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September 02, 2011

Daily Oregraph: 2011-09-02 颱風来つつあり

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 台風12号はスピードが遅く、まだ四国の南の沖をウロウロしているというのに、ここ数日湿った空気が流れこみ、体がベタベタして気持が悪い。昨日あたりから西港にはウネリが入り、繋船ロープが何本か切れた船もあるらしい。

 予報では今夜も明日も雨。家の中でおとなしくしていろということなのだろう。さっぱりはかどらぬ読書を再開するとしようか。

 雨の晩は蒸留酒にかぎる。あいにくジンは切れてしまったけれど、ぼくは防災意識が高いから(笑)、ちゃんとウィスキーの備蓄はあるのだ。

 雨音を聞きながら、ひさしぶりに歳時記をめくってみた。

  
颱風の夜は紺靑の絽の寝間著   鷹女

 ぼくはうなじの湿り気を感じたね。紺青という色もいい。いっぺんに蒸留酒から日本酒へ向かって気圧計の針が振れたみたいだけど、残念ながら日本酒はダシ酒しかないんだよ。えらそうなことをいったくせに、防災意識が足りなかったようだ。

  
颱風來つつあり大小の紙の鶴   三鬼

 これで針が戻ったかな? この句には、丸ビンの安ウィスキーがふさわしい。高級スコッチでは逆に下品になるような気がするのだ。そいつをあまりきれいとはいえない指紋べたべたのグラスでストレート・ノーチェイサー。くいっと口に含み、いったん噛みしめてから、一気にノドに流しこむのである。

 まさか三鬼先生ご自身が鶴を折ったとは考えにくいから、ドラマがある。やはり女だろう。折り紙だから子連れの女とはかぎらないように思う。鶴は三鬼先生の留守に折ったのかもしれない。で、この場に女がいたかというと、ぼくはいなかったほうに一票を投じたい。

 男はひとりでウィスキーを噛みしめるのである……といったって、句中に酒ビンは登場しないけれど、シラフの男が折り鶴をじっとながめるなんてあんまりではないか。どうにもやりきれない話である。台風も来ていることだし、どうか一杯飲ませてやってほしい。

 大小の折り鶴は色紙で折ったものか、ありあわせの紙を用いたものか、女とは別れたのか、腐れ縁がつづいているのか……などと、さまざまなことを想像させる手腕には脱帽するしかない。

 なんてね、いいかげんなことを書き散らしたけど、入試問題じゃないんだから解釈が外れたって平気(笑)、国文科の先生、デタラメをゆるしたまえ。

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Comments

本当にゆっくりした颱風ですよね。早く行ってくれないと

・・・明日、やっと郷里に出かける段取りがついたのに、飛行機が飛ばなくなってしまいます。

ところで、大和は昨夜から暴風雨にみまわれ始めたのですが、我が家も防災意識は高く、アルコールの備蓄は完璧

…だったのですが、職場から昨夕、仕事が終わって職場を離れようとしたとき、上司が「君は2号動員だから、職場になんかあったらすぐに来れるようにしておいてくれ・・・」との、鬼のようなお言葉。

2か月ぶりの休肝日となってしまいました。

Posted by: | September 03, 2011 at 07:21

すみません。
上のコメントは私のものです。

アルコール切れのせいかウロが来ています。名前も何にも書かずに投稿のボタンを押してしまいました。

失礼いたしました。

Posted by: 三友亭主人 | September 03, 2011 at 07:23

>三友亭さん

 近畿はこれから台風の影響をもろに受けますね。どうかお気をつけください。

 2号動員って、三友亭さんは2号さんだったんですか(笑)。やはり上司の方が1号動員?

 防災といえば、職場にもアルコールを備えておきましょうね。

Posted by: 薄氷堂 | September 03, 2011 at 09:40

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