Daily Oregraph: 2011年3月11日を振り返る
三友亭さんがブログに昨年の大震災に関する記事をお書きになっているので、ぼくも昨年の3月11日を振り返ってみた。未公開の写真を二枚お目にかけたいと思う。
東北の大被害とはとても比較にならぬ軽微な被害だったとはいえ、写真のとおり港から500メートルほど離れた駐車場の一番奥まで海水は押し寄せた。このあとこの車がどういう運命をたどったかは、こちらをお読みいただきたい。
西港の大通りは完全に水没した。遠くに走行中の車が見えるけれど、これも結局は廃車になったはずだ。車は流されなければ無事というわけではないのである。
東北沿岸ではこれに十倍する海水が猛烈な勢いで押し寄せたのだから、人も車も家もひとたまりもなかったことは想像に難くない。平地に住宅街の広がる釧路の場合、高台へ逃げるか、その余裕がなければ車を捨てて、一刻も早くビルの上階へ避難するしか方法はない。
特に付近に高台のない西港周辺では、あらかじめ指定避難場所を設け、各事業所ごとにどこへ避難するということを決めておかなければ混乱を招き、大被害は必至だろう。
一年もたてばつい忘れてしまいがちになるので、自戒をこめて。
【追記】
今日は日中なにかと用事があり、たまたま西港方面を通ったついでに、2枚目の写真とほぼ同じ位置から道路を撮影したのが、本日の一日一枚となった。
つまらない写真だが、比較してごらんいただければと思う。
なお、保険会社では現在ふたたび自動車保険の地噴津特約を引き受けている。ただし代理店の方のお話によると、上限が50万円に引き下げられた一方、全損を認定する水没ラインは、ドアの下あたりから座席の高さにまで引き上げられたようである。特約を付ける場合は、よくお確かめになったほうがいいと思う。
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Comments
保険、転ばぬ先の杖ですねぇ。
それにしても・・・保険会社って・・・・
と、リンク先の昨年の記事を読んで、そりゃ相手だって商売なんでしょうけど、なんだかやりきれない気持ちになりました。
Posted by: りら | March 22, 2012 15:36
>りらさん
ほんとうに保険のありがたさを感じました。当時問題の特約をつけていた人は、100人に一人もいなかったはずです。
なお本文にも付記したとおり、現在特約は復活しましたが、補償条件はかなりきびしくなってしまいました。
Posted by: 薄氷堂 | March 22, 2012 20:29