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August 31, 2012

Daily Oregraph: ヴィニエットの話

Kabu
が肥え、ドジョウ鍋のうまい季節になった。

 最近ドジョウの人気が急速に衰える一方、大阪産のカブが日本の野菜界に革命をもたらすのだといって、三流週刊誌などではえらい評判である(当社のような一流紙では取り上げないけれど……)。

 カブの相場でひともうけをたくらむ山師が大勢現れ、主婦やお年寄りに投資を勧誘する悪質な業者も暗躍していると聞く。

 しかし栽培歴わずか一年ながら、カブに詳しい釧路市の薄氷堂さんは、「葉っぱだけ見れば立派でも、さっぱり中身のないものができることもあります。素人がカブに手を出しちゃいけません」と警告を発している。

  ……とまあ、へたくそな絵を描いたのだが、お手本はこちら。

Vfair_cxi

 このように章の頭(終わりのこともある)を飾る挿絵など(絵とはかぎらない)をヴィニエット(vignette)という。上の例などは本文の内容を暗示するものである。なかなか味があって、趣向としては上々だと思う。絵がうまければね(笑)。

 まずいヴィニエットを描いたところで八月が終わる。本日の最高気温は26.8度(@16:53)であった。

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August 30, 2012

Daily Oregraph: お天気ハウス

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 好天。最高気温は24.9度(@14:55)であった。

 本題とは直接関係ないが、写真は本日駅前付近で撮影したもの。一応は偶然系術の仲間に入るんじゃないかと思う。

 さて本日というより先日の読書から。

 クローリ家の二人の息子は、weather-box の紳士淑女同様、ふたりそろって家にいることは決してなかった。

 兄弟仲の悪いことをいっているのだが、weather-box (天気箱)とは? 例によって一文にもならぬ知識だが、こういうのを面白がらないようではとても駄文学科は勤まらない(笑)。

 これは weather-house (「お天気ハウス」にしておこう)ともいい、OEDによれば、

 小さな家のかたちをしたオモチャの検湿器で、ふたつの玄関には男女の人形が立っている。糸の張力の変化によって、雨天には男性が、晴天には女性がそれぞれの玄関から現れる。

 つまり男女そろって家の中にいることはないというわけである。ふつう左側の玄関には女性、右側には男性の人形が控えているらしい。

Weatherhouse

 Wikipedia から拝借したこの写真では、女性が外に出て、男性は家の中に引っこんでいる。素朴かつ優雅なオモチャである。左側に砂かけ婆、右側に子泣き爺の人形を配してもおもしろいだろう。

 予報では明日は晴れで、気温も27度まで上がるというから、お天気ハウスは上の写真どおりになるはずである。

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August 29, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 実のなる季節

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 最高気温21.2度(@14:55)。春採湖畔では、ミヤマニガウリの実が大きくなってきた。

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 裏庭の白カブもまた収穫の時期が近づいてきた。この品種はたぶん小カブなのだろうが、それにしても小さいのは肥料が不足しているせいかもしれない。

 物置に残っていたDAP(Diammonium Phosphate=リン酸2アンモニウム)を、最初にほんの少しだけ土に混ぜたきり、一切追肥というものをしなかったし、そもそも窒素・リン酸・カリの加減についてはまるで考慮していなかったのである。

 写真を見ると、適当な時期にちゃんと間引きをしなかったことがよくわかる。いまさらどうしようもないけれど、気分の問題だから、最後の間引きをした。

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 水洗いして根っこの皮を剥き、ガブリとかじってみたら、大根みたいな味がした。

 根っこはともかくとして、カブは葉っぱにも大いに値打ちがあるから、ここまで育ったのはちょいとうれしい。残りを収穫したあかつきには、葉っぱを炒めて食ってみようと思う。

 われらがレベッカ嬢は、

 
カブの作柄のよしあしなんて知ったことじゃないわよ

などとバカにしているが(笑)、種を播いた身になってみれば、出来ぐあいはおおいに気になるものだ。

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August 28, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 秋の証明

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 最高気温25.4度(@13:30)。夕方からはずいぶん涼しくなった。

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 いまの時期、やはりこの花を無視することはできないだろう。ハンゴンソウ(反魂草)という名は、一説によると、幽霊がおいでおいでをしているような葉のかたちに由来するらしい。

 こいつを見るたびに落語の『反魂香』を連想するけれど、葉っぱをくすべたって美人の幽霊が現れるとはとても考えられない。

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 アラゲハンゴンソウ。ハンゴンソウとは似ても似つかぬ花で、別名のキヌガサギクのほうがふさわしいと思う。

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 オオアワダチソウ。これはあちこちで見かけるのだが、ぼくはまだセイタカアワダチソウを市内で目にしたことはない。

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 先日チドリケマンの果実を掲載したが、これはキツリフネの果実。こちらは熟したのにふれると、サヤごと発射されるのではなく、中の種が勢いよくはじけ飛ぶのである。

 おもしろくてやめられないから(笑)、ぜひお試しあれ。

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 アキノウナギツカミ。花はミゾソバと区別しにくいほどよく似ているけれど、葉のかたちがちがう。茎にトゲがあるからウナギをつかめるというのだが、まさかね。

 この花が咲いたからには、もう秋でないとはいわせない。

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August 27, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 暑さ歓迎

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 最高気温28.7度(@14:06)というのも納得の上天気である。昨日とは打って変わって湿度が低いから、案外過ごしやすい。

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 それに暑さは大歓迎なのである。おかげで第一次白カブは順調に成長している。今週末あたり、もう一本引っこ抜いてみようと思う。

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 8月4日に播いた第二次白カブもなかなかいい感じである。

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 これはチゴユリの実。熟して色が黒くなっている。いつのまにか数が増え、わが裏庭では完全に定着したようだ。春採湖畔にもあるらしいが、まだ見たことはない。

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August 26, 2012

Daily Oregraph: 雨と霧の中で

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 雨、そして霧。最高気温わずか21.6度(@12:40)なのに、体を動かしているうちに汗がにじんでくるのは、高い湿度のせいである。

 ほとんど部屋にこもって本を読むが、今日はあまりはかどらない。

 野心に燃えるレベッカ嬢はまずは邸内の人々に取り入るべく、着々と作戦を練っている。もちろんいずれは玉の輿を狙っているのだが、不釣合いな結婚が必ずしも幸福をもたらさないことは、この家の奥方を見ればわかる。

 後妻の彼女は、金物商人の娘である。主人のバロネットは強欲で無教養な男だが、家柄のおかげで国会議員の身分にあるから、それこそ玉の輿である。しかし家柄と財産を秤にかけた結婚があたりまえだった当時のこと、たかが小商人風情の娘だというのでバカにされ、屋敷内ではほとんど孤立無援の状態に置かれている。

 娘をふたり産んでからは、あわれ容色も急速に衰え、普通の結婚をしていればたとえ裕福ではなくとも幸福な生活を味わえたかもしれないのに、ときどき主人に殴られたりしながら、メソメソ泣き暮らしているのである。

 しかしレベッカ嬢は、こどもの頃すでに父親の借金取りと渡り合い、玄関先で追い返したほどの女傑である。亭主にぶたれて涙に暮れるようなやわな女ではない。性質善良とはとてもいいかねるが、孤児の境遇からのし上がってやろうという野望には、一種の小気味よさがある。なぜか成功を祈りたくなるのである。

 というわけで……やっと109頁にたどりついた。やれやれ。

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August 25, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ミゾソバの咲く頃

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 バーベキュー・コーナーでは大パーティの準備中であった。うらやましい。

 今日はあいにくの曇り空だったが、釧路はまもなく野外パーティにふさわしいさわやかな季節を迎える。

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 今年はじめて目にしたミミコウモリの花。

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 ミヤマニガウリは花盛りである。土地の顔役だから、挨拶は欠かせない。

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 チドリケマンの果実。まだ完熟していないせいか、付け根を指でつまんでも飛んでいかなかった。

 この実を飛ばすのはとてもおもしろいので、時期になったらお試しになってはいかがだろうか。特にこどもたちにはおすすめ。

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 ツリガネニンジンはすでにご紹介ずみだが、いまがちょうど盛りなので、明日あたりが見ごろだと思う。

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 市立病院下の群落はまだ開花していないけれど、日当たりのよい南岸沿いではミゾソバが咲きはじめた。

 本日の読書。われらがレベッカ嬢はガヴァネスとして、ケチで欲張りな、さるバロネット(baronet=
男爵)の屋敷に住み込むこととなった。

 以前も申し上げたとおり、ガヴァネスというのは教師でありながら身分はきわめて低く、どうかすると召使いにまで軽蔑されるくらいの気の毒な職業である。もちろん数ある中には玉の輿に乗る幸運に恵まれる女性もいたのだろう。『エマ』に登場するミス・テイラー(エマのガヴァネス)などもそのひとりである。

 ジェイン・エアの場合は、彼女が思わぬ遺産相続にあずかってから結婚するという筋立てになっている。たぶん持参金があれば成り上がり者とバカにされずにすむから、作者が配慮したんじゃないかと思う。

 多少なりとも学問のある女性が無学な雇い主に仕えるのは気の毒の至りである。レベッカ嬢も、「貧乏なガヴァネスとちがって、お金持ちのバロネットは文法なんて気にしなくてもいいのよ」と手紙の中でこぼしている。

 文法はもちろんだが、このバロネット、avenue を evenue と、nothing を nothink と発音するのだといって、レベッカ嬢はバカにしている。発音の訛りだけではない。彼女に宛てた短い手紙の中で、彼は単語の綴りをいくつもまちがっている。

 そうか、世の中はやっぱり学問より金だ、と早とちりするのはちと危険だが(笑)、単語のスペルくらい多少まちがったって、文法があやしくたって、意味が通じないということはない。日本語訛りがなんだというのだ。財布の中に VISAカードさえあれば、あなたは天下無敵なのだからご安心あれ。もちろん現金もカードもなければ万事休すなのは申し上げるまでもない。

 さて転んでもタダでは起きぬレベッカ嬢の今後の活躍やいかに?

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August 24, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 オオイタドリ一座ご挨拶

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 春採湖畔の誇るオオイタドリ群落はいま花盛りである。夏の公演の最後に、出演者一同舞台の上でご挨拶というところだろうか。

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 キンミズヒキ。ずいぶん前から咲いているのだが、まだ撮っていなかったので記録として一枚。

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 さてこれは22日に撮影したのだが、うっかりメマツヨイグサかオオマツヨイグサか確認しなかったので、今日は接近して撮影した。

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 あわれ、花はもうしおれていたが、茎はしっかりしている。ごらんのとおり、毛の基部に赤いボツボツがあるので、おぼえたからといって一文のトクにもならないけれど(笑)、これはオオマツヨイグサ。

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August 23, 2012

Daily Oregraph: 残暑の大町

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 市内大町。この正面右手の景色をぜひ見たいとおっしゃる方は次へ。

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 ぼくは味のある眺めだと思うのだが、反対意見も当然あるにちがいない(笑)。しかしこの一帯はめったに取り上げられることがないのだから、希少価値まで否定されては困るのである。

 本日の最高気温は27.9度(@14:55)。釧路の残暑は最後の意地を見せたわけで、まことにあっぱれ、おかげでボーッとしてこんな写真しか撮れなかった(笑)。

 さて本日の読書。インド帰りの太っちょジョーゼフ君はデート先のヴォクソール(Vauxhall=その昔社交場として栄えたロンドンの庭園)で、さんざん飲み食いした挙句に、ラック・パンチ(rack punch)をボウルひとつ分注文し、一人で飲み干してしまう。

 ラック・パンチなる飲み物がどんなものかはよくわからないが、アラック(arrack=ようするに強い焼酎)を用いたパンチらしい。作者自身によると、

 男として誓っていうが、ヴォクソールのパンチによる頭痛ほどひどいものはこの世にはない。もう二十年もたつが、二杯-ワイングラスで二杯、ほんとにたったの二杯だけですぞ!-飲んだ私は、その効き目を忘れずにいる。肝臓を患っているジョーゼフ君は、あのおぞましい混合液を少なくとも一クォート(1.14リットル)は飲みこんだのである。

 さて翌朝恐ろしい二日酔いに見舞われたジョーゼフ君は、なにを飲んだだろうか。水? いや、彼の乾きをいやしたのはスモール・ビール(small beer アルコールの弱いビール)なのであった。

 つまり当時は不衛生で、生水を飲むのは危険だったし、また、

 
ソーダ水(soda-water)はまだ発明されていなかった

ため、酔っ払いが翌朝飲むのはスモール・ビールしかなかったわけだ。文明の進歩とはありがたいものだとつくづく思う。

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August 22, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 前方後円墳の最後

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 春採湖畔の散歩を終えて車に戻る途中、海霧が流れこんできた。今日の最高気温は22.5度(@15:37)である。

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 右肩が痛いから今年はもう土いじりはやめるつもりだったが、小松菜・白カブともにまだかなりタネが残っている。

120821_03_6 そこで前方後円墳の後円部を掘り直して方墳に改造し、ついでにふたつの畝の中間にミニサイズの畝を追加した。なんだか出来そこないの土饅頭みたいである。いま警察に踏みこまれたら、怪しまれて(笑)さっそく掘り返されるにちがいない。

 たったこれだけの面積に鍬を入れただけでも、地中に発達した雑草の根がたくさん出てくる(写真の線で囲った部分に見える)。地上の草だけをいくらむしっても、根が残っていてはあまり効果はない。来年はもう一度草の根の除去をしなくてはいけないようだ。

     結局現在の陣形(?)は図のとおり。

 来年以降も野菜を作るかどうかは、ひとえに前衛である白カブの出来具合にかかっている(笑)。

 白カブが成功すれば、ニンジンも作ろう、大根はどうだ、と開拓の夢は広がるのだが、捕らぬ狸のなんとやらかもしれない。

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August 21, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 白カブ拝見

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 今日も上天気だったが、最高気温は23.8度(@07:51)と涼しかった。

 春採湖畔では、いつもどおり、歩く人、しゃがみこんで熱心に植物を観察する人……そしてカメラを持っているくせにちっともシャッターを切らない人(笑)。

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 帰宅後、残りの小松菜を収穫する。雨風にさらされた野菜はしっかりして歯ざわりがいい。

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 種を播いてから一ヶ月を過ぎたから、白カブを一本引っこ抜いてみた。なるほど少しはカブらしくなってきたが、この分だと収穫まであと二週間ほどかかるだろうか。

 ああ、肩さえ痛くなければ、栽培面積を増やして白カブ長者になれるのだが!

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August 20, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 夏の抵抗

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 木陰はさすがに涼しいが、今日は気温が上がった。最高気温27.5度。しかも17時17分に最高を示したというのは、釧路ではめずらしい。

 現在室温26度。窓を開け放っても風が入ってこないのである。しかしこれはこれでオンザロックがうまいから、たまには悪くない。

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 なんとなく湖水もトロリとした感じであった。油を流したように見えるのは光の加減である。

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 しかし一時の暑さにだまされてはいけない。ネムロブシダマの果実もほんのり色づいてきた。季節の進行をだれも食い止めることはできないのである。

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 これはコウゾリナだろう。全体がゴチャゴチャいるからあまり好きではないのだが、一応記録として。

 本日の読書。今日はレベッカ嬢がカレーを食べる場面。

 昨日掲載した挿絵で、人形をふたつあやつって即席の芝居を演じていたのがレベッカ嬢である。もう一度顔をよくごらんいただくとわかるが、一癖もふた癖もある娘で、貧乏育ちだが、英仏のバイリンガル、頭は切れるし、ピアノはうまいし、器量もいい。抜け目のなさと美貌を武器に、いずれ男をひっかけ、玉の輿に乗る機会を虎視眈々と狙っているのである。

 作品の舞台設定は1810年代初期。さるお屋敷で食事の席についたレベッカ嬢、生まれてはじめてカレーを目にして、What is it? という。カレーは東インド会社経由で伝わってきたのだろうが、この頃はまだ一般的ではなかったようだ。

 インドから一時帰国したこの家の息子が、「うまい。これはインドで食べているのと変わりませんよ」てなことをいっているから、インド風のレシピによるもので、ハウスのバーモントカレーとはちがうことがわかる。

 インドカレーといっても種類がやたら多いから、どんなカレーだったかはわからないが、辛さに閉口したレベッカ嬢、よせばいいのに「まあ、おいしい!」とお世辞をいう。

 「チリ(唐辛子)もいっしょにお上がりなさい」とすすめられ、チリなるものの正体がわからぬまま、口直しのつもりで丸のまま口に放りこんだからたまらない(笑)。

 このように、古典文学というのは歴史的・風俗的資料としてもおおいに値打ちがある。もっともどうでもいい知識ばかり増えるきらいもあるけれど……

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August 19, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 白カブはいま

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 今日はコミ袋を持ったボランティアのみなさんが春採湖畔の清掃作業中であった。お手伝いしなくてまことに申し訳ないけれど、ここではチリひとつ落としていないので、どうかご勘弁いただきたい。

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 さて裏庭はどうなったかというと……第二次白カブの芽も少し大きくなってきた。今年は面倒くさいからもう畝を増やすつもりはないが、来年はもう少し計画的に野菜を育ててみたい。

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 第一次白カブの葉はずいぶん成長した。間引きが足りないようだけれど、はじめてだから、ときどき一本ずつ引っこ抜いて根の太りぐあいを確かめようと残しているである。

 本日の読書。『虚栄の市(Vanity Fair)』は、漫談とまではいえないが、高等講談の趣があって、ずいぶんおしゃべりな小説である。漱石の『猫』はこちらの系統に近いと思う。深刻な悲劇のあとに気分転換として読むには適しているかもしれない。

 サッカレー(Thackeray)という人は才人で、自分で挿絵まで描いている。ひとつお目にかけると、

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このとおり、ずいぶん達者なものである。

 作者が文も挿絵も……となれば、わが山東京伝を連想するけれど、『江戸生艶気樺焼』などといっしょにしてはいけない(笑)。豚鼻のバカ息子の話もそれはそれなりにおもしろいのだが、サッカレーの大作とは、質量ともにスケールがちがいすぎて、比較の対象にはしにくいからである。

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August 18, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 野蕗のごとき

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 今日のミヤマニガウリ。こうして正面から見ると、学校の校章にぴったりのかたちであることがわかる。さあ、いまから変えても遅くはないぞ。校訓は「清く、正しく、美しく」ね。

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 世に地味な花は数あれど、このノブキほど気の毒な存在も少ないだろうと思う。まるで化粧っ気というものがないから、これが花だとは気づかない人もいるのではないか。いつも台所の隅で鼻水をすすりながら鍋釜をゴシゴシ洗っている、おとなしくて目立たない女性のような印象を受ける。

 しかしお清どんの握ってくれるおむすびはうまいのである。ノブキのごとき君なりき。

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 チドリケマン。たしかに花のかたちは鳥を連想させる。やがてなる果実にふれると、ミサイルのように勢いよく飛んでいく。ぼくは毎年それを楽しみにしているのである(笑)。

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 ヒロハヒルガオ。温根内の鶴居軌道跡にも咲いている。ラッパ形の花は his Master's voice ……といっても、わかる人はだんだん少なくなってきたかもしれない。

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 Vanity Fair にはさまっていたレシート。「毎度ありがとうございます」の部分は消えかかっていたけれど、デジタルの威力によって、クッキリと浮かび上がってきた。

 平成元年2月16日。貧乏人根性丸出しで、「こんなに厚い本がたったの1,060円か!」と感激して買ったにちがいない。もう一冊はなんだったのだろうか?

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August 17, 2012

Daily Oregraph: 温根内レポート

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 いや、温根内で食べたわけじゃない(笑)。例によって、本を一冊読み終えたお祝いである。

 なんとかプリン。みかけが小さいから油断していたら、ものすごい食べごたえであった。こういうのを毎日食べていたら恐ろしい結果になるにちがいない。結局アルコールのほうが健康にいいんじゃないか(?)。

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 さて温根内はあいにくの曇り空で、気温もそう高くはなかった。サワギキョウとドクゼリがいっしょに咲いているところは、すっかり秋のよそおいである。

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 ホソバアカバナ。

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 ゴキヅルの花。これが見たくてやってきたのである。

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 こちらがゴキヅルの実。これから大きくなって、ドングリのようなかたちになる。春採湖畔のミヤマニガウリとともに異彩を放つウリ科の雄。

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 ミゾソバ。この花は春採湖畔にも群落がある。

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 ツリフネソウ。こちらは春採湖畔ではみかけたことがない。

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 エゾミドリシジミ(メス)。つぶらな瞳が魅力的な、宝塚系の美人である。

 次の温根内レポートは、ゴキヅルの実が大きくなったころになるだろう。

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August 16, 2012

Daily Oregraph: マギーよさらば

 The Mill on the Floss を読了。最後になるとペースが上がるのはいつものことだ。とにかく結末がどうなるか知りたいから、ささいな点には深入りせず、どんどん読み進める……これが小説本来の楽しみというものだろう。

 ネタばれはいやだから詳しくは書かないけれど、最後の数章は、作者自身が目を真っ赤に泣きはらしながら書いたというだけあって、涙なくしては読めない文章である。いや、ほんとなんだって。乾いた雑巾もしぼればまだ水が滴るものだ、というところだろうか。

 Dinah Birch という文学部の先生の Introduction も明快でわかりやすく、時代背景など参考になることが多かった。ぼくみたいな無学者の誤解を解いてくれる箇所もあった。ありがたいことである。

 しかし余韻にひたっているヒマはない。せめてこの一年は……と心に決めた以上、さっそく次の作品に取りかからなければならない。さらば、マギー嬢。

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 約900頁という大長編だが、こうしてブログで読むと宣言しておけば、挫折して満天下に恥をさらすのはいやだから(笑)、たぶん年内には読み終えて、明るい正月を迎えることができるだろう。

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August 15, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 秋の色

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 ミヤマニガウリは今日も元気だが、頂点に達すればあとは衰えるのを待つのみ、無常といふことだなあ。

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 ヤマブドウもひとつふたつと実が大きくなりはじめた。

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 今年はじめて目にしたアカトンボ。秋ですよ、秋。

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 ちょっと盛りを過ぎたようだが、ハッカ。ハッカの葉はいつまでも爽やかな香りが残る。何年も前に辞書にはさんでおいた葉でも、指でそっとこすれば、フッと芳香が漂うのである。

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 クサレダマ。この花はトップヘヴィだから、斜めに倒れていることが多い。わずかの風でも大きく揺れるため、案外撮りにくい花である。

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 ミツバフウロ。ゲンノショウコによく似ているので、花だけアップで撮ったのでは区別がつかないと思う。

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 ナガボノシロワレモコウ。この気の弱い幽霊みたいな花を見るたびに、なにが楽しみで生きているのだろうと、つい余計な心配をしてしまうのである。

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August 14, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 風のいたずら

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 春採湖畔のエゾニワトコ。これにかぎらず、赤い木の実というのは秋の訪れを告げる信号のように見える。

 秋が到来すれば、冬はもう間近である(笑)。今日は好天に恵まれ、めずらしく気温が27.2度(@12:29)まで上がったというのに、もうそんなことを考えたのであった。

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 さて昨日は雨も強かったが、猛烈な風が吹いたので、心配しながら裏庭へ行ってみると、エゾヤマザクラの葉がたくさん落ちていた。前方後円墳もどうやらただならぬ様子である。

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 前方部の白カブも後円部の小松菜も、強風にもまれて葉と葉がからみあっている。小松菜はともかく、もっと早く白カブの間引きをすべきであった。こうもつれた状態では間引きは容易ではないからだ。

 それでも気を取りなおして、小松菜を約半分ほどと、白カブの葉をいくつか引っこ抜いて、夕食の味噌汁の材料にした。もちろん白カブはもっと間引きをして間隔を空けねばならないのだが、ややこしいことになってしまった。もっと葉を大きくして……と欲ばった報いである。

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August 13, 2012

Daily Oregraph: 旅へのいざない

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 雨の日は部屋にこもってじっと活字を追うか、それとも……温泉につかるか(笑)。

 写真は山花温泉へ向かう途中。本州ナンバーのバイク乗りがふたり、あいにくの天気の中を走っていた。雨に濡れるのはまことに気の毒だし、たぶん走行中はガタガタ震えるほど寒いのではないだろうか。それでもこういう旅はうらやましい。コツコツ貯めた資金の使い途としては最高ではないかと思う。

 午後からは風雨ともに強まったが、夜に入っておさまった。さきほど窓を開けると、網戸越しに冷たい風が流れこみ、24度あった室温もいつの間にか2度近く低下した。涼しい夜風を感じながら冷たい焼酎を飲みつつ、ふっと一人旅を夢見るところだけは、やや青年に近いかもしれない。

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August 12, 2012

Daily Oregraph: 釧路のブルーベル

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 春採湖畔のツリガネニンジン(キキョウ科 Adenophora triphylla)。めずらしく少し近寄って見たのだが、これはツリガネといっても西洋風の鐘である。英国の小説によく登場するブルーベル(bluebell)という花はたぶんこの仲間だろうと思いついて調べてみた。

 辞書を引くと、ブルーベルと呼ばれる植物にはいくつかあることがわかる。つまり特定の花の名称ではなく、一般に青いベル状の花をそう呼ぶらしい。英国では北と南では種類がちがい、OED によれば、

 スコットランド・北イングランド……Campanula rotundifolia(キキョウ科)

 南イングランド         ……Scilla nutans(ユリ科)

となっている。

 手元にある『野草の写真図鑑』(日本ヴォーグ社刊)は英国と北西ヨーロッパの野草を扱った図鑑だが、これにはユリ科の Scilla non-scripta というのが掲載されている。ツリガネニンジンの花を細長くしたような紫がかった花である。

 キキョウ科でベルのかたちをした花には、ホタルブクロなど学名が Campanula (小さな鐘)ではじまるものと、ツリガネニンジンのように Adenophora (乳腺のある)ではじまるものがある。

 いずれにしてもツリガネニンジンが bluebell の仲間であることはまちがいない。なおニンジンというのは、「白く太い根を朝鮮人参にたとえたもの」で、「漢名 沙參(シャジン)を慣用」(『牧野 新日本植物図鑑』による)。

 さて本日の読書。マギー嬢のセリフから、

 むずかしくてわからないことだらけですけれど、ひとつはっきりいえるのは、私は人を犠牲にして自分の幸せを求めてはいけないし、そんなことはできないということです。

 こういう人物は、悲しいことに、なかなか楽な人生を歩むことはできないものである。

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August 11, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 豪雨のあと

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 台風くずれの低気圧のせいか、昨日の夕方は猛烈な土砂降りになった。

 ひょっとしたら小松菜は全滅かと心配したけれど、意外にも平気な顔をしていたから一安心。野菜は虚弱体質だ、と活を入れたのが効いたのかもしれない。

 手前の芽は第二次白カブのものである。

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 第一次白カブの葉。点々と黒く見えるのは、昨日の雨によって泥と化した土がはね上がったものだろう。

 幸いハムシの被害も限定的だったし、うまくいけばカブの漬物を食えるかもしれない。もう少し葉が成長してから間引きすれば、味噌汁の実にできると思う。

 本日の読書。物語の最初では九歳だったマギー嬢もいまや十九。色は父親似でちょっと浅黒いが、背の高いすんなりとした美女になったのはめでたい。

 着飾った金持ちのお嬢さんたちの間に混じっても、一歩もひけを取らぬどころか、ひときわ目立つ存在なのだが、作者にいわせれば、それは彼女が beautiful and simple だからなのだそうである(お断りしておくが、simple なだけでは間が抜けている。作者もそこは釘を刺しているから念のため(笑))。マギー嬢に非はもちろんないけれど、その美貌から新たな苦労をしょいこむことになる。

 いよいよこの小説も残り80頁となった。そろそろ次の読み物を決めなくてはいけない。

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August 10, 2012

Daily Oregraph: アッハッハ

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 今日は一枚も撮らなかったので、先日の写真を。なにか意味があるかというと……まったくない(笑)。

 天気もよくないし、春採湖日和ではないから、ひさしぶりに山花温泉に行ってきた。露天風呂に入ると、先客がふたり、どちらも年配のおじさんである。やがてひとりが、

 -あっ、やられた!

 なにごとかと思ったら、アブに指を刺されたらしい。

 するともうひとりのおじさんが、

 -おい、大丈夫か。あのアブは刺すからなあ。

 -うん、大丈夫。アッハッハ、油断してたらやられたよ。おい、あんたも気をつけな。ほら、肩に止まったぞ、ハッハッハ。

 その笑い声につられて、ぼくも思わず笑ってしまった。おじさんたちと顔が合い、三人でアッハッハ。笑いごとではないはずなのに、なぜかおかしかったのである。

 え、ちっともおかしくないって? どういたしまして、ぼくにとっては、めったにない愉快なできごとだったのである。

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August 09, 2012

Daily Oregraph: 昼間の歓楽街を行く

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 ひさしぶりに歩いて幣舞橋を渡る。最近行動範囲が狭すぎるから、ちょっぴり反省しているのだ。

 ぼくも観光客という身分になって、どこかよその町の橋の上でカメラを構えたいものである。

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 やあ、お元気でしたか、と「夏」の像のおねえさんにご挨拶。ちぇっ、振り向いてもくれないや。

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 町といったって、表通りに用はない。裏街道を行くのである。いったい何ヶ月ぶりだろうか。

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 一応テーマがないとつまらないから、例によって偶然芸術をねらうことにしよう。といっても、ぼくにまともな審美眼など具わっているはずがない。ただ「おにいさん、寄っていかない」と声をかけられたらパチリ。

 狭い町のことだから毎度決まった場所になりがちなのは残念だけれど、そのときどきで微妙に見え方がちがっているので、ついシャッターを切ってしまうのである。

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 純和風というのは、ぼくにしてはめずらしい。

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 ここは来るたびに撮っている場所である。いわゆる霊感などはまるで信じないけれど、人を引きつける場所、引きつけない場所があることはまちがいないと思う。

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 この場所は微妙である。以前ごちそうになったハートランド・ビールに引き寄せられたのかもしれない。

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 ブラブラ歩きながらつまらない写真を撮っているうちに約一時間経過。そろそろ帰ろうか。

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 あ、そうだ、全国のいなり小路ファンのために、一枚撮っておかなくちゃ。ほんとにこの小路もさびしいことになっちまったなあ。

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 結局だれも待ってはいなかった。

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August 08, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 風強し

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 風が強かった。目が悪い、腕が悪い、風が強いときては、写真を撮りにくいことは申し上げるまでもない。

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 あちこちでミヤマニガウリの花が咲き、夏の盛りを告げているというのに、気温はさっぱり上がらない。今日も最高気温は21.4度(@10:45)である。

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 イケマはどちらかといえば地味な植物だが、花と葉との取り合わせには一種の気品が感じられる。

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 今日はマクロレンズじゃないし、うっかりリコーのコンパクトを忘れたので、あまり寄れなかったけれど、イトトンボ。名前は知らない。

 ぼくはトンボの中ではイトトンボが一番好みなのである。一瞬ふっと消えたかと思うと、少し離れたところにひょっこり現れる……その変幻自在な飛び方がおもしろい。

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 やはりコキマダラセセリだろうか? チョウはアングルによってずいぶん見え方がちがうから、写真図鑑を見てもいまひとつハッキリしないことが多い。

 明日明後日と天気予報はパッとしない。晴れるか降るか、どちらにしてもはっきりしてほしいものである。

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August 07, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 走る人、歩く人

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 今日もまた走る人々に出会った。平日だから先生と生徒たちかもしれない。自転車なら引き受けてもいいけど(笑)、おっさんはとても走れまへん。

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 いつものコースを歩きながら、ときどき足を止めて地味な植物を観察するのみ。

 先日ミヤマニガウリの花はサイズがミリ単位と書いたが、これこのとおり、ウソじゃない。派手な大輪の花よりもこういうのが好みとは、きっと年のせいにちがいない。

 本日の読書。兄トムの干渉によっていったん火の消えかけたマギー嬢の恋は、周囲から別の力が働いて、いま新たな局面を迎えようとしている。この小説も残り約四分の一ほどになったので、ぼくなりに結末をいろいろ予想しているのだが……

 読み終えたときに食べるごほうびのケーキを楽しみに、もうひとがんばりしなくちゃね。

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August 06, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 キリンソウ

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 今年も裏庭の片隅に咲くキリンソウ。あまりにも増えすぎたので一部処分した。

 この花もそうだが、放りっぱなしにしても毎年咲く野草のタフさには感心する。肥料がどうの、土がどうのと、いろいろ注文の多い野菜にはちと反省してほしいものだと思う。体質が虚弱すぎるんじゃないか。

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 こちらはハムシに食われた白カブの葉(虫は写っていないからご安心を(笑))。人間が食ってうまいものは虫にとってもごちそうらしい。

 先日根岸さんがコメントにお書きになっていた対策を試してみようと、正午頃に黒酢を薄めてスプレーしてみた。夕方行ってみたら、やはり葉の上にはハムシがいたので、この虫には効かないのかもしれない。しかし数は減っているようだから、もう少し様子を見ることにしよう。

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August 05, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 一時休戦

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 英国のバラ戦争はいったん白バラ(ヨーク家)が勝利する(その後また事態は変わるが……)。わが裏庭の白バラも実にしぶとい。

 きちんと手入れすればよかったのだろうが、放っておいたら枝が四方八方に遠慮なく伸びてしまったので、数年前から枝を払いはじめ、一応は勝利宣言したものの……敵もさるもの、絶対に降伏しようとしないのである。

 切った枝から新しい枝が伸びる。そいつを切ると、また切ったあとから枝が伸びる。そのしつこさには実際腹が立つけれど、花を咲かせている間だけは休戦協定を結ぶことにしている。今年もまた休戦の時期がやってきた。

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 さて前方後円墳は現在こんなぐあいである。行くたびに少しずつ間引きしているのだが、明日あたり後円部の小松菜を思い切って間引く必要がありそうだ。

 ハムシはまだ出没しており、葉っぱに点々と空いている穴は連中のしわざである(虫を追い払ってから写真を撮影)。たべものに薬を撒くのは気が進まないから、今年は様子を見て、来年からはなにか対策を考えるつもりだ。

 雨のおかげでいつもより読書がはかどった。気が散らなくていいのである。遊ぶつもりでなければ、雨のほうがいいかもしれない。

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August 04, 2012

Daily Oregraph: ふたつにひとつ

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 先日は開花したところをお目にかけたが、本日は開く寸前のミヤマニガウリ。結局港まつりではなくこちらを選んでしまった。

 一番マシな一枚を選んだけれど、ちょっとブレボケ。しかしなかなか愛すべき花だということはおわかりいただけると思う。サイズはミリ単位だから、どうかお見逃しなきよう。

 さて本日の読書。もうあの人には会うまい、もうあの人のことは忘れようと思ってもそうはいかないのが恋の道、マギー嬢が密会をつづけたことをだれが非難できようか。しかしそれをかぎつけたのが兄のトムである。

 マギー、おまえの取るべき道はふたつにひとつ。父さんの聖書に手を置いて、二度とあいつには会わぬ、口もきかぬとここで誓うか、それがいやだというなら、おれは父さんにすっかり話をしよう。

と、真砂町の先生みたいなことをいう。

 そりゃあんまりな、といいたくもなるが、妹の幸せを願わぬ兄がどこにあろうか。トムにはトムの言い分もあるし、それに道理がないわけでもないから、世の中はむずかしい。マギーよ、どうする?

 さあ、あなたもそろそろこの小説を読みたくなってきたにちがいない(笑)。いわゆるネタばれにならぬよう、ぼくはこれでも肝腎なところをボカしているのである。

 明日こそ町へ港まつり見物に出かけようと思ったら、天気予報は雨。マギー嬢につきあえとの天意であろうか。

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August 03, 2012

Daily Oregraph: 恋のゆくえ

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 二ヶ月に一度、血圧の薬をもらっている病院の駐車場から、むりやり撮った今日の一枚。現代人の不安な心理があらわれている……ワケはないか(笑)。

 あるとき不正確な血圧計を使ったら恐ろしい数値を示したため(簡易な血圧計は絶対に使ってはいけない)、あわてて病院へ行くと、ちょっと高めですね、薬を出しておきましょう……まあ、世の中当然そうなるよね。それ以来一日一錠のあわれな身の上になったのである。

 今日の読書。マギー嬢は悲しい恋をしている。ちょいとロミオとジュリエット風味もある。マギー嬢の心はおおいに揺れるが、修道士の手記に影響されて禁欲主義にとりつかれているせいもあり、

 もし秘密が露見したら、きっと困ったことに……恐ろしい怒りにふれますわ。どうでも別れなくちゃいけないのですし、逢瀬を重ねてからでは一層つらくなりますもの。

と別れを切り出すのであった。どうもぼくが日本語にすると新派の芝居みたいになるけど(笑)、さてこの恋の行方やいかに? そしてハラハラしながらページをめくるぼくの血圧の変化は?

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August 02, 2012

Daily Oregraph: 厄払い

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 夕方散歩に出て、米町の丘から太平洋を望む。あいにく遠くが霞んでいたため、アメリカ大陸は見えなかった。

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 ひさしぶりに厳島神社に立ち寄ると、七夕飾りが用意されていた。釧路の七夕は八月七日なのである。

 七月に願い事を忘れた方は、この写真に向かってお祈りするように。

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 おお、こんな絵馬があるとは知らなかった。「厄」の字をくり抜いているのは、厄を払ったという意味なのだろう。

 まだ厄払いをすませていない方は、この写真をご利用になるとよろしい。賽銭は無用である。

 今日の読書。つらい生活を強いられるマギー嬢一家に一点の明るさをもたらしてくれるのが、兄トムの幼なじみボブである。ボブ君は、ひょんなことから手に入れた金を元手に行商人の道に入り、嫁さんを貰おうとコツコツ金を貯めている。わがフーテンの寅さんよりはずっと堅実なのである。

 教育というものがまるでないので、訛り丸出し、セリフを理解するのにひどく苦労させられるけれど、口八丁なところは寅さんなみだから、たいへんおもしろい。母親孝行で人情に厚いところなどはホロリとさせられる。

 ほんの少し調子に乗ってきたから、なんとか八月中に読了できる目途が立ったようだ。厄払いできたのかもしれないね。

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August 01, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 さらばヤマモミジ

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 朝から雨。ときどき激しく地面を叩きつける。

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 午後からは裏庭のヤマモミジ伐採作業。愛着のある木だけれど、枝が伸びすぎて隣家の領分にまで侵入して迷惑をかけているので、プロにお願いして伐ってもらうことにしたのである。

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 まずは上の枝を払う。

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 このとおり、ものすごいボリュームである。とても素人の手に負える代物ではない。このあと雨が激しくなってきたので作業をいったん中止する。

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 作業を再開して、いよいよ最後の段階。肌のきれいな惜しい木なのだが、将来のことを考えれば致し方ない。

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 作業終了。この大きさになるには、たぶん30年はかかっているはずだ。切り倒さざるをえなかったことはまことに残念だけれど、狭い土地に木を植える際はよくよく慎重に考えなければならないという教訓だろう。

 成仏してほしいものである。

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