り越して・・・
こうやって美味しそうな画像を見ると、一気に味を思い出すんですよねぇ。

さて、こういう「○○論」の類は、翻訳で読もうとするとまずその訳自体が大きな障害という気がしますが・・・・
原文で読んだら随分面白いんだろうなぁ・・・というのもまた変な見方なのかもしれませんけれど。

Posted by: りら | December 03, 2012 at 11:12

>りらさん

 シシャモ、身がふっくらしてうまかったですよ。

 「~論」は息の長い文章が多いので、日本語に直すとさらに複雑怪奇になりがちですから、翻訳よりも原文のほうが理解しやすいということはあるかもしれませんね。

 「~論」を翻訳する人は度胸があると思います。重箱の隅をつついて読む人が多いから、うっかりまちがうとボロクソにいわれちゃいますしね(笑)。手間はかかる、苦情はいわれるで、とてもソロバンに合う仕事じゃないと思いますよ。

Posted by: 薄氷堂 | December 03, 2012 at 18:53

こんにちは!
シシャモが新鮮で旨そうですね。
三友亭gatayanさんが仰るように、こちらでは
本物のシシャモではなく、どこかでとれた
シシャモに似た魚が、シシャモとして流通しています。
本物を、一度食べてみたいものですね。

自家製本というのがすごい!
どうしても本の形にして残しておきたいものや、
絶版になってしまっているもの、
出版の見込みがないものなど、自家製本にするといいですね。
そういえば背表紙が崩壊してしまったものが……

Posted by: 只野乙山 | December 04, 2012 at 17:45

>只野乙山さん

 にせシシャモはいけません。月とスッポンほどちがいますから、一口食べた瞬間にわかります。黙ってすわればピタリと当たるというやつです。

 自家製本は、そうですね、120頁くらいまでなら事務用の大型ステープラーで綴じられるので簡単です。例によって、最後に背の部分を木工用ボンドで固め、製本テープで仕上げるわけです。

Posted by: 薄氷堂 | December 04, 2012 at 22:06

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