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April 27, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 定点撮影終了

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 一日にそう何度も通うわけにはいかないから断言はできないけれど、氷がすっかり消えたのは、たぶん26日だろうと思う。

 先日Kさんからいただいた情報によれば、1985年以降では今年の解氷がもっとも遅いことになる。来年もひきつづき観察するつもりだが、この地点ではごく一部しか見えないから、定点撮影の場所は変えたほうがよさそうだ。

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 このあたりならどうかと思うけれど、東半分が見えないし、なかなかむずかしいものである。

 観月園からだと東西ともに見渡せるが、雪が積もれば丘の先端にある撮影ポイントに近づくのが容易ではない。やはりいくつかの場所から分割して記録したほうがいいのかもしれない。

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 寒い日がつづいても、確実に季節は変わりつつある。北岸の斜面にはフキノトウがいっぺんに増えて、気味が悪いほどだ。

 明日の予報は晴れ。うんと気温が上がってほしいところである。

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April 26, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 最後の氷

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 ひどい霧で遠くが見えない。今日で最後と思っていた定点撮影だったけれど……

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最後に残った氷が、昨夜来の南風によって、東西約数十メートルに渡り、旧柏木小学校裏手の北岸に吹き寄せられていた。

 写真は上が東側、下が西側である。あいにくの霧のため、遠くから全体を収めることはできず、岸辺ギリギリから撮るしかなかった。

 そんな次第で、明日も春採湖畔に出勤せねばならない。

 今日はこのあとディーラーで車の定期点検とタイヤの交換をすませたり、なかなか落ち着いて読書に専念できなかったけれど、たいへん感動的な場面にさしかかり、ついホロリとしてしまった。

 第2巻第8章の、ジェインのせりふから、ほんの一部だけ引用しておこう。和訳の必要はないだろうと思う。

 
I am a free human being with an independent will.

 いまどきこんなせりふを書く小説家はいまいと思うが、なんといってもこの小説が出版されたのは1847年だから、当時の読者は目を見張ったはずである。女の分際でなにを小生意気な、と腹を立てた保守派もいたにちがいない。

 一日中携帯電話に依存しているおにいちゃん、おねえちゃんには、このことばをぜひ味わってほしいと思う。そこで飲んだくれているおじさん、あんたもだよ……って、おれもそうか。

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April 25, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 4/25

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 湖面の状況が一変した。写真はゴマツリ岬から撮ったもので、上は東側、下が西側である。

 これだけ見ると、氷は完全に消えたようだが……

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さらに西側へ行ってみよう。空が曇っている上に、霧雨が降っていたせいで、本日の写真はすべてひどい出来だけれど、湖面にまだ氷の残っていることがかろうじてわかる。

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 しかし定点撮影ポイントから見る景色は劇的に変化している。氷はずいぶん後退しているから、明日にもすっかり消えてしまうのではないだろうか。

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 湖の西端から東を見る。この様子だと、やはり氷が消滅するのは今日から明日にかけてだろう。

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 これはおまけ。ひとつ上の写真に小さく写っている鳥である。ひさしぶりにお目にかかったが、オオバンだろう。

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 最後にもうひとつ。市立病院下あたりでみかけた倒木である。根元が腐れて倒れたらしい。こういうこともあるから、お互い用心したほうがよさそうだ。

 さて、明日は最後の定点撮影になりそうである。

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April 24, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 4/24

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 今日は手短にご報告のみ。最高気温11.6度、最低気温7.0度だから、この天気でもほとんど寒さを感じない。それでも……まだ氷は残っているのである。

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 今週いっぱい冴えない天気がつづくらしい。おとなしく本でも読んでいろ、ということなのだろう。

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April 23, 2012

Daily Oregraph: 手習いは鉛筆で

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 今日は春採湖畔を歩く時間はなかったけれど、定点撮影だけは実行した。もう一息なのだが、まだ氷は消えない。例年よりもすでに一週間遅れである。

 午後から降り出した雨は明日の昼までつづくらしい。明日の定点撮影は雨天決行の予定。

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 陰鬱な景色の写真だけでは気がひけるので、なつかしいコーリン鉛筆でもどうぞ。

 ボールペンやシャープペンシルだと、会社で仕事をしているような気分になるからダメ。ていねいにノートを取るには、やはり昔ながらの鉛筆が一番だと思う。初心に帰ってわが手を使えば、いい年をしてピカピカの一年生の気分になれるのもうれしいものだ。

 書いているうちにだんだん芯が減って線が太くなり、ときどき一息ついて削り直すのも、かえってリズムがあっていい。あとでノートをながめると、ここで芯を削ったか別の鉛筆に持ち替えたかしたのだと一目でわかるのもおもしろい。文字どおりヒューマン・ドキュメントである。

 本文から興味のある部分や疑問の箇所を拾って書き写すにはHBかB、それらに注釈をつけるときはHと、硬度を使い分けている。大事なところはもちろん赤鉛筆で下線を付すわけだが、出来上がったノートはまるで美術工芸品のような仕上がり……にはならない(笑)。字がヘタクソだからである。

 こうして手習いをしているぼくのところに、昨夜ふたりのご学友(笑)から電話がかかってきた。なんでも大阪は法善寺横丁の近くで一杯やったところなのだそうな。

 -ほら、あの二度づけ禁止のさ……

 -串カツかい?

 -うん、うまかったよ。

 もう何十年も会っていないが、目のくりくりした美青年だったT君はそういって、ぼくをうらやましがらせるのである。ちぇっ、くやしいなあ。こっちはコーリン鉛筆とともに世にも地味な日々を送っているというのに。

 秋には京都に集まろうというのだが、タイミングさえ合えばぜひいきたいものだ。みんなじじいになって、若々しさをとどめているのはぼくだけにちがいない。ざまあみろ。

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April 22, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 氷の消える日は?

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 今日も上天気である。

 春採湖畔から旧青少年科学館や博物館へ向かう登り坂は、歩いてもちょっとしんどいというのに、女子中学生たちはさっそうと駆け上がってゆく。うらやましいといおうか、くやしいといおうか。

 「おはようございます!」と女声合唱で声をかけられては、こっちも犬みたいに舌を出して、みっともなくハアハアあえぐわけにはいかないから、無理をしてニッコリ笑うのは涙ぐましき努力であることを、知るや君。

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 アズマイチゲ嬢もご機嫌うるわしく、まずは結構なのだが……

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さすがに岸辺近くはかなり氷が融けてきたけれど、昨日の写真とくらべて大きな変化があるようには見えない。

 こうなると冗談ではなく寒冷化が気になるので、過去の写真ファイルをていねいにチェックした結果、三枚だけ写真がみつかった。ご参考までにお目にかけたい。

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 まずは2005年4月17日。氷は完全に消えている。

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 2006年4月15日。湖の中央にはまだうっすら氷が残っている。

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 2008年4月19日。氷はまったく見あたらない。

 先日掲載した2010年4月17日の写真にもまるで氷は見えなかった。これらの記録から見て、ここ7年ほどの間、春採湖の湖面から氷が完全に消えるのは4月15日~17日頃であったと考えてよさそうだ。

 それにしても毎年忘れずに春先の湖面を撮影しておくべきだった。ヘボな写真を漫然と撮りためるよりも(笑)、はるかに日本の学界に貢献できたはずである。

 なお今朝定点撮影しているとき、声をかけてくださった方がいる。といっても、職務質問のお巡りさんではなく、Kさんという読者の方であった。定点撮影している場所からぼくの正体をお察しになったらしい。

 ぼくが冴えないおっさんだと知って、たぶんひどくガッカリされたことと思いますが(笑)、また湖畔でお目にかかるかもしれませんので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。

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April 21, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 4/21

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 半逆光のため空が白っぽく見えているけれど、ひさびさの上天気であった。それでもまだ湖面には氷が残っているのだからあきれる。ひょっとしたら氷が消えるのは来週に持ち越しになるかもしれない。

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 花の数がぐんと増えた。みんな太陽の光を待ちかねていたのだろう。

 今日はキバナノアマナにスポットライトを当ててみた。この花は葉の色がほんの少し青寄りで、表面がちょっと粉をふいたようにも見える。画面右手にちらりと見える別の葉とくらべてごらんいただきたい。

 さて明日は氷がどうなっているか。こうなったら意地である(笑)。

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April 20, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 4/20

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 この天気、この景色。まるでなにかに呪われているようである。

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 しかし午後からは日が射したから、明日には大きな変化が見られるかもしれない。頼むよ、ほんとに。

 さてわがジェイン・エアは、金持ちの屋敷で住み込みの家庭教師(governess)を勤めているのだが、このガヴァネスなるものは、先生にしては気の毒なくらい身分が低く待遇も悪いのである。

 いい主人や素直な生徒にめぐりあえるかどうかは運次第、どうかすると生意気なガキに「ふん、なんだい、ガヴァネスのくせに」などとののしられたり、はてはイタズラされたりいじめられたりすることさえあったという。

 サラリーがまたみじめなくらい安く、ブレスィントン伯爵夫人(Countess of Blessington)が1839年に発表した、その名もずばり『ガヴァネス(The Governess)』という小説には、ロンドンで三人の子を教えるガヴァネスの年収が25ポンドとあり、当時のポンドの値打ちがいかほどかはよくわからないが、作品の中では「侍女の賃金」と嘲笑されているらしい(1996年ペンギン版『ジェイン・エア(Jane Eyre)』の巻末注による)。

 幸い主人運のよかったジェイン・エアの場合でも、年収は30ポンド。しかもガヴァネスになる前に(やはり住み込みの)教師として勤めていた学校では、わずかその半分の15ポンドだったというから驚く。ベッドと食事は支給されるにしても、これではおしゃれに振り向ける金などあるはずがない。

 良家の子女を教育するくらいだから、それなりの教養は身につけているはずの若い女性が、屈辱的ともいえる境遇に甘んじていたのは、ほかに適当な働き口がなかったからだろう。

 もちろんガヴァネスにしても、その個人的能力にはピンからキリまであっただろうことは容易に推測できる。しかし相当の学問もあり能力もある女性が、気位が高く傲慢な連中から、身分ちがいというだけでさげすまれるのはいかにも苦痛であったにちがいなく、不満は次第に火山のマグマのように蓄積されていったはずである。

 だから『ジェイン・エア』と『ジュード』とは案外近い関係にあるらしい。そんなことがいまごろわかったというのは、もちろんぼくの不勉強の証明にほかならない。あまりのはずかしさに、酒蔵があったら入りたい気分である。

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April 19, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 ほんとにじらすねえ(笑)。

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 岸辺はこんな融けぐあい。最近活動範囲がせばまっている上に、ぱっとしない天気がつづくせいか、気の滅入るような写真ばかりでまことに申し訳ない。

 さて話は変わるけれど(変わりすぎ?)、ジェイン・エアが恋敵と目するブランシュ嬢の体つきを評して「ディアーナ(月の女神)のよう」というのを読んで、あらためて東西のちがいを痛感した。

 まずふつうの日本人には、ディアーナの体型がわからないだろう。美人にはちがいなかろうが、ほっそりしているのか、グラマーなのか、月の女神なんてお目にかかったことがないからどうもピンとこないはずだ。ぼくにも当然わからない(笑)。

 それでは神様つながりで、ブランシュ嬢は弁天様のような美女であったとでもしたらどうだろうか。もちろん弁天様だってだれも見たことはないのだが、なんとなく美女の形容として納得してしまうから奇妙である。

 たしかにディアーナと弁天様とでは、サンドイッチとおにぎりほどのちがいがあるから、ずいぶん無理な話かもしれない。しかしこの国ではマリア様が観音様に変身してしまうのだ。それに、いったん思い浮かべてしまうと、どうしても弁天様のお姿が頭を離れないから閉口する。

 異文化理解などと口でいうのは簡単だが、そうたやすいものじゃない。メザシを肴にウィスキーを飲みながら、そう思うのであった。

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April 18, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔


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 -おい、またかよ、いいかげんにしてくれ。

 ちょっと待った。それはこっちのいいたいセリフでね、早く氷が融けてくれなくちゃ困るんだよ。たぶん今週中には……と期待しているのだが。

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 陰気な景色ばかりお見せしては申し訳ないので、本日のランチでも。めずらしく天ざるうどんなるものをいただいた。

 このところ散歩に出るか、食料の買い出しに行くほかは部屋に籠もりっきりなので、めったに外食なんぞしないのだが、人間たまには気分転換も必要である。

 今夜はやっと『ジェイン・エア』の VOLUME I のノートを取り終えた。いまどきこんな気の長い読書をしている男は少ないだろうから、春採湖のヒブナ(天然記念物)くらいの値打ちはあるかもしれない。

 ただし……どちらも煮ても食えないところが悲しい。

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April 17, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 午前中に郵便局と銀行へ行ったら、あっという間に昼になってしまった。まさか億の金を動かしたわけでもないのに(笑)、ずいぶん手続きに時間がかかるものだ。

 そんなわけで読書が一向にはかどらず、ちょっと迷ったけれど、定点撮影している春採湖が気になり、たった一枚の写真を撮るために車を走らせた。

 う~む、この分だと、氷が消えるまでにはあと数日かかるのではないだろうか。

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 こちらは2010年4月17日、つまり二年前の今日撮影したものである。湖面の状態から察するに、たぶん15日頃までに氷は完全に融けていたものと考えられる。

 たまたま今年の冬が寒かったからといって、温暖化を頭から否定するつもりはないけれど、寒冷化におびえるぼくとしては(笑)、今後とも春先には湖面の定点撮影をつづけたいと思っている。

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April 16, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 本日の最低気温+0.6度、最高気温+3.0度。昨日よりは暖かいけれど、湖面に大きな変化は見られない。

 こういう日は植物も不活発なので、ほとんど運動のためだけに歩いているようなものだ。

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 とはいえ、フキノトウはみるみるうちに数が増えている。これまで無視してきたけれど、活躍に敬意を表して一枚パチリ。

 フキノトウに春の訪れを感じる人も多いことと思うが、くれぐれも誤解されぬよう。こいつはタフだから、場所によっては真冬でも見られるのである。現に今年の冬は寒かったけれど、ぼくは1月の7日に確認している。お疑いの方はこちらをごらんあれ。

 週間予報によれば、今週一杯はあまり天気がよろしくない。しかしめげずに定点撮影をつづけるつもりである。

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April 15, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 昨日とは打って変わって、なんという寒さだろうか。今日は最低気温-1.5度、最高気温+1.3度。一日中チルド・ルームである。歩いているうちに手がかじかんできたので、ポケットから手袋を取り出してはめたほどだ。

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 トンボの池もごらんのとおり。四月も半ばだというのに、胸を張って春を宣言しにくい理由がおわかりいただけると思う。

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 こんな気温ではフクジュソウもアズマイチゲも花を閉じたまま。

 木々の間に見える緑の群落はフッキソウ。いまの時期は一大勢力なのだが、地味な植物だからほとんど見向きもされず、まことに哀れな存在というしかない。ぜひ博愛の精神を発揮し、近寄って見ていただきたいと願うのである。

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April 14, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔 フクジュソウ

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 いつの間にかこんな時間になってしまったので手短に。

 まずは本日の定点撮影。一見12日の写真とあまり変わっていないようだが、岸辺の氷は少しずつ融けてきている。ここ数日中には大きな変化が現れるにちがいない。

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 今日のアズマイチゲ嬢は寝起きが悪いようだから、主役は別の花にしよう。

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 フクジュソウがやっと咲いた。12日には見あたらなかったので、昨日あたり開花したのだろうか。

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 ゴマツリ岬近くでは、このとおり、どうだ、とばかり咲いていた。

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 帰宅後念のため裏庭へ行ってみると、いつもの場所には一輪も見つからなかったが、少し離れた斜面に二つ三つ咲いていた。あまり見ばえはよくないけれど、証拠写真として一枚。

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April 13, 2012

Daily Oregraph: いつものコースふたたび

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 午前中は雨のち雪のち雨というみじめな天気だったけれど、午後からは日が射してきた。日が長くなったので、ふたたび夕方にいつもの散歩コースを歩けるようになった。風はまだ少し冷たかったが、線路からは雪もすっかり消えたし、まずはめでたい。

 さてジェイン・エアの学ぶ学校にもやっと春がめぐってきた。枯葉の間からはさまざまな花が顔を出して、谷間の小川には水が渦を巻いてきらめき、やがて五月になると枯れた木々には緑がよみがえる。

 英国のきびしい冬から解放された喜びには、同じ北国の住人として、おおいに共感できるものがある。日本国内で英文学を味わいたければ、北海道に住むしかないね(笑)。

 なんてえらそうなことをいってるけど、まだ第9章が終わったばかり。あと400頁も残っている。読み終わる頃にはまた冬になってしまうんじゃないだろうか?

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April 12, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 上天気である。空が青いと、昨日とはまるで印象がちがう。

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 今日は大勢の人が訪れていた。といっても、平日だからほとんどおじさんか女性。

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 エゾエンゴサクがあちこちに顔を出していた。

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 キバナノアマナ。

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 アズマイチゲが開花していた。この花を見ると、いよいよ植物観察シーズンが到来したことを実感する。

 マクロレンズを用意したまではよかったが、本日の失敗はズボン。作業ズボンをはいてくればよかった。膝が汚れるものだから、場所によってはどうしても中途半端な撮り方をしてしまうのである。

 毎年シーズンはじめには同じことを繰り返しているような気がするなあ。今年こそ泥まみれにならなくては(笑)。

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April 11, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 天気が悪かったせいもあるけれど、とても春とはいいがたい、気の滅入るような景色である。

 私たちの粗末な服ではひどい寒さをしのげなかった。長靴はなく、短靴に入りこんだ雪はそのままそこで融けるのだった。手袋をはめぬ手はかじかんで、足と同じくシモヤケだらけになった。いまもよく覚えているが、そのせいでいらいらと悩まされ、毎晩両足は炎症を起こして、朝には赤く腫れてこわばったつま先を靴に入れるつらさに耐えたのである。 -『ジェイン・エア』第1部・第7章より

 実に気の毒な話だけれど、ぼくがこどもの頃は、ヒビ・アカギレなどはごくあたりまえだった。ひでりの畑の地割れみたいにぱっくり開いたヒビからは血がにじんでくるほどであった。

 こどもたちの手足からヒビ・アカギレが消えたのは、温暖化のせいなどではなく、栄養状態がおおいに改善されたからにちがいない。上に引用した箇所にすぐつづく文章がそれを裏書きしている。

 食糧はみじめなほど乏しかった。育ち盛りのこどもたちの食欲は旺盛なのに、弱った病人が命をつなぐのにやっと足りるほどしか、わたしたちには当たらなかったのだ。

 舞台が慈善学校というせいもあるけれど、大英帝国といえども、19世紀半ばにはそんなありさまだったのである。

 それにひきかえ、栄養を摂りすぎて体重の増加に悩み、部屋に閉じこもっていてはいけないというので、カロリーを消費するためにわざわざ春採湖畔を歩くとは、いかにも滑稽な話ではないか。こんなぼくだって、昔はアカギレに悩むやせこけた少年だったというのに。

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 キバナノアマナの開花を確認した。ピントが甘いのは腕の未熟さのせいではなく、本日使用したカメラのせいである(笑)。マクロレンズ付きの一眼レフを持って行くべきだった。

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 まだ開ききってはいないが、アズマイチゲだろう。一時間ほど歩いたくらいでは腹はちっとも凹まないけれど、こういう発見をして少し気分が晴れるのはうれしいものだ。

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April 10, 2012

Daily Oregraph: 踏切跡?

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 春採湖の氷が融けるまでにはもう少しかかりそうだ。あいにく昨年の記録はないが、2010年の写真を確認したところ、4月10日にはまだ氷が残っていたけれど、17日には完全に消えている。

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 南岸の道路はところどころぬかるんではいるものの、かなり歩きやすくなってきた。

 ……とまあ、今日の春採湖畔の様子をレポートしたところで、本題に入りたい。

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 コープさっぽろ桜ヶ岡店の裏手を散歩していたとき、このあたりに線路があったんじゃないかとひらめいたのである。

 東西に走る二本の道が見える。手前の道も踏切跡といっておかしくない感じがするけれど、もっとそれらしいのは奥の道だ。

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 ほらね、線路を埋めた跡のようには見えないだろうか。すぐ近くに太平洋炭礦私有地の看板も立っているし、昔線路があったと考えてもおかしくはない。

 すぐには確かめようもないのだが、もしこの推測が正しければ、ぼくの目もまんざら節穴ではなさそうだ。いずれ図書館で調べるつもりである。

 しかし……いまはこんなことをしている場合ではない。慈善学校に入って臭い飯(笑)を食わされているジェイン・エアを追わねばならないのだ。

【4月11日追記】

 佐々木@東京さんがこのあたりにお詳しいようなので、もう一枚だけ写真を追加したい。

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 ヘンな写真で申し訳ないが(笑)、三枚目の写真の左手の景色である。ひょっとしたら、ここも太平洋グループの土地なのかもしれない。釧路市内には、まだこんな広い土地が残っているのである。

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April 09, 2012

Daily Oregraph: 市役所へ

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 冴えない天気だったから、用事がなければ部屋に閉じこもっていたところだけれど、母の代理である書類を提出するために市役所へ出かけた。おかげさまで、こんな立派な写真(笑)を一枚撮ることができたわけである。

 はじめて福祉課へ行ったら、見覚えのある職員の方が、続々と訪れる人々の案内役を勤めていた。以前港湾部に勤務されていたOさんである。ずいぶんとお世話になった方だから、ちょっとだけ立ち話をした。

 ぼくを昔の職名でお呼びになるので、昨年末に退職したことを告げると、不景気ゆえにお払い箱になったのだとかんちがいされたらしく(笑)、世の中さっぱりいいことがありませんからねえ、とおっしゃる。

 実際不景気だから、そうお思いになるのも無理はないのだが、それでは会社の名誉にも関わるので(笑)、実はこうなんですと事情をお話ししてから、お仕事はどうですかとおたずねすると、業務量も多いうえに、(法律や規則が)複雑なので大変なんですよとのこと。たしかに港湾の現場での仕事とはまたちがった苦労がおありなのだろう。

 ひっきりなしにやってくる老人たちを観察していると、あらかじめ書類を記入してこない方が多い。係の方にいちいち聞きながら記入するのだから、簡単な手続きなのにひどく時間がかかる。相手はじいさん、ばあさんだから、くどくどと無駄な話もする。それに耳を傾けながらていねいに応対するのは、案外疲れる仕事にちがいない。

 みなさん苦労しているんだなあと思いつつ、Oさんに別れを告げて家に戻り、ふたたびヴィクトリア朝の世界に入りこむと、こちらでは孤児ジェイン・エアが虐待されてひどく苦労しているから、21世紀の世の中で楽をしているのは自分ばかりのような気がしてくる。

 なんだか世間様に申し訳ないので、今日はいつもよりちょっぴりマジメにお勉強したけれど、いつまでつづくことやら。

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April 07, 2012

Daily Oregraph: 春採湖畔

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 日当たりの悪い場所ではまだ雪が残っているけれど、あと一週間もすればすっかり消えてしまうだろう。雪が融けたばかりの道はぬかるんでいるから、上等の靴をはいて歩くのはおすすめできない。

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 おや、やっとお目にかかれたね。といっても、植物に興味のない方にはただの雑草のように見えるかもしれないが、これはフッキソウである。

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 去年は3月27日に撮影しているから、今年はずいぶん遅い。毎年同じような写真を撮っているのだが、まあ一種の挨拶みたいなものである。

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 ゴマツリ岬付近の斜面では、エゾエンゴサクが増えていた。小さな花だから、この距離ではダメ、ぐっと近寄らなくてはいけない。

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 先日撮影したのと同じもの。アップに堪える顔だが、なにごとにも麗しい距離というものがあって、接近すればするほどよいというものではないところがむずかしい。女性もたぶん同じであろう(笑)。

 『ジュード』をやっと仕上げた。2月20日にスタートして、途中風邪による中断があったとはいえ、約一ヶ月半もかかってしまったことになる。しかし格闘しがいのある傑作だから、それなりの達成感はある。

 川本先生の翻訳にはずいぶん教えられるところがあり、おかげで一ダースほどの誤読箇所に気づくことができたのはありがたいけれど、その一方で、「先生、それちがいませんか?」といいたい箇所や、ちょっと訳文が固すぎやしませんかといいたいところもいくつかある。まだ納得できない文章も二つ三つ残っている。

 しかし
ここから先は専門家に指導していただかなくては一歩も進めないだろうから、ひとまずこれにて打ち切りとして、いよいよ『ジェイン・エア』に取りかかることにした。できれば名門津田塾の英文科で教えていただきたいところだけど、やっぱり男はダメ?(笑)。

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April 06, 2012

Daily Oregraph: 神頼み

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 調べものがあったので図書館へ行ったついでに一枚だけ。相も変わらずしょうもない写真である。

 道路からはまったく雪が消えたように見えるけれど、実はまだあちこちに残っている。5月になったら雪の心配もなくなるので遠出するつもりだが、いましばらくは我慢して活字を追うことにしよう。

 雨の日ならともかく、天気がいいのに部屋にこもっているのは、いかにも陰気で不活発なじいさんみたいである。しかし一日に一度くらいは衰え切った脳細胞に電流の走る瞬間がないでもないから、電気的刺激によって逆に若返る可能性だってあるのではないか(?)と期待している。

 そのためにも、ぼくにとって魔の時間帯である午後の倦怠感をなんとか克服したいのだが、三友亭さんの情報によれば、大和の国の久延彦神社にお参りすれば、知恵と学問の神様が助けてくださるらしい。

 う~む、わずかの賽銭をはずめば(神様には欲がないから、5円玉一枚で十分だろう)、頭がよくなるばかりか、副次的効果として若返ることができるんなら、思い切ってお参りしようかなあ(笑)。

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April 04, 2012

Daily Oregraph: 板塀修理介

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 日本中を駆け回った低気圧のせいで一晩中吹き荒れた猛烈な風は、朝になって一段落したけれど、波はすぐには収まらない。

 実は悪い予感はあったのだ。あれだけ吹いたんだから、ひょっとしたら……

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 う~む、やはり裏庭の板塀が一部倒れていたか。

 -おい、塀が倒れていたぞ。

 -そういえば、ゆうべバタンとものすごい音がしたよ。

 ええい、たわけめ。なぜそれをもっと早くいわぬか。世が世であれば、お手討ちは免れぬところであるぞ……と思ったけれど、うっかり口に出そうものなら飯にありつけぬから、じっと我慢したことは申し上げるまでもない。

 針金で応急処置してからホームセンターへ向かい、木ネジをまとめ買いして、あいにく使用人というものがいないから、主人みずから電動ドライバーをふるい、板を固定したのであった。板もずいぶん腐ってきたし、今年中にはもう少し手を入れねばなるまい。

 板塀の補修だけではない。ジャガイモ農家をめざすには、枯葉や枯草を大量に始末して、土地を耕す必要もある。しかしたった一段ばかりの農地にしがみつく零細農民になってもほとんど利益はないし、その覚悟もない。どうしようかおおいに迷っているところだ。

 なおフクジュソウは今日も咲いていなかった。ひょっとして今年はダメなのだろうか。

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April 03, 2012

Daily Oregraph: エゾエンゴサク開花

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 そろそろ植物界もめざめたんじゃないかと思うと、じっとしてはいられず、本を閉じて春採湖畔へ行って来た。

 岸辺の氷はかなり融けてきたものの、まだあちこちに雪に覆われた道が残り、例年なら群落をなしているフッキソウも見あたらない。やはり今年は春が遅いようだ。

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 これはダメかもしれないなと半ばあきらめつつ、日当たりのよいゴマツリ岬付近へ行ってみると……おお、これはエゾエンゴサクの葉っぱじゃないか。しかし花はまだ見えないなあ。

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 その近くにはバイケイソウが顔を出していた。まあ、たいして美しいものではないが、春を告げる植物のひとつにはちがいないし、こいつが登場したからには、もう少しあたりを探してみる値打ちはあるだろう。

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 万歳! あった、あった。たった一株だけとはいえ、エゾエンゴサクが咲いていた。曇り空で気温が低いせいか、花にあまり元気はないけれど、本日の大収穫である。

 春の大型低気圧が接近し、午後からは雪のち雨。これを書いているいま、わがボロ家の二階は、雨まじりの強風が吹きつけてグラグラ揺れている。明日の昼過ぎまでは大荒れの予報だから、今朝春採湖畔へ行ったのは好判断であった。

 そんなわけで、今夜はこれからうまい酒が飲めそうだ。日ごろの精進のたまものというべきか。

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April 02, 2012

Daily Oregraph: 午後はダメ

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 今朝も裏庭へ行ったら、まだフクジュソウは咲いていなかった。せっかく愛用のマクロレンズを装着したというのに、なかなかカメラの出番がやってこない。

 めずらしく気分が乗ったので、午前中はびっしりお勉強。せっかくの上天気だというのにつまらない話だが、ぼくの頭がまともに働くのは午前中か夜にかぎられるのだ。昼飯を食べ終えると、夜まではダメ。やる気というものが、まるで湧いてこないのである。

 夜は9時を過ぎると調子が戻り、真夜中近くなると絶好調になるのだから、ジャズの名曲 Round Midnight とは正反対である。

 
  I do pretty well till after sundown.
   Suppertime, I'm feeling sad;
   But it really gets bad,
   Round midnight.


 この歌の主人公(?)は、日のあるうちは元気なのに、夜がふけるとともにだんだん気が滅入ってくるらしいけれど、ぼくの場合は午後型鬱病の傾向がある。ピークを迎えるのは午後3時。会社勤めしていたころも、この時間が一番つらかった。案外生理的なリズムが関係しているのかもしれない。

 この贅沢病を治療するには転地療法が有効である。めったに来ることもない土地に身を置くと、せっかくだから時間を有効に使おうとする貧乏人根性が働くのだろう。そろそろ治療の必要な時期にさしかかっているのだが……

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April 01, 2012

Daily Oregraph: 四月なのに冬の旅

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 やっと調子がよくなってきたので、ひさびさに港町から入舟のあたりを歩いてきた。雲が多く、日が射したりかげったり、ときどき思い出したように雪がちらついていた。風は弱いけれどまだ冷たく、よれよれのコートの襟を立ててとぼとぼ歩く姿は、今日から四月だというのに、とんと冬の旅である。

 「冬の旅」といえば、カラス。ちょっと録音は古いけど、英訳の歌詞が表示されるので、まあこちらをお聞きあれ。

 -恋に破れた青年は荒野で行き倒れになり、その死骸をカラスにつつかれる定めなのでありましょうや。ああ、薄情なる女の誠意よりも、カラスの忠実を求めんとする青年の胸中を思えば、人たるもの涙を禁じえぬではありませんか。

 -あんたね、下手な活動弁士みたいなこといってるけど、失恋でもしたのかね?

 -ご冗談を! もはや失恋する機会さえ得られないんですから。

 そうなんだよ。せっかく四月がめぐってきたというのに、おじさんには夢もなければ未来もなく、気分はすでに秋に近い。いや、気分だけじゃなく、実際にもう秋なんだけどさ(笑)。

 せめて花でも見たいものだと、カメラにマクロレンズをセットして裏庭へ行ったら、どうしたことか、去年は3月25日に確認したフクジュソウの花がまだ見あたらない。ちょっと気になっている。

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