Daily Oregraph: 春採湖畔 新顔も登場
都鳥さへ一羽ぢや飛ばぬ……というわけで、今日のオオバン君は仲良く二羽で泳いでいた。
ときどき思いがけず日が射したのはありがたかった。日の光に喜んだのは人間様だけではなく……おっ、あれは!
といってもおわかりにならぬかもしれないが、プロの眼は鋭い(笑)。白い点々のようなものが見えないだろうか。
ここはいつもなら4月の24日頃にはアズマイチゲが咲く場所なのに、今年はまったく姿を見せなかったから、半ばあきらめかけていたのである。
左が上の写真の場所で本日開花したばかりのもの。右が先日来ご紹介している、日当たりのよい北岸の斜面に咲くアズマイチゲである。やはりこの花は開花したての遠慮がちな姿が一番美しいと思う。
こちらは食用になるニリンソウの葉である。これによく似ているエゾトリカブトの葉を誤って食べ、中毒を起こしたという事件が今年もあった。花が咲くのは中旬以降になるだろう。
今日の新顔はハコベ。北岸の斜面である。なあんだ、ハコベか、などとバカにしてはいけない。
最後に(ぼくとしては)大ニュースをひとつ。
しばらく遠ざかっていた裏庭へ行ってみると、今年はもうダメとあきらめていた場所にフクジュソウが咲いていた。もうとっくに盛りを過ぎているから、かなり前に開花したのだろう。
植物は弱々しそうに見えて、実は案外タフなのである。やはりこまめに観察しなくてはいけない。
ああ、フクジュソウが元気だったのはいいけれど、積もりに積もった枯葉を片づけなくては!
The comments to this entry are closed.
Comments
さすがにこの緯度の違いは痛感させられます。
ようやく春の「きざし」を感じさせる花々ですが
東京は毎日、20℃を越え
花壇から何から花盛りですね。
ただし、花より団子
団子より酒
という僕は
無粋にも花に関心がなく
何にも気付かず、ただ通り過ぎてゆくだけです。
Posted by: 根岸冬生 | May 04, 2012 13:30
フクジュソウ・・・いいですね。漢字で福寿草と書いたらもっとおめでたくなる。
昨日まで暖かくて、ちょいと動いたら汗をかくようだった大和も今日はやや肌寒く、宮城にいたころによく使っていた「湿気寒い」という言葉にふさわしい一日でした。
それでも・・・そんな日が来るのは宮城では6月のこと。
一月は季節の進みが違うんだなあとつくづく実感しましたが、釧路は・・・いかがでしょうか?
Posted by: 三友亭主人 | May 04, 2012 23:01
>根岸冬生さん
ぼくも昔はてんで植物には興味がなかったんですよ。
花より団子、団子より酒ということですが、酒飲みの中には甘いものを肴に一杯やる人もいるとか。
花と団子と冷やの酒という取り合わせもオツなものかと。
Posted by: 薄氷堂 | May 05, 2012 00:29
>三友亭さん
そうですね、釧路は宮城よりもさらに半月から一ヶ月は遅いでしょうか。
なにしろ本州の高山植物が平地で咲くんですから。
ですから日本の歳時記の世界とはほど遠く、まだ見ぬ(笑)英国のヒースに親近感をおぼえることさえあるんですよ。
Posted by: 薄氷堂 | May 05, 2012 00:44