
ひさしぶりにやってきた中村水産跡。なにかめぼしいものがあるというわけではない。
このとおりなにもない。幽霊も出ない(笑)。草ボウボウの廃虚から太平洋をながめるだけである。頭の中が空っぽになって、ことばも浮かんでこない。
プロ中のプロである芭蕉翁だって、古戦場じゃあるまいし、ここで一句浮かぶとはとても思われない。「宗匠、ご感想を一言」などとマイクを向けられても、「はあ……いや、どうも弱りましたなあ」と、苦笑いしながら頭をかくしかないだろう。
こんなブラックホールみたいな場所じゃダメだ。やはり町へ行かなくちゃ。
Comments
見渡せば花も紅葉もなかりけり・・・
なんて感性が大事にされてきたのがこの国の感性(最近ちょいと危ういですが)。
さにあれば・・・きっと芭蕉はなにがしかの句を残すんじゃあないかな・・・・
私には無理だけど・・・・
・・・もちろん、風趣あふるる場所にあっても私なんぞに句作は・・・・無理だけど・・・・
Posted by: 三友亭主人 | July 21, 2012 08:38
>三友亭さん
写真の場所を実際にごらんになれば、きっとおわかりになりますよ。頭が空白になるから、ホワイトホールかも(笑)。
そもそも蝦夷地は歌枕とは無縁の土地柄ですし、景色も日本離れしていますから、さすがの芭蕉先生もろくな句が出来ないだろうというのがぼくの推測です。
Posted by: 薄氷堂 | July 21, 2012 23:18