Daily Oregraph: 裏庭画報 ハナタデ
ハナタデは秋にふさわしい、もの悲しい花である。花の密集するイヌタデにくらべると、こちらはこどもが食べ残したご飯のようにも見える。
昨日の風でエゾヤマザクラの葉がたくさん落ちていたのを拾い集める。キツリフネも一株、草むらの間にひっそり顔を見せていた。わが自然公園もなかなかバカにはできないのである。
第二次白カブはあと一週間もすれば収穫できるだろう。そのあともう一度タネを播いたら、今年の農作業は終了の予定。
今日も天気はパッとせず、読書がはかどった。
ウォータルーの戦いを前に、1815年の春から初夏にかけて、ブリュッセルはイギリスからの見物客でおおいににぎわったと知って驚く。また軍隊の将校たちの多くは細君(こども連れもあり)を伴って出征したらしい。しかも多数の非戦闘員が戦場にまで赴いたというから、とても現代の感覚では信じられない。
戦闘を交えるのはずっと先のことだろうという読みと、連合軍の前にはナポレオンなど敵ではないという自信が背景にあったらしいけれど、実際には大激戦が展開されたわけだから、ずいぶんノンキな話である。
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Comments
>天気はパッとせず、読書がはかどった
いいなあ、私なんかは天気がパッとしなくとも、本(漫画h本を除く)を手にして、活字を見るとただちに睡魔に襲われ・・・先日購入した文庫本など、2週間もたつというのに、まだ10数ページ目。
これってお医者さんに見ていただいた方が?
Posted by: 三友亭主人 | September 10, 2012 22:49
>三友亭さん
はかどったといっても、昨日30頁、今日20頁という情けない話ですよ。
人間無理をして本を読んだって身になりませんから、気が乗らないときは一杯やって寝るにかぎります。あわてない、あわてない。
> これってお医者さんに見ていただいた方が?
お医者様でも草津の湯でも……(笑)
Posted by: 薄氷堂 | September 10, 2012 23:51
こんにちは。
毒ガスなど大量殺人兵器が使われ、非戦闘員の死者が
多数出たのが第一次大戦でしたね。
なので第一次大戦までの時代をベル・エポックと
呼ぶわけで、ワーテルローの戦いはその100年前の話。
あくまで騎兵隊どうしの争いが戦争というものだったのでしょう。
だから大勢の見物人が「観戦」することができたのかと思います。
ロマンティックな騎士道の精神がまだ生きていた頃の話で、
近代兵器がそれを一掃してしまったのでしょうね。
Posted by: 只野乙山 | September 12, 2012 09:32
>只野乙山さん
将校の家族はたいていブリュッセルに残ったようですが、それにしても……
この一戦でもすでに残酷な兵器は登場していたらしく、散弾銃の大砲版みたいなものもあったみたいですよ。
兵器の改良に注ぐ情熱を、食糧の増産や、うまい酒の開発などの方面に向けてくれるといいんですけどねえ。
Posted by: 薄氷堂 | September 12, 2012 22:06