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October 31, 2012

Daily Oregraph: 十年前の写真から

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 昨日の「晩秋」に引きつづき、ちょいと大船調で……といっても、松竹大船調なんて、もう若者には通じないのかもしれないね。

 この写真は以前どこかに掲載したことがあるけれど、2002年9月22日に下鴨神社で撮影したものである(晩秋というのはいささか無理があるけど……)。このたびは家庭のアルバム写真風にアレンジしてみた。このご夫婦はいま幸せに暮らしておいでだろうか。

 う~む、2002年か……あっという間に十年が過ぎ去ってしまったなあ。

 知らぬ間に体のあちこちにガタがきたらしく、今日眼科の検査を受けたら、右目に白内障の兆しがあるという。勉強のしすぎかな
(笑)。いますぐどうということはなさそうだが、来年再検査をして、場合によっては手術を受けねばならない。こわい病気ではないにせよ、もうそんな心配をせねばならない年になったのである。

 動けるうちに動かねばあとで後悔することになるから、今年中には下鴨のみたらし団子を食いに行こうと思っている。来年は奈良にも行きたい。岐阜の麦穂亭にも会いたい。ほかにもあちこちに会いたい人々がいる。

 あと十年、われにありや?

11月1日 追記】

 コメント欄で写真屋さんのカメラが話題になっていたので、等倍で切り出してみた(ネガフィルムを2700dpiでスキャンしたもの)。

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 いかにもネガフィルムという画像である。ついでながら EPSON のG
T-X970 を使用して、6400dpi でスキャンしたみたが、カラーネガに関するかぎり、いまはなき Nikon のフィルム専用スキャナの圧勝であった。クリアさが全然ちがうのである。カラーネガのスキャンはほんとうにむずかしく、もう二度とやりたくない(笑)。

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October 30, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 晩秋

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 「晩秋」か、いいなあ、松竹大船調のタイトルである。しかし小津安二郎はもちろん、笠智衆もこの世にはいないし、第一文芸作品を観るために喜んで映画館へ行く人々など
今どきいそうにないから、もう昔みたいに渋い映画は撮れないだろう。

 そこでしょうもないスチル写真でご勘弁いただくとしよう。胸を張ってお見せできるような場所ではないけれど、今年は春先の奮闘努力が実を結び、世に名高い根釧原野に黒い土がよみがえった。

 十月も末になると、さしもの雑草も急速に勢いが衰え、四五日放っておいてもごらんのとおり、草むしりする手間が不要になったのはおおいに助かる。最後の白カブと小松菜は、気温が低下してもけなげに成長をつづけており、間もなく収穫を迎えるだろう。

 ボロボロの板塀も昨日の強風に耐え、被害は土留めの板が傾いただけでおさまった。残る仕事はナナカマドやサクラの枝を払うことである。そろそろ物置の中をかき回してノコギリを探さなければならない。

 ああ、笠智衆などという贅沢はいわないから、ボランティアの植木職人さんはいないだろうか(笑)。

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October 29, 2012

Daily Oregraph: 純情二重奏

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 ポケットからカメラを取り出すのに手間取り、シャッター・チャンスを逃してしまったので、たいした雨には見えないと思うが、実際は風雨ともにたいへん強かった。

 寒冷前線の通過によるものらしい。二階の部屋が揺れて、本棚のガラス戸がカタカタと音を立てるのである。

 こんな日に散歩に出るわけにはいかないから、外でひとつ用事をすませたほかは部屋にこもり、ガラス戸のカタカタに合わせて鉛筆をサラサラ……これぞ純情二重奏である。

 -君、霧島昇の「純情二重奏」を知っているかい?

 -またはじまりましたね。そんなの知ってるわけがないでしょう。

 -「君も私もみなしごの ふたり寄り添い……」というんだが、泣かせるじゃないか。

 歌謡曲は戦前、小説は19世紀、これでいいのだ。おかげさまで、今日はおおいにはかどった。

 あ、ウッカリしていたが、裏庭の板塀はだいじょうぶだろうか。心配になってきた(笑)。

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October 28, 2012

Daily Oregraph: 牢番は七面鳥

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 おお、これは
縛霊が写りこんだ危険な写真です。持っていると災いを招きますから、お祓いをしてあげましょう。これも世のため人のため、お安くしておきますよ。

 ……とまあ、インチキ霊能力者ならいいそうなところだが、たいていの心霊写真なんてこんなものだ。いったんぼんやりした輪郭からなじみのものを連想したが最後、どうでもそれに見えてしまうというのは人間の常だからである。

 なんでもない風景写真を見せても、あそこの木の枝に霊がいます、おお、そこにも、あっ、ここにもといわれてみれば、なるほどあちこちに人の顔や姿がぼんやり浮かんでくるから不思議である。信じやすい人はついだまされて、こりゃあ大変だと思いこんでしまうものだ。世に詐欺師が跡を絶たないのも道理である。

 とえらそうなことをいった手前、まことにおはずかしいのだが、今日は情けない失敗をしてしまった。牢番(turnkey)を七面鳥(turkey)と誤読し、しばらく首をひねったりウンウンうなったりして悩んだのである。

 監獄に七面鳥がいるわけはないし、第一七面鳥が会話をするのはおかしい(笑)。ははあ、看守のことを俗語で turkey というのだろうと見当をつけて、辞書をひっくり返してみたがダメ。それでも思いこみとは実に恐ろしいもので、七面鳥から離脱するまでにしばらくかかってしまった。

 そこで落ち着いてもう一度文章を読み直すと、ター……キーじゃなくて、ターンキー。鍵を回して扉を開け閉めするのだから、なるほど牢番にちがいない。なあんだ、実にバカバカしい。たまにこんなポカをやるから、余計時間がかかるのである。

 -ハハハ、でも解決してよかったじゃないか。知ったかぶりをして、牢番を英語で turkey というんだなどと吹聴したら、えらい恥をかくところだったぜ。

 -いや、どうもお
ずかしい。だけどこういうときはカンシャクを起こして投げ出しちゃいけないね。

 -そりゃそうさ。タンキは損気だよ。

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October 27, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 食べる人走る人

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 バーベキュー・コーナーには、もうもうたる煙が立ち上っていた。焼肉パーティか、いいね。

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 真っ正面からカメラを構えてパチリ。みなさん元気に声をかけてくださった。いいねえ、うらやましいよ。

 そこで一句……秋の風ものを食ふ人走る人

 ダメだこりゃ。NHKの「昼のいこい」に投稿してもボツになるね(笑)。

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 今日は読書に疲れて駄文を書く元気もない。吊された大根のような気分である。

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October 26, 2012

Daily Oregraph: 野菜の日

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 予定どおり山花温泉へ。いや、もちろん写真の小屋ではなく、たいへん立派な施設である。

 例によって、お湯の中で腕の運動をする。頭の血の巡りも多少はよくなったにちがいない。

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 別にねらっていたわけではないが、またしても野菜をいただいた。やはり風呂の日だからという。毎月12日と26日が野菜の日と決まっているらしい。今月二度もちょうだいしたのは、貧乏人独特のカンが働いたからなのだろう。

 フロントのおねえさんが選んでくれたのはニンジン。どの野菜になるのかは、おねえさんの気分で決まるようだが、まずは謝謝。ありがたくカロチンを摂取させていただきましょう。

 さて苦戦しながらも読書はつづく。ひょんなことから金を自由に使えるようになった主人公ピップはぜいたくの味をおぼえ、若さのせいもあるのだが、確実に俗物化への道を歩みはじめる。金の威力をおのれの実力とカンちがいし、生来の善良さが次第に失われようとしているのである。ディケンズ先生のことだから、このままでは終わらぬはずだが、さてどう始末をつけるのだろうか。

 はてな、どこかで聞いたような話だと思ったら、政治家にもカンちがいした連中がずいぶんいるね。カタギの世界とはちがって、生来善良とはいいかねる人物も少なくないから、いっそう始末に負えないのは困ったものである。

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October 25, 2012

Daily Oregraph: 止まれ見よ

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 いわれなくとも止まらざるをえないことはあるものだ。今日の読書は大苦戦。立ち止まってじっくり左右を見ても、渡っていいのか悪いのか、さっぱり判断のつかぬ箇所がいくつも現れるのには閉口した。

 ディケンズの小説には途方もない奇人変人が登場するだけではなく、奇抜な言い回しや比喩がちりばめられているから、ぼくみたいに常識が服を着て歩いているような男にとっては、なかなか手強い相手なのだ。標準語でも苦労するというのに、方言まで加わると、まるで判じ物である。

 じゃあどうするかというと、先へ進むためには、百点を取ろうなどと無茶なことは考えず、八十点主義を押し通すしかない。

 まずは一行に一時間かけてもいいから、徹底的に考える。しかしそれでもダメなら、世の中には異国人がいくら考えたってわからないことがあるものだ、と観念するのである。観念して先へ進めば疑問が解けることもあるし(解けないことも当然あるけれど)、何年か後にいきなりひらめくことだってあるからだ。

 そうはいっても、わからないのは面白くない。腹が立つ。不愉快である。一杯やっても気が晴れぬ。明日は頭をほぐしに温泉にでも行こうかなあ。

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October 24, 2012

Daily Oregraph: きのふけふB級日記

 Blog という単語が OED に収録されていることをご存じだろうか。2003年の補遺には、weblog の省略形として独立した項目があり、ちゃんと例文まで載っている。そこで weblog の項を参照してみると、

 ひんぱんに更新されるウェブサイトで、個人的意見や、他のソースからの抜粋などから成る。通例個人によって運営され、他のサイトへハイパーリンクするのがふつうオンラインの日記。

 当ブログの場合、だいたい上の定義にあてはまるとは思うが、「B級日記」(笑)といったほうが当たっているかもしれない。

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 A級であれ、B級であれ、日記にはちがいないわけだから、欠落した23日の記事から……

 市立図書館にて本を返却。岩波文庫版『虚栄の市』全四冊である。ノートに赤丸印をつけた部分だけを参照したのだが、完全に疑問が氷解したわけではない。たとえできる先生の翻訳といえども、誤りゼロというのは
まずないのではないかと思う。

 それなら百パーセントわからなければ本を読んでもムダかというと、そんなことはない。レシピの詳細がわからなくとも、料理のうまいまずいはたいてい判別できるものだ。味もなにも、まずは食ってみなければわかるまい。なんでもむしゃむしゃ食べているうちには、魯山人なみに舌が肥えてくるかもしれないのだし(?)。

 明けて24日。まずは春採湖畔の定点撮影を二枚。全国一千万の釧路ファンのために、どちらもサイズを少しだけ大きめにしておいた。

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 最後に魚を二種類ごらんいただきたい。

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 「ふくらぎ」とはなにか、知らなかったので損をしてしまった。ブリのこどもなんだね。安いから買えばよかった。無知は悲しい。

 くやしさを噛みしめつつ、アップでも一枚。

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 実にハンサムな魚である。きっとうまいにちがいない。残念。

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 こちらはスケソウダラ。安いなあ。二三日前にマダラの鍋をしたばかりだから見送ったけれど、いつでも手に入るというわけじゃないから、これも実に惜しいことをした。

 -なあんだ、鍋にして食ったという話じゃないのか?

 -だからいってるでしょう、B級日記だって。

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October 22, 2012

Daily Oregraph: 川北町ちょっとだけ

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 すっかり風もおさまって、散歩にはピッタリの日になった。

 ふと気が向いて、ほんの三十分ほど川北町界隈を歩いてきた。この辺はめったに来ないので、地理不案内である。

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 ここは特になにがあるというような場所ではなく、一歩裏通りへ入ると、ごくふつうの住宅街である。実際にはわりと新しい住宅やアパート(いわゆるマンション)が多いのだから、ぼくのヘンな写真を見て誤解されぬようお願いしたい。

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 しかしアッと驚くようなものは見あたらないから、ごくふつうのものを撮るしかないわけで、

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ふつうの場所にふつうの秋をみつけるのもまたオツなものだ(と思いたい(笑))。

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 とはいえこれではさすがに地味すぎるような気もするから、なにかないかと探したら、

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とある酒屋さんのウィンドウに、こんなしゃれたものが飾られていた。

 ずいぶん前から置かれたままらしいけれど、そこがまたいい。バラ戦争の生き残りがはるばる日本に落ちのびてきたような感じがする。たぶんシベリア経由であろう。

 このあたり、次回はもう少し時間をかけて歩いてみよう。ひょっとしたらおもしろいものに出くわさないともかぎらないだろうから。

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October 21, 2012

Daily Oregraph: 遙かなる選挙の呼び声

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 このところ毎日晴天つづきだけれど、風が強い。今朝も強風が吹き荒れ、春採湖行きを断念したほどである。二階から吊して干してある魚も大きく揺れている。

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 裏庭の白カブが心配になったので行ってみると、風向きのせいだろうか、幸い無事だったので一安心。

 しかし今日は魚よりも白カブよりも重要なことがあったはずである。

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 ほらね、市長選ですよ。たしか候補者はもう一人いたはずだが、ポスターが見あたらないのは資金不足のせいなのだろうか。

 今回の選挙は最初から勝敗が決しているのだから、投票率が低迷することはまちがいない。こうもつまらないと、さすがのぼくも棄権する……はずがない。投票を義務と考えたらいかにもバカバカしいけれど、なにしろ数少ない権利を行使する機会なのだから、意地でも投票所には行くのである。

 さて昨日読んだところに、こんな文章があった。

 
I doubt if they had more meaning in them than an election cry.

 つまり them (これがなにを指すかは当面どうでもいい)に election cry より意味があ
ったかどうか疑わしいというのである。無意味なものの代表に election cry を持ち出したところがミソ。

 みなさまはこの election cry からなにを連想されるだろうか? 正しくは政党のスローガンなどを指すようだが、ぼくは選挙カーの連呼を思い浮かべた。まさにピッタンコではあるまいか(笑)。世の中にあれ以上無意味で人をバカにしたものがあるというなら、ぜひお教えいただきたいものだ。

 ちり紙交換の呼び声にだってちゃんと意味があるというのに、ああうるさく名前だけを連呼されては、やかましい、だれがあんたなんかに投票するものか、と考えるのがふつうだろう。ぼくは以前から主張しているのだが、あれは日本の恥だから、迷惑条例でも作って断固禁止すべし。

 さて魚の干せぐあいはどうだろうか。

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October 19, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ため息の季節

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 本日の定点撮影。9日に掲載した写真とくらべて見れば、秋の深まりがおわかりになると思う。秋という季節は、(小中学生はもちろん別にして(笑))人間いつまでも若くはないのだというしんみりした気分にさせるものだ。

 先日王維の詩集をめくっていたら、

 
秋色佳興有リ

という一行ではじまるのがあったので、おや、この季節にぴったりと思って読んでみたら、最後の行でガッカリ。

 
此ノ頽顔(タイガン)ヲ嘆息ス

 (あなたは今もなお風雅な生活をおつづけになっているというのに)わが老いぼれた顔にはため息が出ますわい、というほどの意味らしい。頽顔という表現は初めて目にしたが、頽廃ということばも連想され、ちょっとドキリとした。とても他人事とは思えないのである。

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 栄耀栄華を誇ったオオイタドリもごらんのありさまで、頽顔を嘆息している。

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 そんなら自分はどうかというと、かろうじて葉っぱが残っているこのイケマくらいの格じゃないかと思うけれど……おれはこんなにきれいな色じゃないしなあ。

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October 17, 2012

Daily Oregraph: ある幽霊譚(漱石『琴のそら音』から)

 へたくそな画像は興ざめだろうと判断したので、めずらしく画像のない記事である。

 只野乙山さんは漱石の作品をこつこつとお読みになって、ブログに感想をお書きになっている。なにしろ初期の読みにくい小品までていねいに鑑賞されているのだから頭が下がる。

 乙山さんの10月16日の記事は『琴のそら音』を扱ったものだが、実はこれ、ぼくにしてはめずらしく昨晩読むつもりだったから、また先を越されたわけである(笑)。しかし、これも考えようによっては感応の一種というべきで、この風変わりな小説にふさわしい出来事かもしれない。

 この作品は青空文庫でも読めるのでご一読をおすすめしたい。正直いって描写が神経症的に細かすぎ、もう少しコンパクトであってもいいという印象を受けたけれど(生意気な……)、奇妙な味のある短編だから、けっしてつまらなくはないと思う。

 さてこの小説の中に、こういう場面がある。


 「(前略)ロード・ブローアムの見た幽霊などは今の話しとまるで同じ場合に属するものだ。中々面白い。君ブローアムは知っているだろう」

 「ブローアム? ブローアムたなんだい」

 「英国の文学者さ」


 Lord Brougham (1778-1868)は、発音辞典を参照するとブロウアム、ブルーム、ブルーアムなどという読みが載っているけれど、この人の場合、正しくはブルームらしい(WIKIPEDIA 英語版による)。

 ぼくはヴィクトリア朝時代のゴースト・ストーリーはかなり読んでいるつもりだが、ロード・ブルームという人物は知らなかった。はてな、と思って調べてみると、ロード・ブルームの幽霊の話というのはもともと小説ではなく、『回想録』中に日記の引用として登場するものらしい。

 なんとかしてその原文を読みたいものだと思ってネット検索すると、あった、あった。ありがたいことである。たぶんテキストはいくつかのサイトで読めると思うが、ぼくの参照したものはこちらの中にある。

 ロード・ブルームの見た幽霊の話は、『琴のそら音』のストーリーとおおいに関係があるから、ぼくの試訳を以下に掲載するので、参考にしていただければ幸いである。たまには文学部の下請けをしようという趣向である。なお申し訳ないけれど、訳がまずいのなんのという苦情は受けつけない(笑)。


 「まことに驚くべき経験をした。あまりにも不思議な出来事なので、最初から話をせねばなるまい。

 エディンバラのハイスクールを卒業後、私は親友のG君とともに大学に通った。

 神学の授業はなかったけれど、私たちはよく歩きながらいろいろの厳粛な問題について語り合った。「霊魂の不滅と死後の状態」というのもそのひとつであった。

 この問題と、死者が生者に姿を現す可能性についてはずいぶん思索を重ねたもので、自分たちの血
書いた文書をもってばかげた約束までしたのであった。つまり、二人のうちどちらか先に死んだほうが、もう一人のもとに姿を現して、死後の生命について抱いた疑問に決着をつけようという趣旨である。

 大学卒業後、G君は公務員の職を得てインドに渡った。めったに手紙をくれなかったので、数年後には、私は彼のことを忘れかけていた。

 ある日温かい風呂にのんびりつかりながら、そろそろ上がろうと思い、私はひょいと振り向いて、脱いだ服を置い
てある椅子のほうを見た。すると椅子には G君が座ってこっちを見ていたのである。

 どうやって風呂から出たものかは覚えがないけれど、意識を取り戻したとき、私は床の上に倒れていた。幽霊であれなんであれ、G君らしき姿は消えていた。

 その幻覚にはひどくショックを受けたので、私はスチュワートにさえ話そうという気にはなれなかった。しかしあまりにも印象が生々しくて容易に忘れられず、ひどく動揺もしたので、12月19日という日付とともに一部始終をここにしたためおく次第である。いまもすべてありありと目に浮かぶのだ。

 私が寝入ってしまい、眼前にはっきりと姿を現した幽霊が夢であることは疑いえぬところだけれど、G君とは何年もの間音信不通だったし、彼を思い出すきっかけもなかったのだ。私たちのスウェーデン旅行については、G君やインド、G君やその家族に関わりのある出来事などまったくなかったのである。私は昔二人で交わした議論や、例の約束のことをすぐに思い出した。

 G君はこの世を去ったにちがいなく、彼の幽霊は霊魂の死後の状態を示す証拠だと受け取らざるをえない-私はそういう印象を拭い切れなかったのである」

 これは1799年12月19日の出来事である。

 1862年10月、ロード・ブルームはこれに追記して、

 「わたしは自分の日記からこの不思議な夢の記事を書き
写したのである。

 「Certissima mortis imago(ラテン語はわからないが、「
まさしく死者の幽霊なるべし」というほどの意味か)。さて約60年前にはじまるこの物語を終えることにしよう。

 エディンバラに戻ってまもなく、一通の手紙がインドから届いた。それはG君の死を告げるもので、彼が亡くなったのは1799年12月19日であった」

 ヴィクトリア朝は怪談話の黄金時代だから、漱石先生が材料をたっぷり仕入れたことはまちがいないとぼくは思う。

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October 16, 2012

Daily Oregraph: 冬支度

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 ホームセンターへ買い物に行ったら、ずらりと薪ストーブが並んでいた。意外に需要があるらしい。

 現在は石油ストーブのお世話になっているから、ただながめるだけだけれど、伝統のデザインがなつかしい。昔わが家でもこれを使っていた時期がある。このストーブはうまいヤキイモもできるし、木のパチパチはぜる音が聞こえたりして、なかなか味がある。リッチな気分になれることうけあいである。

 しかし問題は薪の調達である。家庭から出る廃材などたかが知れているから、昔はたしか薪屋さん(薪炭店?)というのがあって、そこから買った薪の束をあちこちの家の壁際にどっさり積んであったと記憶している。

 もうじき冬だ。みなさまもそろそろ冬支度をお始めになってはいかが。

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October 15, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 マユミ

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 少々風は強かったけれど、本日も上天気。

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 花は枯れ、木の葉は色づき、日本人好みの渋い景色の中で、ひときわ目立つのがマユミの紅い実である。おれも真っ赤な服を着て歩こうかなあ。

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 先日はまだ熟していない実をむりやりこじ開けたけれど、これが完熟してはじけたミヤマニガウリの実。黒くなった種が見える。

 さて維新の会の英語名が Japan Restoration Party に決まったというのが、ちょっとした話題になっている。

 Restoration の第一義は「前の状態に戻すこと」、世界史的には、イギリスなら1660年のリチャード2世、フランスなら1814年のルイ18世の王政復古を指す。革新どころか、後ろ向きの復古なのである。

 インターネットでの論調は、「明治維新の英訳に引きずられたのだろうが、ものを知らないにもほどがある」と維新の会を笑いものにするものがほとんど
だけれど(笑)、ぼくは大胆にも(めずらしくも?)維新の会の名誉のために反論を試みたいのである。

 いったい辞書を引けばすぐにわかるほどの常識を、白カブ市長ほどの物知りがご存じないはずはないだろう(たぶん)。しかも顧問やら取り巻きには、アメリカ帰りのインテリ(銭ゲバ?)や、抜け目のない万博おじさんまでおいでなのだから、はずかしい初歩的な誤りをおかすはずがない。

 つまりまさに維新の会のめざすものが復古だから Restoration と名乗っているだけの話で、まちがいでもなんでもないのである。別に先見の明を誇るわけじゃないけど(笑)、ぼくは最初からそう予感していた(ホントだよ)。

 まあ、がんばって旧憲法への restoration をめざしてちょうだい。吉本新喜劇の
出し物としてはおもしろいと思うよ。

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October 14, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 エゾトリカブトふたたび

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 気持のいい秋晴れ。今日も多くの市民が春採湖畔を散歩していた。

 本日の目的はエゾトリカブトの種を観察すること。よく調べてみると、先日姿を消していたものは、やはり茎の途中から折られていた。

 たぶんだれかが持ち去ったのだろう(栽培するつもりかな?)。そういえば、コウライテンナンショウの果実もそっくり持ち去られていた。

 自然公園内では、生態系にダメージを与えないためにも観察は現場で、また来年の再生に影響を与えない程度にとどめておいてほしいものだ。
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 これは幸い別の場所でみつかったエゾトリカブト。先日のものよりやや小ぶりである。

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 ベンチの上に置いたコンビニのレシート裏に
サヤを開けてみた。やはり小型なだけに種の個数も少ない。

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 うんと近づいて撮ったものをさらにトリミングしたのがこちら。マツカサのような鱗片に覆われている。

 これで正体がわかったから一安心。ふたたび無毒な日常に復帰したのであった

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October 13, 2012

Daily Oregraph: 暗号解読?

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 昨夜は豪雨。とりわけ白糠は猛烈な土砂降りで、根室本線が不通になったり、国道が渋滞したりという騒ぎになったらしい。

 裏庭の白カブが心配になったので行ってみると、どうやら無事のようで一安心した。しかしこのところ急激に気温が低下してきたから、どこまで成長するかはわからない。

 さて今日も地味な読書はつづく。たまには暗号解読でもいかがだろうか。

 主人公のピップは両親を失い、姉夫婦の家に厄介になっている。ピップは、ろくに学のないばあさんが開いている村の学校で学んでいる。しかしこれが学校とは名ばかりの、まともな読み書きを身につけるのはむずかしいという、ひどく水準の低い代物なのである。

 ある夜、ピップは勉強の成果を姉の夫ジョーに見せたい一心で、石板に手紙文を書くのだが……

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 テキストでは再現がむずかしいのでスキャンした。暗号としては初歩の初歩だろうが(笑)、わかりにくいことはまちがいない。苦労して解読してみたのがこちら。あえて句読点を入れず(ただし行頭と思われる文字は大文字にしておいた)、各行完全に対応させてあるから、対照してごらんいただきたい。

  My dear Joe I hope you are quite well I hope I shall
  soon be able for to teach you Joe And then we shall be
  so glad And when I am apprenticed to you Joe what larks
  And believe me in affection Pip.

 ひとつだけご説明しておくと、I am apprenticed 云々は、適当な時期が来たら、ピップは鍛冶屋であるジョーに弟子入りすることを指しており、そうなったらどんなに愉快だろうというのである。

 正直にいうと、一箇所(INF XN)だけカンニングしたのである。文法の誤りを訂正後の完全な文章はこちらをご参照いただくとして(長い記事の最後にある)、INF XN が in affection とは、日本のおじさんにすぐ浮かんでこなくても無理はないだろう。なにしろ先生がいないのだから、多少のズルはご容赦いただきたいところだ。

 この手紙を見せられたジョーはまるで学問がなく、自分の名前にある J と O を拾い読みするのが精一杯だから、すっかり感心して、ピップをおおいにほめる。まったく読み書きできない男が、判じ物のような文章をほめるところは、なんとなくホロリとさせられる場面である。

 ピップの通った学校(evening school)は決して特殊な例ではなく、19世紀半ばに国が教育に本腰を入れるまでは、田舎の学校の多くは似たような水準だったらしい。強国イギリスにしてそうだったのだから、当時の日本の教育水準はあなどれぬものだったはずである。

 それにしてもピップの文章に苦労するようでは、まだまだ勉強が足りない(笑)。さっぱり先へ進まないのも道理である。

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October 12, 2012

Daily Oregraph: ごほうびは大根

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 不安定な天気であった。ひさしぶりに山花温泉へ行く。

 お湯の中で右の腕をひねったり肩を回したり、血の巡りをよくして痛みをやわらげようという作戦である。ほんとうはしばらくの間これを毎日つづけるといいのだろう。もう一冊本を読み切ったら湯治でもしたいところである。

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 26日ならともかく、どうして今日が風呂の日なのかはわからないけれど、番台でこんなものをもらった。

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 帰りがけにフロントに行くと、おねえさんが大根をプレゼントしてくれた。そうか、これが『虚栄の市』を読破した reward (ごほうび)か。ありがたいことである。

 虚栄とはほど遠い大根をいただいたのはうれしいが、まさかこれをかじりながらコーヒーを飲むわけにもいかないから、一日遅れの……

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ケーキでお祝い。こちらは自前である(笑)。

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October 11, 2012

Daily Oregraph: マジメが大切

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 今朝は某医院にて、二ヶ月に一度の診察のついでに健康診断を受けた。

 一日だけ本から離れるつもりだったけれど、職場に向かう人々が駐車場の前を通るのを見て、おおいに反省。みなさんマジメに働いているというのに、遊んでいる場合じゃない。

 そこでさっそくディケンズの小説に取りかかったのだが、毎度のこととはいえ、いきなり昨日までとはまるでちがう世界に足を踏み入れるわけだから、しばらくは落ち着かない。どうも勝手がちがう。まるでよその家に迷い込んだような気分になるのである。

 「どこをほっつき歩いてたんだい、まったく?」といって、ミセス・ジョーは足を踏み鳴らした。「さんざん人の気をもませといて、なにをしてたのか正直にいわないと、おまえが五十人いようと、化け物が五百匹いようと、そこからつまみ出してやるからね」

 とまあ、昨日までのわりとお上品な世界とは打って変わって、こういうおかみさんにどやされるわけだから、頭がボーッとしてくるのも無理はない(笑)。

 わけあってケーキは明日までおあずけ。今日はケーキの写真でごまかせると思ったのに、残念なことをした。

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October 10, 2012

Daily Oregraph: 明日はケーキを

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 ミヤマニガウリの種。図鑑には種子は1~3個とあるが、写真のように3個のものが多いようだ。完熟すると黒くなる。

 さて予定より一日早く『虚栄の市(Vanity Fair)』を読み終えた。19世紀の風呂に首までつかった気分である。明日は例によってケーキでお祝いしなくちゃ。

 John Sutherland 先生の Introduction はおおいに勉強になった。いつもながら、解説を読むと、なるほど! と目からウロコが二三枚落ちるのである。

 本書には「解説」のほかに、原稿の異同や出版の経緯について、10頁ほどの説明があり、これがまた読み物としてもおもしろく、一気に読んでしまった。たいへんトクをした気分である。

 この説明文から一箇所だけご紹介すると、Vanity Fair という題名は、ある真夜中にひとりでに思い浮かんだものらしく、

 彼は「ベッドからはね起きて部屋を三べん駆け回り、『Vanity Fair, Vanity Fair, Vanity Fair』 と口にしたのであった」。

 なんとなく根岸冬生さんあたりが喜びそうな話だね(笑)。

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 次はこれだ。またしても19世紀(笑)。明日はノートを(今回は2冊)製本しなくちゃいけないから、明後日から取りかかることになるだろう。

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October 09, 2012

Daily Oregraph: 花も実も……

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 ここも定点撮影地点になってしまったけれど……木の葉が色づきはじめた。

 さて花がなければ実を撮ろうと、今日も春採湖畔にやって来たのだが、残念ながら不成功に終わった。まず種の観察を楽しみにしていたエゾトリカブトの姿が忽然と消えていたのにはガッカリ。

 そこで目標をミヤマニガウリの種に切り換えたのだが、いくら探しても適当なものがみつからない。すでに実が割れてしまったものか、まだ若すぎるものしか見あたらないのである。

 ダメだ。今日は日が悪いのだろう。

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 しかし裏庭へ行ってみるとまだイヌタデが咲いていたのでパチリ。なにもないときにはアカマンマだって立派なごちそうである。

 『虚栄の市』の本文をやっと読み終えた。まだ INTRODUCTION が残っているから、あと二三日で読了の予定。

 せっかくだから、最後の挿絵をお目にかけよう。

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 稀代の毒婦レベッカは落ち目になってもへこたれず、最後までしぶとさを発揮し、不敵な笑みを浮かべている。

 ところで、本文を読み通したおじさんには、なにか reward はあるのだろうか(笑)。

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October 08, 2012

Daily Oregraph: 社会科見学

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 雲ひとつない上天気。ここはほんとうにひさしぶりにやってきた北埠頭である。

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 例によって accidental art をみつけるつもりで歩いていたら、

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荷役中のタンカーに目を引かれた。へえ、こんなとこにパナマ船籍のタンカーか。揚荷はなんだろうか?

 かつてはこの近くにいくつか油槽所があり、白物(ガソリン・軽油など)や黒物(重油など)を揚げていた。しかし現在石油基地は西港にあるし、外国籍のタンカーだとアスファルトだろうと見当をつけたものの、ちょっと自信がない。

 よろしい、確かめてみよう……というわけで、目的を社会科見学に切り換えることにした。画面左側に見えるパイプをたどっていけば確認できるはずだ。

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 このあたりは通勤路でもあったから、もちろんこのパイプの存在は知っている。しかし仕事としては縄張り外だったので、その用途について深く考えたことはなかったのだ。

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 ふむふむ、ひとつ先の通りにつづいているようだ。草地を突っ切って行ってみることにしよう。

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 パイプの先にタンクが見えてきた。

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 やはりアスファルト基地であった。ウソのようなホントの話だが、この前を何度も車で通過しているのに、一度も看板をまともに見たことがなかったのである。

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 念には念を入れて、タンクの表示を確認する。今日は社会科見学だから、正確を期さなくてはいけない。

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 実は乗組員に声をかけて、積地はどこかたずねたかったのだが、外航船の場合は交通証なしには現場に立ち入ることができない。ごらんのとおり、警備員の方がワッチしている。残念。

 まあ、パイプの謎が解けたので一応成果はあったと思う。

 -先生、以上でレポートは終わりです。

 -よくできましたね。これからもがんばってください。しょうもないゲージュツ写真を撮り歩くよりも、ずっと内申点が上がりますからね。

 -は~い。

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October 06, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 エゾトリカブトの種

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 当紙は上品だから週刊誌の暴露記事のごときものは掲載しないけれど、人間にはなんでも中身を知りたいという好奇心があることは否定できない。当然エゾトリカブトの実を見たいという方もおいでだろうと思う。

 そこでご要望(笑)にお応えして、記者は春採湖畔へ赴いたのであった。トリカブトは有毒だが、本人に悪気があるわけじゃなし、偏見を抱かずに観察してみよう。

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 そこでひとつだけもいでみた。見たところはヤブマメのサヤとさほど変わらない。豆が出てきたらビックリなのだが……

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 おや、予想よりも多く種が入っている。サヤの中にはまだいくつか残っているようだから、約10個。縁にギザギザのある風変わりな種である。

 まだ完熟していないので、もう少し待ってからあらためて観察してみたい。きっと種には変化が現れるはずだ。あなただって見たいでしょう?

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 おや、昨日も登場していただいたお二人ではないか。気の合う友人同士らしい。仲よきことは美しき哉 実篤、だね。

 毎日のように湖畔を歩いていると、このようにだんだん顔なじみが増えてくる。向こうでもきっと同じことを思っているにちがいない。あら、またあのカメラを持ったじいさんよ、とね。

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October 05, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 カタバミ

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 春採湖畔のオオイタドリの葉はすっかり黄色くなった。気温が下がったから、さすがに半袖を着ている人は見あたらない。

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 十月になっても元気に咲いているのが、裏庭のカタバミ。ごく小さな花ながら、鮮やかな黄色が目立つ。あちこちにたくさん咲いているのは、今年草取りをして背の高い雑草が一掃されたからだろうと思う。

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 大事な時期に台風の被害に会った白カブは、まだ枯れてはいない。さわるとクラクラしているが、うまくいけば葉っぱだけでも食べられるくらいには成長するかもしれない。

 ここはカタバミのしぶとさをみならって、ぜひがんばってほしいところである……などと白カブに気合いを入れている場合じゃない。そういうあんたもマジメに勉強しなくちゃ(笑)。

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October 03, 2012

Daily Oregraph: 夢見るおじさん

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 このところよく夢を見る。

 バカバカしいからもちろん詳しくは書かないけれど、ちょっぴり頭を使っているせいだろうか、夢の中でああでもないこうでもないと Google 翻訳みたいなことをすることもある。まさに福笑いをしているようなもので、どうしたってつじつまが合わないから、イライラしているうちに、たいていトイレに行きたくなって目がさめるのである。

 何十年も会わぬ昔の友人の夢を見ることもある。相手の顔かたちは二十代のままで、なにしろ恐ろしくリアルだから、とても夢とは思われない。あたりまえに会話を交わすのだが、当然のごとく、肝腎なところになると話がさっぱり噛み合わないので、さすがにこれはおかしいなと気づきかけたころ、上と同じ理由で(笑)目がさめるわけだ。

 残念ながら、すばらしい未来を予感させる夢とは無縁である。おれたちに明日はないのだろう。

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October 02, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 センチメンタル・ムード

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 暑からず寒からず、歩くにはちょうどいい陽気だが、花はほとんど枯れてしまった。

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 コウライテンナンショウの果実。やがて全体が真っ赤になると、ちょっと異様な感じがする。

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 こちらはツリバナの実。またしても花ではなく実を鑑賞する時期がやってきたのである。

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 雲が多いから、ときどき日がかげる。ちょいとセンチメンタル・ムード……秋だねえ。

 帰宅後、裏庭の落葉を拾う。台風にやられた白カブの葉はまだ完全に起き上がっていない。回復するかどうかは本人の努力次第ですな。

 ここ数日読書はまずまずのペースだから、あと二週間ほどで読み終える予定。これほどの大長編になると、読む方も一苦労だが、書く方もたいへんだ。あれやこれやに納得のいく決着をつけねばならないのだから、まことにご苦労なことである。

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October 01, 2012

Daily Oregraph: 被害総額数十円

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 ひさびさに台風が釧路沖を通過した。

 未明から雨が強まり、屋根を打つ雨音で目がさめたほどである。強風が吹きはじめたのは午前八時くらいだったと記憶している。

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 しかし午前十時ころには雨風ともにケロリとおさまり、やがて日も射してきた。台風が運んできた暖気のせいで、妙に暖かい。本日の最高気温は22.9度(@11:30)である。

 裏庭はどうなったかというと……北寄りの風だったせいか落葉は思ったより少なかったけれど、白カブが完全になぎ倒されている。再起不能のようだから、まだ少し早いのだが、やむをえずすべて収穫した。

 もっとも被害が深刻だったのは、一番奥に見える白カブである。強い風雨によって、ほとんどの葉が地面にぴったり貼りついているから、回復はむずかしいのではないだろうか。中途半端に成長したのがあだとなったようだ。

 台風が通過しても屋根が飛ぶわけでも床上浸水するわけでもなく、この程度の被害ですむのは釧路のありがたさであろう。これまでの労賃を除外すれば(笑)、裏庭の被害総額は種代の一部、たぶん数十円といったところか。

【付記】

 ノンキなことを書いたけれど、釧路市内でも屋根が飛んだり、崖が崩れたり、木が倒れたりという被害があったらしいので、念のため。新聞もろくに読まず、TVもほとんど見ずに、19世紀の小説ばかり読んでいるとこういうことになる(笑)。

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