Daily Oregraph: 30ポンドでは無理?
今日はまるでシャッターを切らなかったので、昨日撮ったうちから一枚。旧柏木小学校校舎壁面の一部である。なかなかしゃれていると思う。
じっと写真を見ながら、むりやりネタを考える……なかなかつらいんだよ、これが(笑)。
といったって、いまのところ『ジェイン・エア』からネタを拾うしかない。学校に関係する部分を選んでみた。
ひょんなことから(詳細は面倒だから省略)、ジェイン嬢は開校したばかりの田舎の学校の教師として勤めることになった。といっても教師は彼女ひとりだけ。学校に併設された小さな家をあてがわれたので、事実上の住み込み働きである。年俸はガヴァネスのときと同じで、やはり30ポンド。
生徒は近隣の貧しい農業労働者の娘ばかり20人である。授業内容は、編み物、裁縫、読み書き、算術。
三人は字を読めるが、だれも書くことや計算はできない。編み物できるのが何人かと、少しだけ縫い物をできるのが二三人いる。みな土地の訛り丸出しでしゃべる。いまのところ、互いにことばを理解するのはむずかしい。(第3巻第5章より)
ラジオ放送が普及するまでは、いわゆる標準語なるものを耳にしたことのない人々が地方にはたくさんいたのだろう。読み書きを勉強しなければ、もちろん標準語をきちんと理解することはできない。
そんなわけで、日本人はもうちょっと自信をもったほうがいいと思うよ。いくら互いにことばを理解するのはむずかしいといったって、少なくとも19世紀半ばの英国の田舎の娘さんたちよりは英語の読み書きができるのだし、訛り丸出しなのはお互いさまなのだから(笑)。
ぼくなどはジェイン嬢のような聡明な先生がいたら、ぜひ住み込みで教えてもらいたいと願っているけれど、いまどき年俸30ポンドじゃ無理だろうか?
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