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July 31, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ツリガネニンジン開花

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 今日も夏らしい一日だった。最高気温24.3度(@15:08)である。

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 ツリガネニンジンが開花した。これもうかうかしていると夏が終わってしまうぞ、というお告げの花のひとつである。急いでジンを飲んでしまわなくてはいけない。

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 コキマダラセセリだと思うのだが、昨日温根内で見たのと微妙にちがうような気もする。しかしもはや昆虫にはまる余裕などないから、深く追求しないでおこう。

 もしご存じの方がいらしたら、ばかもの、ちがうじゃないか、といってお叱りのうえお教えくだされば、まことにありがたい。

 さて裏庭はどうなったかというと、一昨日からハムシが大発生して風雲急を告げ、第二次小松菜はまだ若いうちにすっかり収穫してしまった。むざむざハムシに食われてしまうのはシャクだからである。セセリチョウは愛らしいから絵になるが、ハムシの群は気味が悪いだけだから、写真は撮っていない(笑)。

 殺虫剤は使いたくないので、ホウキをふるって無慮数百匹を退治したが、そんなものではとても間に合わない。いったいどこから湧いて来たものか、自然とはげに恐るべきものである。白カブの運命が気になるけれど、いまのところ手の打ちようはない。

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July 30, 2012

Daily Oregraph: 温根内レポート

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 今日の釧路市内は最高気温23.0度(@14:15)だったが、温根内はたぶんプラス3度以上はあったと思う。

 平日にしては駐車場にそこそこ車が停まっており、中には神戸ナンバーの乗用車も混じっていた。

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 ヒメジョオンの群落。

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 シオガマギクに止まるセセリチョウ。これはたぶん次の写真のチョウと同種だと思う。

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 クサフジを吸蜜しているのはコキマダラセセリだろう。

 今日はチョウやトンボがたくさん飛び回っていたが、ぼくの好みはセセリチョウとシジミチョウの仲間なので、的を絞ってみた。

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 ヒロハヒルガオ。

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 ゴキヅル。ミヤマニガウリが開花したばかりだから、ゴキヅルの花が咲くのはもう少し先である。

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 林の中に咲くタチギボウシ。

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 これはエゾミドリシジミだと思うがどうだろうか?

 このチョウにかぎらないけれど、昆虫が猛毒のドクゼリやトリカブトに中毒しないのはおもしろい。有毒植物にしてみれば、人間に死なれたって一向に平気でも、虫に寄ってきてもらわねば困るわけだから、自然というのは実にうまくできているものだ。

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 今日一番数が多かったのはヒメシジミである。標準ズームではあまり寄れないので、ポケットからリコーのコンパクトを取り出して、

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はい、クローズアップ。こういうのを撮るには実に便利なカメラだと思う。このカメラ、まだまだ寄れる(むやみに寄ればいいというものではないけれど……)。

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 タヌキモがまだ咲いていた。これもリコーのコンパクト。液晶モニタの見にくささえ我慢すれば、位置的にいって、コンパクトのほうが撮りやすい。

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 今日はまともな写真を撮れなかったけれど、サワギキョウが咲きはじめていた。だんだん秋の包囲網がせばまってきたように感じる。

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 イヌゴマ。一般的な人気のほどはわからないけれど、花びらの模様に愛嬌があって、ぼくは気に入っている。

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 ホザキシモツケ。これは春採湖畔にもたくさん咲いている。

 汗まみれになって一周したが、今日はたくさんのチョウにも出会えたし、まずは満足。次に訪れるのは、ゴキヅルの花が咲く頃になるだろうか。

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July 29, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ミヤマニガウリ開花

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 ミヤマニガウリが開花した。ごく小さい花だけれど、プロの眼はけっして見逃さないのである。

 この花が咲いたからには釧路の夏も盛り、いまのうちにジンを味わっておけという、ありがたいお告げにほかならない。

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 エゾフウロがあちこちから顔を出している。ミヤマニガウリの花よりはよほど色っぽいけれど、まあ化粧の様子から判断して、大衆バーのおねえさんくらいの格だろうか(あ、けっして嫌いじゃないのだから、誤解しないでね)。

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 クサフジはいま全盛期を迎えている。せっかく咲いているのだから、たまには足を止めてながめてやっていただきたいと思う。

 さてつい先日「おらの頭はカブじゃねえ」というお話をしたばかりだが、堂々とわれはカブなりと宣言した、えらい(とされている)お人がいるのには腰を抜かした。なんでも演出不足だし脚本が古すぎるとかいって、文楽に難癖をつけているそうな。

 浮気をしようがしまいがぼくの知ったことではないが、それならちっとは遠慮して、人にえらそうな説教を垂れるな、文楽愛好家でないのは一向にかまわないけれど(ぼくだって右に同じ)、よく知らないんだったらトンチンカンな批評をするな、ということ。

 発言はコロコロ変わるし、平気で自分の無教養を天下にさらす、これをカブ頭といわずしてなんといおうか。ドジョウにカブか……日本が滅亡への道をたどらぬよう祈りつつ、一杯やることにしよう。とてもシラフじゃいられない(笑)。

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July 28, 2012

Daily Oregraph: 夏の酒

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 本日の最高気温は24.1度(@12:29)。釧路の住民にしてみれば立派な夏日である。

 夏といえばビールというのが相場だけれど、ぼくの楽しみはこいつだ。おっ、暑くなりそうだな。待ってました! というわけで、スーパーまで車を走らせ、スイカといっしょにジンを買う。

 しゃれた飲み方をするわけではない。冷凍庫に放りこんでおいたのを適当にグラスに注ぎ、氷をいくつか投入して、ゆっくり味わうのである。一口含めばたちまち気分が爽快になる。即効性があるから暑さしのぎの妙薬といえるだろう。

 やりましたよ、さっそく昼間から。もちろん麦茶のようにガブガブ飲んだわけではないからご心配なく。

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 気温が上がると植物も元気になる。白カブの芽もぐんぐん成長してきたようだ。一攫千金の夢がかかっているんだから、頼むぜ、おい。

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July 27, 2012

Daily Oregraph: 浦幌~上厚内駅

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 今年に入ってはじめて釧路管内の外へ出て、やってきたのがここ浦幌町。目的はうらほろ森林公園である。いつも看板だけ目にして素通りしていたから、一度歩いてみたかったのだ。

 ここにはオートキャンプ場などの施設もあり、整備されすぎてつまらないのではないかと予想していたのだが、そうではなかった。もちろん隅々まで人の手は入っているにしても、敷地は驚くほど広大だし、森の中の遊歩道はなかなか魅力的である。

 ところが丘の上へ通じる急な階段や坂道に同行者が拒否反応(笑)を示したため、散歩は断念せざるをえなかった。残念ながら機会を改めて、いずれひとりで再訪することにした次第である。

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 オオウバユリは釧路でも見られるが、このようににょきにょき生えているのは、十勝管内が温暖なためであろう。植物観察の値打ちはおおいにありそうだ。

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 しょうがないので、付近をブラブラしてから道の駅へ行って、柄にもなくなんとかベリー・ソフトクリームを食べる。釧路よりも気温が高いから、こういうものを食べたくなるのである。

 しかしこのまま帰るのもつまらないので……ひさしぶりにあそこへ寄ってみようか。

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 上厚内駅前通り。しばらく来ていないけれど、この商店跡はそのままである。

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 おお、なつかしの上厚内駅。玄関の戸は、少し力を入れないと開け閉めできないほど渋くなり、いっそう風格を増したように思われる。

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 いつ訪れても、この静謐がすばらしい。駅舎に入ったとたん、外と空気のちがうことがわかる。

 ぼくのインチキ相対性理論によれば、異空間であるからには時間の流れかたがちがってもおかしくはない。きっと浦島効果だってあるはずだから、試してごらんになってはいかが?

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 ここはときどき無性に来たくなる、数少ない場所のひとつである。21世紀はこれに匹敵する建築物をたったひとつでも作り上げることができただろうか?

 以前も書いたように、駅の付近には民家がいくつかあり、おまけにアクセスも容易だし、ここを秘境駅などとおもしろ半分に呼ぶのは明らかに不当である。いわゆる都会人の軽薄さに怒りをおぼえるのはぼくだけだろうか。

【7月28日 付記】

 写真を一枚追加しておこう。

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 連絡橋上から駅前を見たところ。画面右が釧路方面、左が浦幌・帯広方面である。

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July 26, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 白カブものがたり

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 ほんとうにカブになるのかどうかわからないけど、これが芽のクローズアップである。

 カブのかたちが頭に似ているからだろうか、英語ではふざけて人間を turnip と呼ぶことがある。辞書によっては「バカ、まぬけ」などという意味も載っている。今読んでいる小説には、こんな表現も……

  
My yead isn't a turnip.

 おらの頭(yead = head)はカブじゃねえ、というのだが、日本語にはないおもしろい表現だと思う。

 さてグリム童話には『カブ』というお話がある。

 兵隊づとめをしていたある男、貧乏から逃れようと、軍服を脱いで百姓をはじめた。畑を耕してパラパラとカブの種をまくと、やがて芽が出てカブがひとつ、ぐんぐん育って空前絶後の大きさになった。そのでかいことといったら、荷車が一杯にふさがって、引っぱるのに牛が二頭というすごさである。

 ぼくの手元にある本の挿絵を見ると、カブというより巨大な大根である。貧乏人がどうして荷車と二頭の牛を用意できたのかは謎だけれど、男は荷車をガラガラと牛に引かせて、王様にカブを献上する。王様はびっくり仰天、いたく感心して、どっさりごほうびをくださったから、男はたいへんな金持ちになったとさ。

 このあと物語は意外な展開を見せるのだが、長くなるからやめておこう(実はめんどうくさいだけ(笑))。

 しかし金のない男はカブを育てるべし、というこの話は励みになる。問題なのは、もし超巨大なカブができたとして、ごほうびをいただくには、それをだれに献上すればいいのかということだ。北海道知事閣下? それともドジョウのおとど?

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July 25, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 白カブ発芽

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 今日はタイミングが悪く、ちょうど力漕を終えたあとらしかった。しかし義務感めいたものを感じたのでシャッターを切る。ジャーナリストの性であろうか(笑)。

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 さて裏庭はどうなっただろうか。手前の第二次小松菜は順調に生長し、うしろの前方後円墳にも変化が現れた。

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 みなさまは古墳の写真をごらんになったことがおありだと思う。そう、古墳は裸ではなく、必ず樹木に覆われている。だから植物の種を播くのはきわめて自然な行為なのである。

 前方部は白カブ、後円部は小松菜、どちらも19日に種を播いたものだ。発芽したのは小松菜が昨日、白カブが本日である。気温が予想ほど上がらなかったせいか、案外日数がかかっている。

 小松菜はすでに実績があるから心配していないけれど、白カブについてはまるで自信がない。無事成長して箸墓古墳のようになってくれることを祈っているが、さて?

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July 24, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 すっかり連載ものになってしまったが(笑)、本日のボート練習風景。最初のころはお遊び半分に見えたけれど、さすがに追い込みともなればどのチームも真剣である。

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 一方こちらは、全力疾走で坂を駆け上がっていた工業高校の諸君。マラソンクラブの会員ならともかく、いい年をしたおじさんは決してマネをしてはいけない。

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 テントウムシはちがう型同士でも交尾するという事実をはじめて知った。世の中知らないことだらけである。

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 温根内にくらべれば数はうんと少ないが、春採湖畔にもドクゼリは咲く。これも秋を予感させる植物のひとつだ。

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July 23, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 漕げ、漕げ、ボートを

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 今日は平日だというのに、またしても駐車場は一杯。女性チームがボートの練習に訪れていた(このところまるで記録係(笑))。

 たぶん本番は見物に行かないと思うけど、これもなにかの縁、陰ながら応援しているからがんばってね。

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 ネムロブシダマの果実。九月には真っ赤になる。

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 キマダラセセリの仲間だろうか。左右同じ個体である。つぶらな黒い眼がチャームポイント。

 本日の読書。マギー嬢の家では親戚一同も集まって、家族会議が開かれる。母方のおばさんたちは同情心が薄く、父親譲りの気性の激しさを持つマギー嬢は、ぷっつんと切れて「あなたたちなんかあてにしません」と宣言する。そうはいっても親戚の世話にならねば当面の暮らしが立たないのだから、いささか軽率のそしりは免れないけれど、そこが若さというものなのだろう。

 マギー嬢の学費の一部を補助していたおばさんは、この子はあいかわらずだ、金をかけて教育したのはムダだったと嘆くのだが、実は教育の成果はあったのだ。おばさんやおじさんたちには金はあるけれど、マギー嬢が受けたほどの教育はない。どこにそれが現れているかというと、ことばづかいである。

 おじさん、おばさんたちは訛り丸出しだが、マギー嬢はそうではない。牧師さんから教育を受けた兄のトムも、さすがにことばづかいが一変している。これぞ父がわが子に与えた eddication のたまものであろう。

 このあたり移り変わろうとしている時代の流れも見えてくるし、やんわり皮肉も効いており、作者のみごとな手腕を味わうべき場面だと思う。そいつを味わいながら芋焼酎を一杯やれば、一日はめでたく完成する……はずである。

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July 22, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 18.4度

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 こんなにいい天気だし、歩いていると汗ばんでくるというのに、気象台のデータによると本日の最高気温は18.4度(@11:54)というから、釧路の原住民でさえビックリ。

 しかし昨夜なども少し肌寒かったので、実際そんなものなのだろう。真夏に正気を保ちたければ、道東で過ごすにかぎる。

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 駐車場がばかに混んでいると思ったら、今日は何組もの人々がボートの練習に訪れていたのである。

 よかったね、気温が18度で。もし30度以上にもなれば、漕ぎ手はバタバタと倒れていたにちがいない(笑)。

 なおさしさわりのないように、写真のお顔の部分だけうんと暗くしておいた。

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July 21, 2012

Daily Oregraph: 性格の悲劇

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 亀よりものろい歩みながら、『フロッス河畔の水車場』もやっと Book III にたどり着いた。この巻には Downfall という副題がついている。下へ落ちるのだから、文字どおり「没落」である。

 一家に没落をもたらしたものはマギーの父親の性格である。他人の難儀を黙って見過ごせぬ侠気を持ち合わせた好人物なのだが、自信過剰で軽率なところがある。訴訟沙汰を繰り返しているから、いつか痛い目に会うだろうという親戚一同の予言が的中したわけである。

 性格の招く悲劇には防ぎようがあるかどうか、というのはずいぶんむずかしい問題で、文学の永遠のテーマのひとつでありつづけるにちがいない。このたびの大津の中学校いじめ自殺事件にしても、ぼくが注目しているのは、いわゆるいじめ問題ではなく、加害者の性格である。事件の異常性は明らかに「いじめ」のレベルを越えており、性善説に立脚した教育などで解決がつくのだろうか、という疑問を拭えないからだ。

 さて物語のはじめでは9歳だったマギーちゃんは13歳になった。ぼくは深刻な話はどうも苦手なのだが、いまさら本を投げ出すわけにもいかないから、最後までマギー嬢の苦闘におつきあいすることにしよう。

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July 20, 2012

Daily Oregraph: なにもない場所

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 ひさしぶりにやってきた中村水産跡。なにかめぼしいものがあるというわけではない。

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 このとおりなにもない。幽霊も出ない(笑)。草ボウボウの廃虚から太平洋をながめるだけである。頭の中が空っぽになって、ことばも浮かんでこない。

 プロ中のプロである芭蕉翁だって、古戦場じゃあるまいし、ここで一句浮かぶとはとても思われない。「宗匠、ご感想を一言」などとマイクを向けられても、「はあ……いや、どうも弱りましたなあ」と、苦笑いしながら頭をかくしかないだろう。

 こんなブラックホールみたいな場所じゃダメだ。やはり町へ行かなくちゃ。

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July 19, 2012

Daily Oregraph: 裏庭古墳時代

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 めったにないことだが、春採湖畔のベンチに腰かけてボーッと空を見る。

 相変わらず植物の観察はつづけているけれど、ほかのものにもレンズを向けたくなってきた。書を捨てるわけにはいかないが、そろそろ町へ出るときがきたらしい。

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 今日のグループの練習ぶりは、これまで見たうちでもっとも気合いが入っていた。舟漕ぎ大会優勝候補かもしれない。めざせ30万円(笑)。

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 春採湖畔から戻って裏庭へ行くと、残りの小松菜が大部分倒れているではないか。

 実は育ててみてはじめて知ったのだが、小松菜というやつは地面に深く根を張らず、ちょっと引っぱっただけでスポンと抜けるのである。だから風雨にはきわめて弱く、台風が襲来したらたちまち全滅するのではないかと思う。ビニールハウス栽培のほうがいいのかもしれない。

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 倒れた小松菜をもとに戻すのはむずかしいから思い切ってすべて収穫し、もう一度鍬を入れ、肥料をほんの少しだけ追加して畝を作り直した。前方後円墳型である。古代の人々が霊力を感じたかたちだから、きっと作物の成長にも好影響があるにちがいない。

 -あいや、待たれよ。この古墳、前後の比率がおかしくはないか?

 あ、ほんとだ。いま古墳の写真をいくつか確認したところ、これでは後円の部分が小さすぎる。勉強不足は明らかだが、ぼくの頭の中ではこれが前方後円墳でありつづけたのである。しょうがないから後期北方型とでも名づけようか(笑)。

 種を播くのは明日の予定である。

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July 18, 2012

Daily Oregraph: 温根内は暑かった

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 温根内は暑かった。今日の釧路市の最高気温は21.7度だが、ここは少なくとも25度以上はあったはずである。

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 今日は小学生の団体が見学に訪れていた。いくつものグループに分かれていて、次から次へと現れる。こんにちは! と、何度挨拶をかわしたか覚えていないほどである。

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 チョウの多いことには驚いた。トンボもスイスイ飛んでいる。

 写真のセセリチョウは、旧友のカラフトタカネキマダラセセリのような気もするが、このアングルではなんともいえない。暑いのに毛がふさふさ、ちょっと間が抜けているけれど愛嬌たっぷりだから、ぼくはセセリチョウのファンなのである。

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 植物の写真もたくさん撮ったけれど、めんどうくさいからすべて割愛。どうせご退屈だろうし(笑)。

 汗をかきっぱなしでへとへとになり(これじゃ本州へは行けないな)、温根内を撤退して市内の大型ショッピングセンターへ逃げこんだ。味気ないといえば味気ないが、根性なしにとって、やはり文明のもたらす涼しさはありがたい。

 午後からはまるでやる気なし。しかしやらねばならぬ。一杯やる前にちょっとだけね。

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July 17, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 秋の予感

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 今日は簡単にご報告のみ。

 まずは(たぶん)エゾノレンリソウ。だれがどう見ても、マメ科の花にはちがいない。

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 キツリフネ。気の早いぼくは、これを見ると秋を予感する。もうすぐ秋だよ、秋。

 時の流れの速さに愕然としたところで、読書の進みぐあいをチェックしてみると、本文正味513頁のうち消化したのはたったの152頁。一日わずか7.6頁である。いくら草むしりに精を出したとはいえ(笑)、小松菜の成長よりもはるかにスローペースとは情けない。


 -おや、また一杯やっているのかい。ノンキだなあ。もうじき秋だぜ。

 ご意見ごもっともなれど、こればかりはやめられまへん。

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July 16, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 小松菜収穫

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 本日の裏庭。手前が11日に播いた小松菜である。やはり第一回目よりは成長が早い。

 地面が凸凹しているのは、先日大雨が降ったときに急遽溝を掘って排水した跡である。今後は水のたまらぬように工夫する必要がありそうだ。

 畝のかたちもあまり美的ではないから、次は前方後円墳型にしようかと思っている。

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 もうそろそろいいんじゃないかと見当をつけて、はじめての収穫。おお、立派な出来ではないか。

 早速おひたしにしていただいたが、新鮮な野菜というのはうまいものだ。おまけにいささか家計に貢献しえたかと思うと、まさに感無量である。

 本日の読書。トム君の先生である牧師さんが招待してくれたので、マギーちゃんは兄といっしょに二週間を過ごす。おてんばだけど読書好きのマギーちゃんは、トム君とちがってラテン語に興味津々、ユークリッドだってやりますとも、という勢いである。ああ、あたしもここで勉強したい……心からそう願うのであった。

 全国の少年少女よ、マギーちゃんをみならうべし。昔はね、勉強したくてもできないこどもたちがたくさんいたのだから。そこで酒をくらっている薄氷堂さん、あなたもですよ(笑)。

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July 15, 2012

Daily Oregraph: 涙の日

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 孤高のエゾイラクサ。不人気なことなどどこ吹く風、すっくと立つその姿には感動を覚えるほどだ。どうかミヤマニガウリ同様ごひいきのほど、みなさまには伏してお願い申し上げる次第である。

 残念ながら、このあとパラパラ雨が降り出したため、今日の写真はこの一枚のみ。

 本日の読書。マギーちゃんの兄トムは、父親の期待を背負って、オクスフォード出身の牧師さんに預けられ、ラテン語文法とユークリッド幾何学を学ぶことになった。しかし昨日までの腕白小僧がいきなり優等生に変身できるはずもなく、涙ぐましい苦難の日々を送るのである。このあたり、かなり凝った文章がつづくので、ペースがた落ち。教養の差がもろにあらわれた格好で、ちょっとくやしい。

 実はぼくの本棚にも呉茂一先生の『ラテン語入門』(岩波全書)があるけれど、何十年もの間ほんの数回しか開いたことがなく、たった今手に取ってみたら新品同様である。見栄をはってこういう本を並べておくのは、まさに恥知らずもいいところだ。某首相の消費税詐欺を悪くいう資格などないかもしれないね(それでもいうけどさ)。

 ラテン語はわが国でいえば漢文に相当するのではないかと思う。エゲレスではラテン語を読めないようでは教養人とはみなされないはずだから、あなたも一目おかれたいとお考えなら、マジメに勉強されたほうがいい。そして……ぼくにお教えいただきたい(笑)。

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July 14, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ゾウムシ

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 第8回釧路港舟漕ぎ大会は、釧路港まつり関連行事のひとつとして、今年は8月4日(土)の08:15に開会されるそうな。一般の部の優勝賞金はなんと30万円というから、大パーティを開催できるだろう。ご健闘をお祈りしたい。

 港まつりといえば、ここ十年ほど見物したことがないけれど、今年あたりはぶらりと出かけてみようかなと考えている。最近生活パターンに変化が乏しく、しばらく町を歩いていないからだ。

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 さて植物界にはそう大きな変化がなかったので、めずらしく昆虫の写真でも。これ、ゾウムシにはちがいないけれど、めんどうだから名前はまだ調べていない。なかなか愛嬌のある顔をしていると思うが、いかが?

 マクロに強いリコーのコンパクトカメラで撮ったのだが、風があって葉がかなり揺れていたのにちゃんと写っている。一眼レフで撮るよりずっと楽かもしれない。

 昆虫を見かけたら、またねらってみようかな。ただひとつ問題なのは、あまり虫は得意じゃないので、思い切ってレンズを近づけられないことである(笑)。

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July 13, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 君の名は

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 エゾフウロ開花。たった一輪しか見あたらなかったので、たぶん春採湖畔ではこれが一番手だろうと思う。

 この花などはおおいに特徴もあってまぎらわしくないけれど、世の中にはパッと見ただけでは名前のわからない植物も多いものだ。

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 カラフトホソバハコベ。ハコベの仲間は鑑定がむずかしく、花だけ見てもまず区別はつかないだろう。博物館友の会の立て札に感謝しつつパチリ。

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 これもまた立て札によるのだが、本日撮影したエゾノシシウドと、先日掲載したオオハナウドを並べてみた。

 毎度申し上げるように、セリ科の大型植物はどれも印象が似ているけれど、こうして比較するとちがいがわかる。オオハナウドのほうがやや大型で、花の付き方にもちがいはあるが、エゾシシウドのほうは茎に毛がなく、葉に光沢がある。

 こうしてひとつひとつ名前を覚えていくのは、英語の単語を暗記するよりはるかに労力がかかるけれど、そのぶんだけ達成感があるし、忘れにくいと思う。

 若いうちは一日に英単語の数十個くらいは楽に丸暗記できるが、いつの間にかケロリンパーと忘れてしまうものだ。たぶんあなたにも身に覚えがおありだろう(笑)。

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July 12, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 エゾノシモツケソウ

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 朝から雨。春採湖畔ではなく、わが裏庭(と明記しなくては区別がつかない?)のエゾノシモツケソウが開花した。

 背景に見える木はナナカマドだが、ずいぶん大きくなった。近所でも一二を争う大木である。いずれどうすべきか考えねばなるまい。伐るといっても、すでに素人の手に負えるサイズではないから、頭の痛い問題である。

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 エゾノシモツケソウのすぐ横にあるのが、もう少しすれば食べられそうな小松菜。なあんだ、これっぽっちかとお思いかも知れないけれど、売るほど作ったってしょうがないから、これで十分なのである。

 掘り返すとときどき太ったミミズが出てくるので、土の状態はまずまずのようだ。次はなにを育てようかと目下思案中である。

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July 11, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 ふたたびタネ播き

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 本日の最高気温は14時06分に21.2度。地元民にとってはちょっとした暑さである。春採湖畔を歩いているうちに汗がにじんできたのも無理はない。

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 せっかくの陽気だから、第2回目の小松菜タネ播きを決行した。たっぷり汗をかいたことは申し上げるまでもない。

 そんなわけであまり気乗りしなかった読書だけれど、嵐を呼ぶ少女マギーちゃんがまたしても大騒動を引き起こして波乱の展開となったため、思いの外はかどった。

 こどもの心理描写があまりにもみごとなものだから、忘れかけていた遠い昔の出来事がひとつまたひとつとよみがえってくる。これぞ第一級の文学作品のあかしというものだろう。

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July 10, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 小松菜観察日記

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 種を播いてからもうすぐ一ヶ月になろうというのに、まだこのありさま。釧路の気温の低さがよくわかる。

 かなり種が残っているので、そろそろもう一つ畝を作らなくては。たぶん次はもう少し成長が早いはずである。

 この写真サイズではわかりにくいけれど、あちこちに雑草の小さな芽が見える。いくら引っこ抜いても、呼ばれもしないのに次から次へと出てくる。

 いわゆる雑草生命を賭けた不退転の決意というやつであろう。ばかやろう、余計なことはしなくていいから引っこんでいろ、といいたいところである(だれに?(笑))。

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July 09, 2012

Daily Oregraph: 山花温泉へ

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 右肩の痛みが気になるので、ひさしぶりに山花温泉へ。

 冬の間ていねいに雪かきしたせいで軽い痛みを感じていたのだが、裏庭で鍬をふるったり草むしりをしているうちに、それがますます悪化したのである。年のせいというより、慣れないことをした結果だろう。毎日ノートを取ったせいで肩を痛めたのだといえば世間体はいいけれど(笑)、まさかそこまで恥知らずではないから遠慮しておこう。

 日本昔話にもケガをした動物たちの温泉につかる場面があったように思う。木から落ちたサルの傷が癒えるからには、人間様に効果がないはずはない。

 山花温泉のお湯は一時褐色に濁ったのだが、いつの間にかもとに戻っていた。ここは湯温が高すぎず、特に露天風呂はややぬるめなところがいい。ぼくは熱いお湯が苦手なのである。

 まさか一日で痛みが取れるわけはないけれど、ほんの少し楽になったことは確かだ。毎日というわけにはいかないにしても、しばらく通ってみようかと思う。

 さて今日の読書。マギーの父親は500ポンドの借金を返済するため、300ポンドの貸金を取り立てに行くのだが、この人物に鬼のような取り立てが出来るものかどうか……

 ジェイン・エアのガヴァネスとしての年俸が30ポンドだったことをご記憶だろうか。19世紀半ば頃の300ポンドというと、けっしてはした金ではない。借り手は二年分の利子でさえ支払えぬという窮状にある。利息がいくらかは知らないが、かりに5パーセントとしても年に15ポンドだから、二年で30ポンド。30ポンド払えぬ人間に300ポンドを返済できるわけがない。

 ジョージ・エリオットはもともとジャーナリストだから、世間が広い。オースティンの小説では見えなかった部分が見えてくるのである。頭脳優秀、機知縦横の作家だけに、語彙も豊富だし比喩も巧みな分だけノートの分量が増えることになる。今の割合でいけば、恐ろしい厚さになりそうだ。肩の痛みもまた……(笑)

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July 08, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 エゾイラクサ

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 若さとはすばらしいものだなあ。坂を駆け上がるんだから。今朝は帽子を忘れたけれど、思わず脱帽。

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 ミヤマニガウリが本領を発揮しはじめた。ここまでからみつかれてしまえば、もはや本体がなにかはわからない。

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 それではあまりにも気の毒なので、本体をごらんいただきたい。エゾイラクサである。

 イラクサの仲間が不人気なのは、ガラスの針みたいなトゲに刺されるとチクチク痛むからだ。花もごらんのとおり地味である。

 しかし偏見を棄ててじっくり見ると、実に端正な感じがする。人にさわられるのをいやがるのも、日の丸写真がよく似合うのも(笑)、育ちのいい証拠であろう。

 春採湖畔にはエゾイラクサのほかにムカゴイラクサもあるけれど、どちらも『春採湖畔花ごよみ』には収録されていない。ムカゴイラクサはともかく、夏の一大勢力であるエゾイラクサが無視されているのは大いに不満である。

 さて本日も裏庭の草むしりを約一時間。夏を迎えたとたん、雑草がものすごい成長ぶりを示し、まるでゲリラを相手に戦っているような気分である。大国といえどもゲリラ戦には必ず敗北するというのが歴史の教訓だけれど、座視して敗北を待つわけにもいかないから、悲壮な戦いをつづけている次第。

 今日の読書。マギーちゃんが自分で髪をばっさり切ってしまったので大騒ぎになる。口うるさいグレッグおばさんとマギーの父親が火花を散らして口論する。おもしろい場面だから、ひさしぶりに12頁もはかどった。読書に関しては、こちらが雑草の立場になってしぶとく戦わねばなるまい。

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July 07, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 付:小松菜速報

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 親子連れで自然に親しむのは、まことに結構なことだと思う。愛するお子さんを、どうか人間らしく(ドジョウはダメよ(笑))育てていただきたいものだと願っている。

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 ご存じハマナス。これを見て網走番外地を連想するのはおっさんの証拠だろう。

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 チシマアザミの花。下を向いて咲くのが特徴。

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 ほらね、またしてもミヤマニガウリの葉にテントウムシが。

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 本日の小松菜レポート。連合艦隊を思わせる偉容である。

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 右側の葉っぱが旗艦だろうか。しかし艦隊をよく見ると……

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早くも虫に食われているものがある。犯人は不明。要観察だな。

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July 06, 2012

Daily Oregraph: 小学校ふたつ

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 尻羽岬散歩のあとに訪れた知方学小学校。

 一昨年の耐震改修工事によって、体育館も新しくなったようなのだが、この日は平日で授業中だったから、敷地内に立ち入って写真を撮るのは遠慮しておいた。

 たとえ休日だとしても、ここは校門をくぐるとすぐに教員住宅らしいものが並んでいることもあり、用事もない侵入者がノンキに見物するような雰囲気ではない。以前おじゃましたときには、犬に散々吠えられた覚えがある。

 校舎前にスクールバスが待機している。仙鳳趾地区の生徒のために用意されたものだろう。生徒たちはどうやってここまで通うのかな、と余計な心配をしていたぼくは、バスを見て一安心した。

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 標高145メートル。意外に高い場所にあるようだが、地形図を確認すると、尻羽岬駐車場のあたりで標高約120メートルだから納得できる。

 ここなら大津波が襲来してもまったく心配はない。低地にある旧仙鳳趾小学校との統合の際、知方学小学校が残ったのも、それが理由なのかもしれない。

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 帰りがけに立ち寄った旧仙鳳跡小学校。このなつかしい校舎は、いつまで取り壊されずに残るのだろうか。

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 もう用がなくなったのだから当然だけれど、玄関の時計は止まったままである。

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 開校百年之碑の裏側。百年以上の歴史を誇る学校の閉校は、地元の方にとってはさぞつらい出来事であったにちがいない。

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 職員玄関前の温度計はまだ機能しており、この日は25度を示していた。

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July 05, 2012

Daily Oregraph: 霧の尻羽岬

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 ここ二日ほど読書がさっぱりはかどらない。本がつまらないのではない。鉛筆を握って文章を書き写すのがしんどくなったのである。この分だと、死ぬまでつづけても、どれほど先へ進むのか見当もつかない。なんだか富士山を相手にスコップをふるっているような気がしてきた(笑)。

 そこで気分転換をはかるため、ふと思い立って尻羽岬へ。昨年はとうとう一度もここへは来なかったが、2010年9月23日の記事をご参照いただければ幸いである。

 なんだ、曇り空か、とお思いになるかもしれないが、実はそうではない。霧の向こうには青空が広がっているのだ。道東の夏の特徴である。

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 駐車場のトイレが内外ともにきれいになっていた。地面に雑草も見あたらないし、釧路町の管理は行き届いているようだ。駐車場には、ぼくの車がポツリと一台だけ。

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 霧の中を出発。いまのところぼくひとりだけ。尻羽岬の貸し切りとは贅沢な話である。

 この別世界で(どこの国とは申しませぬが)団体客の無遠慮な甲高い外国語なんぞ聞きたくもないから、(まさかとは思うけど(笑))ここを世界遺産に登録するようなバカなまねだけはしないでいただきたいものだ。

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 霧もまた悪くはない。この世のものとは思われぬふしぎな景色である。

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 この時期はシコタンキンポウゲ一色で、ほかの花はほとんど見あたらない。

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 フキの大群落。ここを漕いで岬の先端へ行くわけだが、道は自然とわかるから心配はいらないし、背の低いフキなので、ごくふつうの靴でも特に問題はない。

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 フキ地帯を突破すると間もなく岬が見えてくる。浮世を忘れたければこの奇跡のような空間に身を置くにかぎる。

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 霧のため太平洋はほんの一部しか見えないけれど、青空がのぞいている。岬の象徴ともいえる枯れ木は一段と腐朽が進行して、情けない姿になっていた。

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 厚岸湾も霞んでいる。一面の眺望を期待して訪れた旅人ならおおいに失望するところだろうが、ぼくみたいなベテランになると(笑)、かえって幻想味を感じ、いとあはれなり。地元民の強みというものであろう。

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 しばらくボーッとしてから駐車場へ戻る途中で、崖の下を見下ろしてみた。高所恐怖症だから、これで精一杯。カモメの位置がもっと左だと絵になったのに、などとバカなことを考える。

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 おっと、お客さんがもうひとり現れた。挨拶を交わしてすれちがう。ゆっくりお楽しみください。

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 霧は濃くなったり薄くなったり、まるで海の呼吸に合わせるように流れてくるのがはっきり見える。駐車場には車が二台……おわかりになるだろうか?

 このあと知方学(ちぽまない)小学校を撮影してから、仙鳳趾(せんぽうし)を経由し、尾幌からは国道44号線で釧路に戻った。途中仙鳳趾小学校跡にもちょっと立ち寄ったので、明日にも簡単にレポートしたい。

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July 04, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 付:小松菜速報

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 スイレン。アップで撮るには望遠レンズを用意する必要がある。お金のある方はサンニッパがよろしいかと(笑)。

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 ダイコンソウにはいくつか種類があり、これはオオダイコンソウだろうと思う。

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 今日もミヤマニガウリの葉の上にテントウムシがいた。両者の間になんらかの関係があることは、もはやまちがいないだろう。

 どなたか研究テーマになさってはいかがだろうか。なんとか粒子の研究には目の玉の飛び出るような資金が必要だけれど、こちらはごく低予算でOK。ただし根気と時間は必要である。

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 ヒッグス粒子発見のニュースの陰でひっそりと葉を伸ばしつつある裏庭の小松菜。しかしバカにしてはいけない。ヒッグス粒子は食べられないけれど、こちらはもう少し成長すれば味噌汁の実になるのだから。

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 だが小松菜といえどもビッグバンのなれの果てにはちがいないから、ヒッグス粒子と無縁というわけではない。

 
To see a World in a grain of sand,
  (一粒の砂に世界を見、)
   And a Heaven in a wild flower
  (一輪の野の花に天を見る)


 これはその昔学校の教科書だったブレイク(William Blake)の詩集から拾った詩の一節である(なぜか本は新品同様(笑))。小松菜の葉にビッグバンを見るぼくにも、ひょっとしたら詩人の素質があるのかもしれないね。

 だれだい、いま笑ったのは? 失敬な。

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July 03, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 エゾスカシユリ開花

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 今朝は細かい霧雨が降っていたので、コンパクトデジカメを使用した。サッと取り出してシャッターを切るとすぐにしまうという、いわば居合抜きの要領なのだが、ぼくの腕前で人を斬るのは無理(あたりまえか(笑))。

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 オオハナウド。セリ科の大型植物はどれも似ているから判定がむずかしいけれど、博物館友の会のみなさまが、親切にも名札を立ててくださったのである。

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 これは名札がなくともすぐにわかる。エゾスカシユリである。

 散歩のあと、ひさしぶりになじみの床屋さんで散髪。三ヶ月ぶりだろうか(笑)。浮浪者のような頭がスッキリ軽くなった。床屋さんとの世間話を楽しめるのもジジイになった証拠であろう。

 ジョージ・エリオット(ご存じとは思うが、本名はメアリ・アン・エヴァンズ Mary Anne Evans)の小説は、やっとエンジンがかかりはじめたところ。The Mill on the Floss の邦題は、ウィキペディアによれば『フロッス河畔の水車小屋』だが、『フロッス河畔の水車場』とする人もいるようだ。

 水車「小屋」というのは、誤解を招くから不適当だと思う。小屋ではなく、もう少し立派な建物で、大規模ではないにせよ、水車を動力とするれっきとした製粉所である。

 まだ読みはじめたばかりだからウッカリしたことはいえないけれど、分析的というか理知的な文章だというのが、ぼくの第一印象。そこで年譜を見たら、なんと1854年にフォイエルバッハの『キリスト教の本質』を英訳していると知って納得した。なるほどたいへんな才媛である。

 しかし内容が堅苦しいというわけではない。登場人物はエマよりも社会的ランクが低いぶんだけ親しみやすいし、こどもの心理や自然の描写などまことにみごとだし、おもしろく読めそうな予感がする。

 ヒロインのマギー(Maggie)について、父親はこういう。

 女にしちゃ頭が良すぎるかもしれん。小さいうちはまだいい。だけど頭の切れすぎる女てのは、尻尾の長い羊とたいして変わらんのさ。それでいい値がつくわけじゃないからな。

 きっとジョージ・エリオットことメアリさんも、ひどく苦労したにちがいないとぼくは思うよ。さてマギーちゃんの運命やいかに?

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July 02, 2012

Daily Oregraph: 裏庭画報 雨の小松菜

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 う~む、少しは菜っ葉らしくなってきたのだろうか? ずいぶん成長が遅いなあ。斜めに倒れかかっている芽もあるし、前途多難の予感がする。

 雨の中、傘をさしながらこの姿勢で撮るのはむずかしく、案の定ちょっとブレているから、アンシャープマスクを強めにしてごまかしておいた(もう一度出かけるのは面倒(笑))。悲しいことに、このカメラ(いや、レンズか)、手ぶれ補正などというしゃれた仕掛けはついていないのですよ。

 今日はおとなしく本でも読むことにしよう。

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July 01, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 ズミの花散るころ

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 港まつり舟漕ぎ大会の練習をしているらしい。もうそんな時期になったのか。

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 ズミの花はすっかり散ってしまった。サクラと同じ仲間だからとはいえ、みごとな散り際である。

 この写真を撮った直後、駐車場の前を通過すると、スコップさん率いる釧路マラソンクラブのみなさんがおそろいになっていた。鉄人スコップさんは相変わらずお若い。いつの間にか自分だけジジイになったような気分である。くやしいから写真は撮らなかった。

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 ネイチャーセンター前のヒオウギアヤメが見ごろになった。後ろのズミの木には、もちろん花は見あたらない。

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 エゾオオヤマハコベ。

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 ヤマブキショウマ。こちらが雌花である。

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 チシマアザミ。先月さとう公彦さんといっしょに鶴居軌道跡で見たのも、このチシマアザミにちがいない。

 あのときはまだ花がまだすっかり開いておらず、下を向いていなかったので、うっかりゴボウじゃないかと申し上げたけれど、考えてみればゴボウは葉のかたちがちがう。それにゴボウの花は球形を保ち、中心だけが赤くなる。ぼくのかんちがいであった。

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 帰宅後裏庭で草むしりをしたあと、ギョウジャニンニクを見たら、またしてもアリがいた。このすぐあとに、もう一匹別の種類のやや大型のアリがやってきた。やはりアリはギョウジャニンニクを好むようだ。

 またしても失敗写真で申し訳ないが、やや風が強かったうえに手が震え(笑)、50回以上シャッターを切ったのに、なんとか見られるのはこの一枚だけという情けない結果に終わってしまった。

 明日はいま日本中から注目を浴びている(笑)小松菜の写真でもお目にかけることにしよう。

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