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November 02, 2011

Daily Oregraph: 市内200円の旅 鉄北センター~北大通

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 ひきつづき10月30日。

 鉄北センターは昼間のほうが魅力的なのはなぜだろうか? 今日はその謎に迫ってみよう。

 -はい、人気のない路地というふしぎな空間をひとりで歩く魅力でしょう。

 -うむ、たしかにそれもあるが、美的見地からなにか意見はないかね?

 -え、美的見地ですか? 特別美しいとは思えませんけど。

 -光だよ、光。

 -あっ、なるほどアーケードのせいですね。

 -さよう。ちょっと煤けた半透明のアーケードによって濾過された光が、独特のトーンをもたらしているのだ。そうだなあ、ちょうどこの世と天国の中間のような感じがするね。

 -へえ、妙なことを考えますね。やっぱり普通じゃない(笑)。

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 外は天気がいいけれど、強烈な日光が一面に降り注ぐわけではない。光線のぐあいは全体にフラットなのだが、アーケードに破れ目でもあるのか、漏れた光がたまにこんなおもしろいイタズラをする。

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 洋上に漂う船を発見して乗船してみたら、テーブルの上に湯気を立てた飲み物があるのに、船内はまったく無人だった、という話を昔読んだ記憶があるけど、この場所などはまさにそんな感じだね。

 路地の間からこわいおじさんがぬっと現れて、こら、ここでなにをしとるか! と叱られそうな気がしないでもない。

 -ハハハ、こんな写真を撮っていちゃ、怪しまれてもしかたありませんよ。

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 しかしここには外側から見るよりもずっとやさしい雰囲気が漂っている。

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 -ほらね、南側の出入り口が開いてたからのぞいて見たら、ここはそれこそ鉄道線路のすぐ北側なんだけど、花壇があったり、(たぶん)シシャモを干していたり、どこかのお宅の庭先みたいな感じがするだろう。

 -へえ、ほんとに意外な景色ですね。

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 どうしてここにいるのかしらないけれど(笑)、ドラえもんが「また来てね」といって見送ってくれたので、再訪を約し、駅前に戻ることにしよう。

 なお馬蹄屋というお店の名は、釧路が有名な馬産地だったころの名残だろうと思う。大楽毛の馬市なんて若い諸君は知らないだろうけど、たしか昔は北大通に馬具店もあったんだよ。

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 ふたたび駅前にやってくると、まず目につくのがパチンコのアタリ会館である。ここも古くからあるなあ。ぼくはパチンコをやめて数十年にもなるけど、昔ここに入った記憶がある。

 大型化したパチンコ屋が町はずれに展開する今となっては、こういうクラシックなお店は貴重な存在である。釧路市内でもここ一軒ではないだろうか。記録にとどめておく価値は十分あると思う。

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 これは北大通に面したビルを裏手から撮ったもの。一種のリズムを感じさせるぼく好みのデザインである。

 ここは手前のビルが取り壊されて駐車場になったため、壁面がそっくり見えるのである。中心街衰退の象徴といえるかもしれない。

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 ぼくはこの「くるる」を初めて目にしたのだが、活気を失った北大通再生をめざして作られた施設だという。しかしそれを知ったのは、帰宅後ネット検索したからである。なんのお店だろう? と、このときは結局わからずじまいであった。

 釧路まちなかコンシェルジェ? コンシェルジェ(concierge)という単語にはぼんやり記憶があった。しかしあくまでもボンヤリとである(笑)。ぼくの単語帳から引用してみよう。

 【仏】門番,守衛;(ホテルの)接客係;アパートの管理人<(esp. in France) a door-keeper or porter of a block of flats etc.>

 ここでは案内係というほどの意味で使っているらしい。案内用の地図を無料配布したり、レンタサイクルを貸し出したり、なかなか立派な試みだと思う。

 しかし忌憚のないところを申し上げると、「くるる」はいいとしても、「コンシェルジェ」には感心できない。どうしてそんな熟してもいない横文字を使うのだろうか。老若男女だれにでも一目でわかる「釧路まちなか案内所」ではなぜいけないのか。

 事実ぼくはここがなんだかさっぱりわからず、首をかしげたまま素通りしてしまったのである。これではスタッフのみなさんのせっかくの努力も十分報われないのではないか、と心配になる。惜しいなあ、まったく。

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 そのあとは末広をひと回りしたが、ここはやはり夜の町だ。早朝もまあ悪くはないけれど、鉄北センターとちがって日中はあまりおもしろくない。

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 双眼鏡を手に防空演習でもしているのか、アフリカ探検隊の一員なのか、謎のお姉さんの像を鑑賞して、いよいよ幣舞橋を渡り、この日最後の目的地である城山歓楽街へと向う。

 最終回は明日にでも。

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