Daily Oregraph: 裏庭画報 さらばヤマモミジ
朝から雨。ときどき激しく地面を叩きつける。
午後からは裏庭のヤマモミジ伐採作業。愛着のある木だけれど、枝が伸びすぎて隣家の領分にまで侵入して迷惑をかけているので、プロにお願いして伐ってもらうことにしたのである。
まずは上の枝を払う。
このとおり、ものすごいボリュームである。とても素人の手に負える代物ではない。このあと雨が激しくなってきたので作業をいったん中止する。
作業を再開して、いよいよ最後の段階。肌のきれいな惜しい木なのだが、将来のことを考えれば致し方ない。
作業終了。この大きさになるには、たぶん30年はかかっているはずだ。切り倒さざるをえなかったことはまことに残念だけれど、狭い土地に木を植える際はよくよく慎重に考えなければならないという教訓だろう。
成仏してほしいものである。
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Comments
薄氷堂さん、こんばんは。ヤマモミジの葉は秋に真っ赤になるんですか?真っ白い切り株が悲しげですが、読書用のスツールとして愛用できそうですね♪
Posted by: holly | August 01, 2012 20:45
>hollyさん
葉は真っ赤になりますよ。ただ写真の木は紅葉はほんの一部で、大部分は黄葉でしたけど。
> 読書用のスツールとして愛用できそうですね♪
そうだといいんですが、場所が場所だけに読書には向いていないんですよ。もう日よけの枝もなくなってしまいましたしね。
Posted by: 薄氷堂 | August 01, 2012 22:14
>狭い土地に木を植える際はよくよく慎重に考えなければならない
本当に・・・我が家には三毛猫の額にある模様の一つ分ほどしかない庭しかないので・・・そんな、我が家でも20年ほど前植えた樹木が大きくなって・・・この春に何本か切ってしまいました。おかげで今度は夏の日差しがきつくって・・・
かわりに朝顔を窓辺に数本植えたのですが、思うように育ってくれなくって・・・困ったものです。
Posted by: 三友亭主人 | August 01, 2012 23:23
こんにちは!
長年一緒に過ごしてきた木を伐らねばならぬ
というのはさぞお辛いことでしたろう。
隣家に行ってしまうのはやはりまずいことでしょうね。
西宮にいたころ、集合住宅の隣に住んでいる老人が、
毎朝掃除をしているのですが、よく見ると、
こちらに向けて埃を履き飛ばしているだけなんですね。
それも恨みのこもった様子で。
恐ろしいものです。たぶん直訴したのでしょうが、
集合住宅の木は伐採まではいかなかったのですが、
上の部分は見事に伐り落とされてしまいました。
木をめでる心は、ちゃんとその老人にもあるのです。
ですがそれはもっぱら、自分の敷地内にある樹木だけに向けられているようです。
遠くから、そちらのヤマモミジに合掌致します。
Posted by: 只野乙山 | August 02, 2012 08:36
>三友亭さん
わが家の裏庭は傾斜地になっているものですから、写真でもわかるように、平面の部分はごくわずかしかありません。インカ帝国の段々畑みたいなものでしょうか。
維持するのに手間もお金もかかるので、地主さんにお返ししたいところなのですが……
> この春に何本か切ってしまいました。おかげで今度は夏の日差しがきつくって・・・
ほんとうに木陰はありがたいですよね。涼しいですし、雨が降っても濡れずにすみますし(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | August 02, 2012 09:29
>只野乙山さん
どうもありがとうございます。
木を植えたときには想像もしていなかったのに、ぐんぐん成長すると枝が伸びて、思わぬトラブルの種になることがあります(たしか民法にも規定があったような)。
実は今回も上の枝だけを払おうかと思ったのですが、業者さんにお聞きすると、また五年六年たつうちに伸びますよとのこと。おまけに費用的にも変わらないというので、先々のことを考えて、バッサリ伐ってもらったわけです。
洋の東西を問わず、昔の人は木には魂が宿ると考えたようですけれど、なんとなくその気持ちはわかります。あまりいい気分はしないものですね。
Posted by: 薄氷堂 | August 02, 2012 09:42
今はもう無くなりましたが
僕の実家が庭付きの5軒長屋で
どうせ植えるならと、母親が梅と柿を植えました。
梅酒とせっせと作り
秋は毎日柿がおやつでした。
その都営住宅は、新築で入り
区画全体の立て替えまで住んでいましたから
限りある命でしたが
我が家の歴史には梅の木と柿の木があります。
我が、単身寮のワンルームには鉢植え一つありません。
Posted by: 根岸冬生 | August 02, 2012 10:30
>根岸冬生さん
木というのは、いつの間にかあってあたりまえという存在になりますね。十年もたてば、まるで百年前からそこにいたような存在感が生まれます。
残念ながら、こちらでは梅も柿も育ちませんが……
Posted by: 薄氷堂 | August 02, 2012 22:51