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February 10, 2012

Daily Oregraph: 京都通信員 桜井市を歩く (2)

 当社京都通信員(カッコよくいえばコレスポンデント)S君の2010年1月1日の足取りを、地図を頼りにたどりながら、「桜井市を歩く」の続編を進めよう。

 京都発09時40分の近鉄橿原神宮前行きの急行列車に乗り、八木西口駅にて下車。耳成山を左手に見ながら東へ向かって進み、近鉄耳成駅を通過して間もなく、昨日ご紹介した桜井市西之宮の三輪神社がある。

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 昨日は人影が見えぬなどと失礼なことを書いたけれど、実は初詣の人々が写った写真もあったので追加しておく。なにげない写真だが、なんとなく昔ながらのお参りという静かな雰囲気が漂い、ぼく好みである。

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 三輪神社前をまっすぐ東進するとやがてJR香具山駅の北側から踏切を通過し、さらに1.2キロほど歩いたあたりがここ。「ひご寿司」は地図にも載っている。この交差点を直進すると、やがて小西橋にぶつかるのである。

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 上の写真の交差点を渡った次の十字路に例の琺瑯看板があったわけである。写真の奥に小西橋が見える。

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 三輪神社から小西橋への道は一直線である。小西橋を渡ると西本町。ここからは商店街がつづいている。

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 手持ちの地図ではこのあたりがよくわからない。たぶん西本町の終わるここから左へ曲がれば駅があるはず。

 JR・近鉄桜井駅(昨日の写真参照)。スーパーおよびマクド営業中。でもそれよりは、とたこ焼き屋を選ぶ。吹きっさらしの駅前で醤油味十個ほおばる。

 当社は取材費が出ないから、苦労をかけてすまなく思う。

 写真から判断して、たこ焼きを食べ終えたS通信員は、またこの地点に戻って本町通商店街へ突入したようだ。

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 しかしなにしろ元日ゆえ、商店はどこもシャッターが降りている。それでもおもしろいことに気づくのがジャーナリストというものなのだ。

 あまたの商店街を見てきたが、デジタル時計は初めてである。竣工当時はハイカラだったのであろうか。しかし写真を見くらべていただけばおわかりのように、左は一分遅れ、右は一分進んでいる。

 なにせカメラの時計は合わせたばかりなので、これは疑いようのない悲しき事実である。おそらく住人には日常の光景であって、もの珍しげに観察する旅人のみが味わう非日常的違和感なのであろう。旅の本質をかいま見た一瞬ではあった。


 念のため写真のタイムスタンプを確認したところ、左が 13:03:05、右が 13:03:34 である。約30秒近くも経過しているのは、たぶんクエスチョン・マークが頭の中をくるくる回っていたせいだろう。ほんとによく気がついたものだ(笑)。

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 実は商店街も含め、ずいぶんたくさんの写真が残っているけれど、ここでは大部分を割愛して、外れにある跡見橋の写真のみ掲載しておく。

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 橋を渡った地点で二枚目(の琺瑯看板)を発見。文句なく今まで歩いた中で三指に入る名街道である。

 桜井市内に琺瑯看板あるがゆえに評価が高いというふしぎな名街道は、初瀬街道というらしい。健脚を誇るS君は、この日さらに長谷寺へ、そして旧道を通って与喜浦集落まで足を伸ばしている。

 与喜浦集落というのは初めて耳にしたが、地図を確認すると桜井市に属しているから、記事をひとつ追加して、次回ご紹介することにしよう。

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Comments

そちらの社の京都通信員はなかなか渋い所を歩いていらっしゃいますね。この道は、正確には横大路というらしいです。堺から伊勢にまっすぐに伸びる道の総体を伊勢街道。その内訳として、堺から現在の葛城市あたりまでの竹の内街道(これは聖徳太子の頃に成立した日本最古の国道)、葛城市から三輪山の南麓までまっすぐに伸びるのが横大路。そして初瀬から伊勢へと抜けるのが初瀬街道。壬申の乱の際に天武天皇が吉野から伊勢へと逃げ延びた道筋です。

しかしまた八木西口から初瀬、与喜浦というのはまたかなりの距離ですね。

なかなか有能な通信員を抱えていらっしゃいますな。

Posted by: 三友亭主人 | February 11, 2012 11:03

>三友亭さん

 どうもありがとうございます。

 当社京都通信員は、近畿一円の旧街道をかなり歩いている街道マニア(?)です。京都市内の主な路地はすべて知りつくしているでしょう。ガイドとしては最高ですよ。

 最近はヒマがないらしく、さっぱり写真を送ってきませんが、恐るべき数の写真を撮りますので、手間がかかって大変。送ってこないほうがいいかも(笑)。

Posted by: 薄氷堂 | February 11, 2012 23:32

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