Daily Oregraph: 東京 番外編
これなむ都鳥
新橋1丁目1番地1号……ではなく、ゆりかもめ先頭車両の乗り場である。これまでりんかい線には何度も乗ったけれど、ゆりかもめは初めて。
大の男が三人、一番前の座席を確保して喜ぶ姿はこどもといっしょ。田舎者丸出しである。
モノレールかと思ったらちがうんだってね。おったまげました。
涙落としてほとびにけり
ぼくは一人で旅に出たら、まずろくなものを食べない。ケチともちがう。そもそも旅先の名物を食おうなどという趣味がまるでないのである。空腹さえしのげれば、食事などはなんでもよろしい。
東京駅の地下街でしゃれたお店に入り、ハンバーグ・ランチだなんてあなた、そりゃ連れあればこそですよ。
夕食はさるお店で和食のコースをご馳走になった。シメはうどんすき。こんなゼイタクができるとは、感激で胸一杯、涙がこぼれそうになる。
このお店の名物は凍結酒と称するシャーベット状の日本酒なのだが、注いでくださるままグイグイ飲んでいるうちに、すっかり酩酊君になってしまった。
夢かとぞ思ふ
このたびの写真はすべてこのカメラで撮影した。もちろん高級品ではないが、形状といい表面がツルツルしているところといい、ワイシャツの胸ポケットから出し入れするのがたいへん楽であった。
ちっぽけなカメラだけれど、サッと取り出してシャッターを切れば、オート任せでここまで写るのだからすごい。昔の普及品フィルム・コンパクトよりはるかに高性能というのは、まるで夢のようである。一眼レフはじゃまくさいし、もはや旅にはコンパクト・デジカメ一台あれば間に合うんじゃないだろうか。
しかしこのカメラにかぎらず、コンパクト・デジカメには注文をつけたいところもないではない。まず合焦に時間がかかりすぎる。ワンテンポどころかツーテンポ遅れるのは、スナップ派にとって大いに不満である。またまったくピントの合わない場面が意外に多いのはどうしたことか。結局でかくて重い一眼レフの優位性は当分ゆるがないだろうと思う。
ぼくが期待しているのは最近流行のレンズ交換式コンパクト・デジカメである。合焦さえそこそこ速くて確実なら、路地めぐり最強のツールになると思う。次回はどこのマチの路地をうろくつかしれないが、ぜひ試してみたい。
(以上 2011年9月14日撮影)
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Comments
私もちょっと「最近流行のレンズ交換式コンパクト・デジカメ」には興味を持っています。なにせ携帯のカメラさえどう使っていいかわからぬままに操っているのですから、一眼レフなんて初めからあきらめています。
けれども、今手持ちのコンパクトカメラにも、もちろん携帯付属のカメラにも限界を感じてますし・・・
・・・えっ、何・・・限界があるのはお前の腕だって・・・
ははあ・・・ごもっとも・・・
Posted by: 三友亭主人 | September 19, 2011 20:20
>三友亭さん
なにをするにもワンテンポ遅れるのは欠点ですけれど、コンパクトはコンパクトで使い道がありますよ。ポケットに入れて持ち運びできるんですから、ほんとうに助かります。
撮りやすさでは断然一眼レフ。車で移動できるときはこれですね。初心者もなにも関係ありません。スイッチを入れたら待たずに撮れるんですから、かえってコンパクトよりラクチンです。でかくて目立つのが唯一の欠点でしょうか。
レンズ交換式コンパクトは列車などで旅行するのにいいんじゃないかと思っています。なんといってもカバンに入れて持ち運ぶときじゃまにならないのが魅力ですよね。
でも身につけて歩くときは、レンズが出っ張るのでそれなりにかさばりますよ。ポケットには入らないから、ふつうのコンパクトデジカメのようなわけにはいかないでしょう。
結局一種類ですべて間に合わせるはむずかしく、カナヅチにも用途に適した各種サイズがあるように、三種類そろえておくといいんじゃないでしょうか。もちろんたくさん写真を撮る気があるという前提で。
腕前ならぼくにもありません。見てのとおりです(笑)。
ひとつだけいえるのは、芸術の呪縛から解放されれば気が楽になることでしょうね。日本人はなんでも道にしちゃうのが好きだけど、ぼくはひたすら記録に徹することにしています。
Posted by: 薄氷堂 | September 19, 2011 21:44