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September 30, 2012

Daily Oregraph: 翻訳福笑い

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笑いなんてすっかり忘れていたけれど、ひさしぶりに思い出したのは、Yahoo の検索結果を見ているときに、うっかり「このページを和訳」をクリックしたからである。

 いや、これが実に傑作なのだ。まさにことばの福笑いである。こんなおもしろいものを独り占めにするのはもったいないから、ほんの一節だけご紹介しよう。

 ついでに、Yahoo と Google 両方の翻訳結果を比較して、実力をチェックしてみよう。

 原文は『虚栄の市』第54章から、クローリー大佐の家へ行って、これこれの品を持ってくるようにいわれた召使いが、戻って結果を報告するところである。


  “They won’t give 'em up,” said the man; “there’s a regular shinty in the house; and everything at sixes and sevens. The landlord’s come in and took possession. The servants was a drinkin’up in the drawing-room. They said―they said you had gone off with the plate, Colonel”―the man added after a pause:―“One of the servants is off already. And Simpson, the man as was very noisy and drunk indeed, says nothing shall go out of the house until his wages is paid up.”

Yahoo: 「彼らは、彼らを見放しません」と、男は言いました;「規則的なシニーが、家にあります;そして、sixesと七つのすべて。主人は入って、所有をしました。使用人飲酒が、上品なもので上がっていました。彼ら、プレート(休止の後加えられるColonel"―the人)を、あなたが持ち去ったと、said―theyは言いました:使用人の―1はすでに離れています。そして、何も彼の賃金までの家のアウトが払いきられることを我慢しないと、シンプソン(本当に非常にうるさくて酔っていた男)は言います。」

Google: 家の中でレギュラーshintyがある";;"彼らは'emをあきらめないだろう "と男は言った、すべててんやわんやで。家主が来て、所持しただ。しもべたちは客間でのdrinkin 'となりました。彼らは言った、彼らはあなたが、プレートと大佐を切ってしまったと言いました" - 男が一時停止した後に追加しました: - "使用人の一人がすでにオフになっています。とシンプソン、男はのような非常に騒々しいと本当に酔っていた、彼の賃金はアップ支払われるまで何も家の外に出てはならないと言います。"

 まったく意味が通らず、頭がクラクラする点ではどっちもどっちだけれど(笑)、強いていえば、Google の判定勝ちというところだろうか。全体になんとなく日本語風に仕上がっているし、「所持しただ」という田舎訛りに味があり、「プレートと大佐を切ってしまった」というシュールな解釈も笑わせる。

 しかし遊びとしてはおもしろいけど、Yahooにせよ、Google にせよ、もう少しまともな翻訳エンジンを提供してほしいところである。

 さてこのままでは書き逃げで卑怯だろうから(笑)、ぼくの試訳も載せておくが、Google よりほんのちょっとマシな程度だから、あくまでも参考にとどめていただきたい。

参考:「例の品を渡してくれねえんですよ」と男はいった。「家ん中はひどい騒ぎで、なにもかもしっちゃかめっちゃか。大家が乗り込んできて居座ってるんです。使用人どもは客間で酒を食らってました。連中はね、大佐、あなたが食器を持って逃げちまったってね-そういうんですよ」といって男は一息ついでから、「使用人はひとりとっくに姿をくらましちまいました。シンプソンのやつは、ぎゃあぎゃあやまかしく、すっかり出来上がっちまって、給金を払ってくれんうちはこの家からなにも持ち出すことはならねえ、というんですよ」

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September 29, 2012

Daily Oregraph: 釧路ワンダーランド 竹老園の秋

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 釧路は道東の小京都である……などといったら、あいつ気が狂ったかといわれそうだが(笑)、まあ虚心にごらんなさい。

 本日は開店前の竹老園のお庭におじゃまして、日本の秋を味わおうという趣向。われながら実に渋い。

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 この庭園、ベンチもあれば灰皿の設備もある。門の開いているときは来るものを拒まず、一服するにはまことに申し分のない場所なのである。

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 このとおり、ありがたい観音像を拝むこともできる。

 こういうお庭を広く市民に開放してくださるのは、まことにうれしいことである。(ビンボーで、とはいわないけれど)忙しくて京都・奈良へ行けないあなたにおすすめのスポット。ついでにお店でソバを召し上がれば、日本の秋を満喫できることうけあいである。

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 ワビサビは苦手というあなたには、竹老園の向かい側にあるひぶな幼稚園がおすすめ。ユビキタスな妖怪ドラえもんがあなたを歓迎してくれるだろう。

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September 28, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 走る

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 今日も石炭列車が走る。まあ、列車は走るのが商売だけど、

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高校生諸君も走る。とにかくここへ来ると、必ず走っている人々に出会う。半分うらやましくもあるが、半分くやしくもあるから(笑)、そんなに急いでどこへいくと冷やかしたくなるのである。

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 気温が低下すると葉っぱにくるまって寝ているミヤマニガウリの実。ちょっと失礼して蒲団をめくってみた。

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 赤く色づいたネムロブシダマの実。もう葉はほとんど落ちている。

 ああ、だんだん撮るものがなくなってきた。そろそろ身の振り方を考えなければなるまい。やはりヘンな写真路線かなあ。

 本日の読書。われらがレベッカはロンドンの社交界で決定的な成功を収め、ついに虚栄の市の頂点に達した。あとはゆるやかに下山するか、あっという間に転落するかしかないわけだが、さてサッカレー先生はどう決着をつけるのだろうか。

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September 26, 2012

Daily Oregraph: 旅人の眼

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 気分転換のため幣舞橋を渡り、例によって偶然ゲージュツを探すことにした。今日のお題は植物である。

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 まぎれもなくアートである。非常に完成度が高く、枯淡の境地を絵に描いたらこうなるんじゃないかと思う(笑)。

 今日は最初にこれほどの逸品に出会ったので、あとはすべておまけみたいなものである。

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 ここは以前も撮ったのだが、微妙に変化しているようだ。もともと壁面にはどんな絵が描かれていたのだろうか。

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 ノーコメント。

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 この盆栽の松(?)の下にはゴミ箱がある。釧路の町もしゃれたことをするものだ。

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 背景の色彩はやはり住宅街のものではない。しかし酔漢のぶらつく
夜には色が識別しにくいはずだから、なにゆえこの青を選んだものか。

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 しょうもない写真を撮った帰り道、MOO の前の岸壁にて。観光客のみなさんがめずらしそうにイカ釣り漁船を見物していた。

 これだ。旅行者のこのすなおな眼が貴重なのである。わが町も旅人の眼で見直せば、きっと新鮮に映るにちがいない。

 もちろんそれは住人にとってたいへんむずかしいことだけれど、努力してみる価値はあるだろう。見落としているところはまだまだ残っているはずだから。

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September 25, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ミヤマニガウリはまだ……

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 ここ数日で気温がいっぺんに下がったように思う。本日の最高気温は17.6度(@10:16)である。早足で歩いていてもまったく汗がにじんでこない。

 オオイタドリの葉もずいぶん黄色くなった。

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 そろそろどうかなと思ってミヤマニガウリの実をのぞいてみたら、まだ早かった。黒い種ができるまでにはもう少しかかりそうだ。

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 アブかハチかはしらないが、エゾトリカブトの花にもぐりこんで吸蜜している。ドクゼリに群がるチョウもそうだが、連中が中毒しないのはふしぎである。

 さて涼しくなったから読書がおおいにはかどるかというと、そうはいかないのが悲しいところだ。来る日も来る日も地味な作業がつづく。

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September 23, 2012

Daily Oregraph: 温根内 ゴキヅルの実

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 原野が褐色に色づきはじめた。見るべき花は激減したけれど、気温はほどよく、空気も爽やかで、歩くにはいい季節である。

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 なあに、花は枯れたって、ひょうきんもののゴキヅルの実さえあれば、けっして無駄足にはならない。こいつは何度見ても見あきないのである。

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 毎年一度はこうして写真を撮る。一区切りついたといおうか、ああ、また一年生きのびた(笑)という気分になるのである。

 もちろんこちらがどんな気分になろうとゴキヅルの知ったことではなく、百年たっても千年たっても、秋になれば実はあいかわらず風に吹かれてぶら下がっているにちがいない。

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September 22, 2012

Daily Oregraph: カブを食う

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 今日は外で写真を撮らなかったので、キュウリとカブの漬物でもどうぞ。地味な暮らしには、こういうたべものがふさわしいのである。

 昔のキュウリは包丁を入れると、水がピュッとほとばしるくらいみずみずしく、まるで別物だった。生で食っても十分うまかったのだが、それにひきかえ最近のキュウリはどうだろうか。水分は不足しているし、ひどく青臭いから、とても生で食べようという気にはなれない。

 しかしさっと塩をして一晩おもしをしておくだけで、みちがえるようにうまくなるので、ぼくはもっぱら漬物で食べている。キュウリだけでも十分うまいけれど、カブといっしょに漬ければさらにうまくなる。

 昨日収穫した白カブは小ぶりではあるが、シャキシャキとした歯ごたえがあって、味は極上である。茎がまたうまい。市販の立派なカブとちがって、茎が固すぎず、すべて食べられるところもいい。カブも漬物が一番うまいかもしれない。

 今日は土曜日で彼岸のせいか、家の前をひっきりなしに乗用車が通過し、窓を開けっ放しにしているからうるさくて閉口した。それでもなんとか読書のノルマを達成。だれもほめてくれないから、自分で……あっぱれ、あっぱれ(笑)。

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September 21, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 クサノオウの種

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 釧路は秋になってから気温が高くなったけれど、今日は涼しかった。植物界もだんだん勢いが衰え、確実に秋の深まりを感じさせる。

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 今日は予定どおりクサノオウの種を観察した。

 サヤをひとつもいだら赤味を帯びた黄褐色の液がにじんできた。これがクサノオウ(草の黄)の名の由来であるという説もある(定説ではないらしい)。

 黄色い液の毒成分はケリドニュームというアルカロイドであるが、漢方では全草をかわかしたものを白屈菜といい、胃がんの薬に使われたことがあるが、鎮静作用だけで治療の効果はない。 (東京堂出版 『増補 植物の事典』)

 サヤを開けるときに種のほとんどは転がり落ちてしまい、一粒だけ残ったのが右下の枠内。

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 まだ残っていた裏庭の白カブと小松菜を、虫食いの被害が拡大せぬうちにと思ってすべて収穫した。空いたスペースにまた種を播いたのだが、種の袋はまだ空にならない。すでに十分モトは取れたが、年内にもう一度播くことになるだろうか。

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 夕焼けの色が鮮やかだったので、部屋の蛍光灯を消して、窓ガラス越しにパチリ。予報では明日は晴れである。

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September 19, 2012

Daily Oregraph: ひさびさの港町

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 以前はひんぱんに訪れていたのだが、最近とんとごぶさたしている港町から入舟のあたりを歩いてきた。

 港町岸壁の名物は漁師さんが焚き火をする大釜と、ときどき入れ替わる椅子である。今日は立派なソファが置かれていた。いつもながらシュールな風景。

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 この一帯は古くから開けた土地だけれど、いつの間にか木造家屋がひとつまたひとつと姿を消し、昭和風味ももはや風前の灯火である。

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 本日の偶然芸術は臨鉄倉庫の扉。みごとな出来である。

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 岐阜県大垣の麦穂亭社長がパンをどっさり送ってくれた。おまけに立派な梨も一箱。愚かなる先輩(笑)を忘れずにいてくれるのは、まことにありがたいことである。

 お礼に駄句ひとつ。

  海の鳴る夜の机の梨の色  薄氷堂

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September 18, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ヤブマメ

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 ヤブマメの果実。花のほうは撮っていない、というか、他の植物と誤解して撮っていた可能性があるので、来年確認するつもりである。

 ヤブマメというからにはあたりまえのようだが、どうみても豆だから、中をのぞいてみたくなるのは人情というものだろう。

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 なるほど立派な豆である。この植物はちょっと変わっており、地上の実とは別に、

 子葉腋から糸状の白色の地下茎を出し、分枝して地中に閉鎖花ができ、丸い豆果を作り中に一個の種子を生じ食べられる(『牧野 新日本植物図鑑』)

というから、落花生みたいなものもできるらしい。写真の豆とはちがっているらしく、別名のギンマメ(銀豆)は地下にできる豆の色に由来するという。

 地上の豆のほうも、(味はともかく)食べられないことはなさそうだが、そのまま現場の地面に戻しておいた。

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 こちらはクサノオウの果実。昨年から気になっていたので、先日来つまんだり引っぱったりしているのだが、一向にはじけ飛ぶ気配がない。しかし完熟したらたぶんひとりでに裂けて種が外へ出るのだと思う。次回はサヤを開けて、中身を撮影してみたい。

 さて昨日は悪天候だったので、終日家にこもっていたのだが、読書はあまりはかどらなかった。手間のかかりぐあいは必ずしも本文のページ数に比例するわけではないから、それはしかたがない。苦労の度合いはノートの消費量で測ったほうがよくわかるのである。

 問題のタダで一年楽に暮らす法だが、要するに、金を使わないことに尽きるわけで(笑)、家賃は払わない、方々の店の払いはすべて踏み倒す、それでも贅沢な生活をつづけるというのだからビックリ。亭主のこづかいはどうするのかというと、ビリヤードの賭け勝負(これは腕前が必要)やら、トランプ博打(たぶんイカサマもあり)で稼ぐわけ。

 どんなことがあってもへこたれぬレベッカは、ご亭主にこういって聞かせる。

 
While there is life, there is hope, my dear.

 こういう根性さえあれば、鬱病などにかかる心配はないだろう。みならうべし。

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September 16, 2012

Daily Oregraph: 花、イカ、サンマ

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 まずは春採湖畔のイシミカワ(タデ科)。左が花である。ミゾソバによく似ている。それにしてもどうしたらこんな奇妙な果実ができるのか、ふしぎでしかたがない。

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 こちらは裏庭のタニソバ。やはりタデ科で、ミゾソバに似た花。茎は成長とともに赤味が増してくる。

 毎年咲いているのだろうが、ただの「雑草」扱いして、これまで気にもとめなかったのだ。ほかにも名前のわからぬ植物は山のようにあり、あれはなに、これはなにとすべて明快に答えられればどんなに愉快だろうと思う。

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 イカ一パイ57円也。晩に刺身にしていただいた。まだ残っているから、あとで一杯やろう(笑)。

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 出だしは不漁だったサンマも、いまは安定して店頭に並んでいる。一尾87円也。こちらは明日の晩に塩焼きかな。

 『虚栄の市』はやっと折り返し地点を通過した。ぼくの場合は給水回数が多すぎてなかなか先へ進まないけれど、無理をすると突然死しかねないから、まあいいとしようか。明日はいよいよ第36章、副題は「タダで一年楽に暮らす法」とあるから、他人事に非ず、興味津々である(笑)。

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September 15, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 イシミカワ

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 一昨日ご紹介した風変わりな果実の正体がわかった。イシミカワ(タデ科)である。そういえば、ちかくにミゾソバ風の白い花があったけれど、この実とは結びつかなかったのである。しかし葉や茎の様子からしてタデ科くさいと思ったカンは当たっていた。

 明日もしまだ花が残っていれば、撮影して植物アルバムに追加したい。なければ来年である。

 今回は幸運だったが、植物の名を知るのはほんとうにむずかしい。それにくらべれば、辞書を引けばすぐに意味のわかる外国語の単語などはずっと楽である。しかもいまはネット検索すれば辞書にないことば、たとえば商品名なども、わりと簡単に解決がつくからありがたい。もしインターネットがなければ、死ぬまで不明のものも少なくないだろうと思う。

 しかしどちらにしても、根気が必要なことはいうまでもない。今日のように読書がはかどらないと、実際いやになる。こんなペースでは日が暮れてしまうと思っていたら、ほんとうに暮れてしまった(笑)。

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September 13, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 汗なお引かず

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 道路にはずいぶん落ち葉がたまったけれど、まだ暑い。風もほとんどない。最高気温26.7度(@14:45)、湿度も81%と高かった。しかし今年は夏が涼しかったから、これを残暑とはいいにくいのである。

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 イヌキクイモだろう。ぼくはこれをキクイモだと思いこんでいたのだが、キクイモの花期は10月である(植物アルバムを訂正しておいた)。

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 このふしぎな果実の正体はわからない。今年はじめて気づいたのである。宿題。

 本日の読書。ウォータルー(ワーテルロー)の決戦の2日前、カトル・ブラ(Quatre Bras)の戦いが行われた6月16日、フランス軍圧勝・連合軍壊滅の誤報が流れ、ブリュッセルは大混乱に陥る。フランス軍の進撃を恐れたイギリス人観光客たち(?)はなんとかして脱出しようとするが、馬車を出そうにも馬が払底し、あわてふためく様子が滑稽に描写されている。

 連合軍健在の報が市内に伝わったのは翌17日朝である。しかし決戦はこれからだというので、フランス軍が勝利するのではないかとの不安から、人々の脱出は勢いがとまらない。

 そんな中、われらがレベッカは、あれこれ計算した結果、夫の生死はまだ不明だが、かり戦死したとしても一人で生活していく資金は十分と踏んで、あわてずどっしり構えている。しかも混乱を利用して馬を高値で売り大もうけするなど、西鶴の小説の題材にでもなりそうな抜け目なさを発揮するのであった。

 というわけで、蒸し暑い日に読むにはもってこいの小説なのである。

【追記】 戦闘の流れについて、うっかり大事な部分を読み落とし、(おかしいなとは思いつつ(笑))誤解してしまったので訂正しておいた。

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September 12, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 落葉のころ

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 たった一晩にして、エゾヤマザクラの葉がこんなに落ちた。未明の雷雨のせいである。葉はまだたくさん枝に残っているから、当分は始末に追われるだろう。それでも今年はヤマモミジを伐採したから、かなり楽ができるわけだ。

 本日の最高気温は25.1度(@12:17)なので、昨日よりやや高いけれど、湿度は74%だからずいぶん過ごしやすかった。おかげで読書もはかどった。この分だと、当初の予定よりもずっと早く、十月末には読み終わるかもしれない。うまくいけば、年内にもう一冊。

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September 11, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 湿度91%

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 ほとんど風がない。めずらしく植物プランクトンらしきものが浮かんでいるのはいやな感じである。

 最高気温24.9度(@12:53)というのはこの時期としては高めだが、暑いというほどではない。しかし最高湿度91%(@12:54)というのは尋常ではなく、歩いていると額から汗のしずくが次から次へ落ちてくる。

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 イケマの果実。こいつは真冬になると殻だけが飄然とぶら下がっている。

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 ミヤマニガウリはまだまだ元気で、新しいツボミもできている。せっかくがんばっているのだから、ぜひ会いにいっておあげなさい。

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 秋といえばこれ、ユウゼンギクを忘れるわけにはいかない。

 名前が友禅染に由来するというのも優雅である……と風流を気取りたいところだけれど、こう汗だくでは優も雅もあったものではない(笑)。

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September 10, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 ハナタデ

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 ハナタデは秋にふさわしい、もの悲しい花である。花の密集するイヌタデにくらべると、こちらはこどもが食べ残したご飯のようにも見える。

 昨日の風でエゾヤマザクラの葉がたくさん落ちていたのを拾い集める。キツリフネも一株、草むらの間にひっそり顔を見せていた。わが自然公園もなかなかバカにはできないのである。

 第二次白カブはあと一週間もすれば収穫できるだろう。そのあともう一度タネを播いたら、今年の農作業は終了の予定。

 今日も天気はパッとせず、読書がはかどった。

 ウォータルーの戦いを前に、1815年の春から初夏にかけて、ブリュッセルはイギリスからの見物客でおおいににぎわったと知って驚く。また軍隊の将校たちの多くは細君(こども連れもあり)を伴って出征したらしい。しかも多数の非戦闘員が戦場にまで赴いたというから、とても現代の感覚では信じられない。

 戦闘を交えるのはずっと先のことだろうという読みと、連合軍の前にはナポレオンなど敵ではないという自信が背景にあったらしいけれど、実際には大激戦が展開されたわけだから、ずいぶんノンキな話である。

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September 08, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 秋風

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 最高気温24.6度(@09:54)。上天気だからおばさまは日傘をさしているけれど、吹く風はまぎれもなく秋のそれであった。

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 今日は植物を撮らなかったが……前方に可憐な花一輪。絶滅危惧種である。

 帰宅後少し草むしり。夕方からまた地味な読書にとりかかり、やっと残り約600頁……気が遠くなりそうだ(笑)。しかし夜の涼しさはありがたい。少しはペースが上がるといいのだが。

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September 07, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 真夏のような

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 最高気温27.9度(@10:07)。この時期にしてはめずらしく、

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真夏のような一日であった。裏庭の白カブが大きくなるかと思うと、うれしくてしょうがない(笑)。

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 日当たりのよくない市立病院下でもミゾソバが咲いている。写真を撮ったときには気づかなかったけれど、左上の葉っぱにへばりついているのはカタツムリである。

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 チドリケマンの実は飛んだり飛ばなかったり。飛ばなかったのをひとつもいで観察してみた。

 さて、明日も汗をかく一日になるのだろうか。

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September 06, 2012

Daily Oregraph: 帰り道

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 山花温泉へ行く。湯から上がるとグッタリして、全身の力が蒸発してしまう。それでも気力をふりしぼって、帰り道に撮った今日の一日一枚がこれ。

 東山魁夷画伯が描くと立派な作品になるけれど、これじゃどうしようもない(笑)。ただの道である。バカじゃないかと思う。

 しかしただの道ではあるが、ボンヤリながめていると、どこまでもテクテク歩いている気分にならないこともない。せっかく撮ったんだから、無理にでもそう思って一杯おやりなさい。

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September 04, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 タネで遊ぶ

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 遠足かなと思ったら、どうやら写生に来たようであった。本日の最高気温は27.8度(@11:55)だったけれど、風があって気持がいい。

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 この奇妙な物体は、キツリフネの果実。右側に見えるサヤをつまむと、あらふしぎ、中のタネがはじけ飛ぶのである。ただしまだ完熟ではないから、反応はやや鈍かった。今週末あたりが遊びごろだろう。

 ちょっとわかりにくいだろうから、手のひらにサヤをのせてつまんでみると、

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こんなぐあい。

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 こちらはチドリケマン。実は昨日試してみたら、ちょっとふれただけで、サヤが一列すべて勢いよく飛んでいったのだが、今日はダメ。やはり週末まで待ったほうがよさそうだ。

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 ミヤマアキノキリンソウ。これは花の付き方にずいぶん個体差があるようだ。

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 名前がわからないから、アカトンボとしておこう。

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 さて今日もカブがふたつほど地上に顔を出していたので、簡単な炒めものにしていただいた。カブの茎はちょっと堅めだけれど、その歯ざわりがまたいいのである。

 植物のタネで遊び、トンボを眺め、裏庭のカブを採って食う。田舎のじいさんの典型的な一日だね(笑)。

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September 03, 2012

Daily Oregraph: 毒の話

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 昨日温根内で見たエゾトリカブトが、春採湖畔でも咲いていた。ご存じのとおり、これは全草に猛毒がある。

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 有毒といえば、ネムロブシダマもブシ(トリカブトの別名)の名のとおり、果実には毒がある。だいぶ色づいてきたが、もう少したって完熟すると真っ赤になる。

 ぶし【付子・附子】 トリカブトの塊根。アコニチンそのほかのアルカロイドを含む。劇薬。身体諸機能の衰弱・失調の回復・興奮に、また鎮痛に用いる。烏頭(うず)。ぶす。 -『大辞林』

というから、薬としても用いられるらしいが、うっかり量を誤ると恐ろしい結果になることはまちがいない。ニリンソウの葉のつもりでトリカブトの葉を誤食し、死亡する事件が毎年のように起こっている。ずいぶん以前の話だが、たしか配偶者を殺そうとしてトリカブトを食わせた事件もあったと記憶している。

 狂言の『附子(ぶす)』はトリカブトである。狂言の筋書きとは正反対に、猛毒を砂糖といつわって、ニコニコ顔ですすめる悪人も多いからご用心。

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 三友亭さんの情報によれば、なんでも関西のほうには、王政復古をめざし、大日本帝国憲法の復活をはかる(笑)、時代錯誤の毒カブなる物騒なものがあるらしいけれど、わが家のカブは無農薬だから心配はいらない。

 今日は第一次白カブのうち、地上に根の大部分が現れたものを収穫した。小粒ではあるが、阿寒の雪のような白さが目にしみる。煮物にしたものを、夕食時にありがたくいただいた。

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September 02, 2012

Daily Oregraph: 温根内レポート

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 温根内鶴居軌道跡。この時間は気温がさほど高くなかったせいもあるけれど、やはり秋を感じる。

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 ヤマハハコ。秋の代表的な花のひとつで、花期は長い。春採湖畔でもすでに咲きはじめているし、植物の種類が少ない尻羽岬でも群落ができる。

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 エゾトリカブト。これは春採湖畔でもそろそろ見ることができるだろう。

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 ドクゼリのシーズンのあとに勢力を伸ばすトウヌマゼリ。ミゾソバも見える。

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 ゴキヅルの果実。今日は写真を掲載しないが、ちょうど花盛りである。花と実の両方を観察するならいまだ。

 熟れると実の下半分がタネとともにひとりでに落下する。その時期になると、手で軽くふれただけでも外れるから、こどもの野外学習用教材としては最適だと思う。

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 ミヤマアキノキリンソウ。これはまだ咲きはじめたばかりである。

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 ツリフネソウ。ツリフネソウ科の家元だから、キツリフネ同様、熟した果実をつまむとタネがはじけ飛ぶ。まだ時期が早いようだ。

 このほか、アキノウナギツカミ、ヒヨドリバナ、ミツバフウロ、ハンゴンソウ、ナガボノシロワレモコウなど。サワギキョウもまだわずかに花が残っていた。

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