Daily Oregraph: 2011-08-10 草木も眠る
雨。湿度は高いけれど、気温がぐっと下がるから霧よりも過ごしやすいと思う。
さて真夏の夜にイギリス怪奇小説のアンソロジーをめくりながら、オンザロックを一杯やるのはなかなかオツなもので、雨降りの晩などには格別の味わいがある。
幽霊出現の時刻といえば、わが国では丑三つ時(午前2時あたり)とされているが、イギリスの幽霊も同じ時間を好むという証拠をみつけたので、今日はそれをご報告しよう。
時は午前2時。通りは墓場のように静まりかえっていた。
(シェリダン・レファニュ 『エインジャ街怪奇譚』)
これはまさにわが「草木も眠る丑三つ時」に相当する表現である。こんな発見をしたところで一文にもならないし、だれもほめてくれないのは悲しいが、ささやかな喜びを感じるんだよね。
怪奇小説は丑三つ時に読むのが一番だけど、読書とともにウィスキーがはかどると翌朝にこたえる。ダメだよ、まねをしちゃ。あんた、明日仕事だろう。
(RICOH CX2)
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