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February 02, 2012

Daily Oregraph: 真冬のレクイエム

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 夜のうちにほんの1~2センチほどの雪が降った。雪かきの必要がないのはありがたい。いまのところ、去年の冬よりずいぶん楽をしている。日本海側の大雪が信じられないほどである。

 しかし今日は風が強かった。写真は室内から二重窓越しに撮ったからクリアではないけれど、粉雪が突風にあおられて舞い上がったところ。

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 この冬定点撮影ポイントに選んだ南埠頭へ出動(?)。

 上天気にはなったけれど、風が冷たい。布製の手袋をはめているのだが、ものの五分もすれば指先がジーンとしびれてくる。

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 氷上の雪のつもり方が一様でないのは強風のせいだろうか。ちょっとふしぎな景色である。

 遠くに見える雌阿寒連峰が美しい。

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 南新埠頭の東側へやってくると、ここも氷がキッシリ。向こう岸の漁業調査船がこんなところにロープを取っているのは、離岸するときの助けにするためだろう。船尾側からも一本、こちら岸に取っていた。

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 最後はこれも定点撮影している港町岸壁。氷の描く模様は来るたびにちがう。

 がっちり着こんできたから体は平気なのだが、厚手の手袋だとシャッターを押せないから、指先だけはどうにもならない。結局30分たらずで撤退してしまったのは、われながら情けないかぎりである。

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 午後は病院へ行ったついでに市立図書館に寄って、声楽のCDを3点借りる。アメリングのシューベルト歌曲集、ウテ・レンパーという女性歌手のクルト・ワイル歌曲集、そしてフォーレのレクイエム。

 レクイエムといえば、冬の夜にしみじみと自分の葬式を想像しながら聴くのなら、ヴェルディよりフォーレだろう。ときどき雷鳴が轟き、雨が激しく窓を打つ夏の夜ならヴェルディのほうがいいかもしれない。モーツァルトなら季節を選ばないかなあ……などと迷いだせばきりがない。とても生きている間には決まりそうにないから困るのである。

 もっともバチあたりの不信心者ゆえ、葬式のBGMにレクイエムを十ぺん流しても天国へは行けそうにないから、悪人にふさわしく南無阿弥陀仏を唱えたほうがいいかもしれない。

 さて図書館はひさしぶりだったが、3階の視聴覚コーナーは意外に繁盛していた。(たぶん)家で時間を持てあましたおじさんたちが、ヘッドフォンを着用して音楽を聴いたりDVDを鑑賞したりしているのである。今後こういうおじさんたちがどんどん増えるのだろう。

 -おや、薄氷堂さん。あんた、また来たのかね?

 -あんただって、毎日じゃないか。人のことはいえまいに。

 ……なんてね。

【2011-2-4 追記】

Ute_lemper

 りらさんからコメントをいただいた、ウテ・レンパー(Ute Lemper 1963-)の CDジャケットの写真。ぼくの音楽生活には空白があり、抜けているところが多い。彼女もまた聴くのは今回が初めてである。

 クルト・ワイルの曲を流しながら一杯やるのもオツなもの。一度お聴きになってみてはいかが。

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Comments

いやあ・・・なんともまあ。寒そうな風景ですね。
けれども・・・引き締まって美しい。薄氷堂さんが寒さを押してこうやって毎日出かけているのも肯われる・・・そんな気がします。
こちら大和はこの冬一番の冷え込み。
といっても最高気温が2度もあったのですから、こんなのでさむがっていたら薄氷堂さんに「へっ」と鼻で笑われそうですが・・・ちょいと表に出るのも気が引けるそんな一日でした。

Posted by: 三友亭主人 | February 02, 2012 at 19:47

>三友亭さん

 日が射していると、風さえなければ案外平気なんですけど、今日の午前中はこたえました。指先がジンジンと冷えてくるんですよ。

 歩道は凍りついていますし、今の時期はとても散歩には適しません。車がなかったら家に籠もっているでしょうね。

 そちらは最高気温2度ですか。でも鼻で笑ったりしませんよ(笑)。盆地の寒さはぼくも知っていますから。特に家の中は、まずまちがいなく北海道のほうが暖かいはずですしね。

 まあ、熱燗でも一杯おやりください。ぼくもこれから飲もうかな。

Posted by: 薄氷堂 | February 02, 2012 at 22:19

厳しい寒さですね~! 誰だ、温暖化なんていったのは!
氷河期説、薄氷堂さんが以前書いておられましたが、そうかも、と思うほどですね。
人類が出した核ゴミの始末に資源とエネルギーを注がなければならないのに、人類は化石エネルギーをほぼ使い切り、そんなタイミングで氷河期まで来た日にゃ、子孫はどうなるのか心配です。
それにしても、厳しい寒さに加えて写真の美しいこと!
薄氷堂さん、釧路の冬は明るいので気分的に鬱にならず、いいですね。札幌あたり、今年は岩見沢なんか大変なことになっていますからねーーー

Posted by: ありす | February 03, 2012 at 10:15

一枚目の写真は幻想的な空気感で絵画のようですね。
沖縄にはあり得ない風景です。
日が射せば半そでですから。うふふ。

しかし、亜熱帯は詩的ではありません。
釧路は風景の一枚から幾つもの詩が生まれてきそう。

Posted by: 根岸冬生 | February 03, 2012 at 11:47

>ありすさん

 九州のほうも大変な低温みたいですが、もちろんこれはたまたま今年に限ったことかもしれません。しかし寒冷化のほうが怖いのはたしかですね。人類が滅亡するとしたら氷河期だという有力な説もありますし。

 相変わらず放射能は出っ放しだし、心配なことだらけですが、一方ではできるだけ明るく毎日を過ごすことも必要かと思います。

 ほんとうに釧路の冬は晴天つづきで気が晴れ晴れします。これで道路の状態がよく、自由に散歩できれば申し分ないのですが。

>根岸冬生さん

> 釧路は風景の一枚から幾つもの詩が生まれてきそう。

 風景がいいばかりではなく、土地も安いですよ(笑)。芭蕉庵をおあきらめになってはいけません。

Posted by: 薄氷堂 | February 03, 2012 at 22:12

わーー!ウテ・レンパー、良かったでしょう?
ロッテレーニャ亡き後最高のクルト・ヴァイル歌いだと思います。
デートリッヒばりの見た目も大好きです。
っと・・・思わず一日遅れで失礼いたします。

そうそう、この地は緯度的には札幌と同じそうですけど、こんなに寒くはないです。
雪の降り方は東京と同じだと感じるくらい。
と調べてみたら・・・アラスカ海流って暖流なんですねぇ、ビックリ!

Posted by: りら | February 04, 2012 at 15:59

>りらさん

 ウテ・レンパー、ちょいと凄味のある美人ですね。CDジャケットの写真を追加しておきましょう。

 写真だけ見ると姉御風の歌い方かなと思ったら、むしろ育ちのよさを感じさせますね。発音もきれい。

 レンパーさん、映画『第三の男』の最後のシーンあたりにピッタリじゃないかと思います。

Posted by: 薄氷堂 | February 04, 2012 at 20:25

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