Daily Oregraph: 東京 駅舎編
今日の一日一枚は、なんとカモメの死骸の写真。それによって無常迅速の教えを説こうとしたのだが、さすがに見た目がよろしくない。
しかもぼくみたいなバチあたりが坊さんの真似をして説教したところで、ちっとも説得力はあるまいと反省して方針を大転換し、9月14日に東京で撮影した駅舎の写真を掲載することにした。
駅舎の写真はぼくのテーマのひとつでもあるのに、なぜ先日ボツにしてしまったのかというと、今回撮影した駅はどれもつまらなかったからだ。風情というものがまるでないのである。
ぬくもりなどという甘ったるいことばは、会社主義リアリストの好むところではないけれど、機能一点張りというのは実に味気がないものだ。
京急大鳥居駅。無趣味ということばをかたちにしたらこうなる、といういい見本である。駅という看板がなければ、なんとか歯科医院と変わるところがないように思う。
ゆりかもめ新橋駅。京急大鳥居駅よりはだいぶマシだが、とても男女の別れや恋人との出会いの舞台にふさわしいとはいいかねる。まるで住民票を取りにやってきた区役所という感じではないか。
ゆりかもめ国際展示場正門駅。いかにもついでに作りましたというイヤイヤ感漂う駅である。田舎の古ぼけた木造駅舎に及ばぬこと千里、関係者には猛省をうながしたい。
かくなる上は工事中のJR東京駅に期待するしかないけれど、あの格調の高さがどこまで再現されるものか……なんとなく悪い予感がしないでもない。頼むよ、ほんと。
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Comments
奈良では・・・やっぱりかつてのJR奈良駅がすばらしかったですね。駅の新築に際して取り壊される予定だったんですが、市民の反対でなんとか移築ってことで今は新奈良駅のすぐ北に観光案内所として存在しています。
ただ、その横にあった食堂が壊されてしまったのは惜しいけれど・・・
なんてったってビール2本とお好みのあて二つで1500円のセットがあったんだから・・・
Posted by: 三友亭主人 | September 27, 2011 22:17
>三友亭さん
そうとお聞きしたからには、旧奈良駅舎をぜひ撮影しなくては(笑)。
それにしてもお話の食堂がなくなったのは残念ですね。セットで1,500円とは安い! 三友亭さんなら一度に2セット?
Posted by: 薄氷堂 | September 28, 2011 17:52