Daily Oregraph: エゾエンゴサク開花
そろそろ植物界もめざめたんじゃないかと思うと、じっとしてはいられず、本を閉じて春採湖畔へ行って来た。
岸辺の氷はかなり融けてきたものの、まだあちこちに雪に覆われた道が残り、例年なら群落をなしているフッキソウも見あたらない。やはり今年は春が遅いようだ。
これはダメかもしれないなと半ばあきらめつつ、日当たりのよいゴマツリ岬付近へ行ってみると……おお、これはエゾエンゴサクの葉っぱじゃないか。しかし花はまだ見えないなあ。
その近くにはバイケイソウが顔を出していた。まあ、たいして美しいものではないが、春を告げる植物のひとつにはちがいないし、こいつが登場したからには、もう少しあたりを探してみる値打ちはあるだろう。
万歳! あった、あった。たった一株だけとはいえ、エゾエンゴサクが咲いていた。曇り空で気温が低いせいか、花にあまり元気はないけれど、本日の大収穫である。
春の大型低気圧が接近し、午後からは雪のち雨。これを書いているいま、わがボロ家の二階は、雨まじりの強風が吹きつけてグラグラ揺れている。明日の昼過ぎまでは大荒れの予報だから、今朝春採湖畔へ行ったのは好判断であった。
そんなわけで、今夜はこれからうまい酒が飲めそうだ。日ごろの精進のたまものというべきか。
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Comments
ダメかなぁ?と思っていた時に見つけた花は一層可憐に美しく見えたのではないですか?
ホント、見るからに耐え忍んで咲いてます。って感じですよねぇ。
Posted by: りら | April 04, 2012 05:42
>りらさん
堪え忍んで咲く花と、堪え忍んで生きるおじさんは、どちらも美しいものです。
え、なにかご異存でも?
Posted by: 薄氷堂 | April 04, 2012 22:19
あ・・・いえ・・・何も異存はございません。
ただ・・・・賛同はいたしかねますが・・・・
Posted by: りら | April 05, 2012 16:20
>りらさん
花は毎年咲くたびに新しいけれど、おじさんはくたびれる一方ですからね。くやしいなあ(笑)。
とてもシラフじゃいられねえ。おう、ねえさん、もう一本つけとくれ。
Posted by: 薄氷堂 | April 05, 2012 21:56