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August 27, 2011

Daily Oregraph: 2011-08-26 ラーメンには麩を

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 十勝川河口橋。この橋を渡るのは何年ぶりだろうか。

 今日は十勝港(広尾町)に向かったのだが、往復約 300キロを同僚のW君が運転してくれたから、めずらしく VIP 気分である。

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 仕事をすませてから十勝港内をひと回りしてみた。穀物の荷役設備やサイロが建設された第4埠頭は目を見張る変わりようであった。

 (写真はパノラマ合成したもの。サイズちがいの写真を無理に合成したので、お見苦しいところはご勘弁いただきたい。)

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 3月の大震災で港内に流入したと思われる流木などがまだ残っていた。港湾地域の事業所は津波で相当の被害を受けたらしい。

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 昼食は地元スーパー内の食堂で。かつてぼくがひんぱんに十勝港へ通ったころ、ここでは500円で食べ放題という、信じられぬ安さの昼食バイキングを提供していたのだが、すっかり様変わりしていた。

 入ろうかどうか迷っているところへ、お店のおばちゃんが声をかけてきたのでその話をすると、

 -そうそう、バイキングやってたよね。いまは経営が替わったの。

 当時の仕事はいくぶん肉体労働もまじっていたので、昼は腹ぺこ。どんぶり飯を二杯も平らげていたのだから、われながら信じられない話である。

 -お客さん、どちらから?

 -釧路です。

 正直いっていまはあまりはやっているようには見えなかったが、おばちゃんと会話が成立したからには席につかざるをえなかった。

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 釧路ラーメンとはちがって太麺だが、スープは札幌系のこってり味ではなくあっさりしたもの。

 写真ではわかりにくいけれど、ノリの下には麩がある。釧路のラーメン屋で麩を入れるところはほとんどないが、以前広尾の別の食堂で食べたラーメンにも麩が浮かんでいた。

 なんとなく気になったので、勘定をすませるついでに、

 -広尾ではどこでもラーメンに麩を入れるんですか?

 -え? どこでもかどうかはわからないけど。

 意外な質問であったらしい。あたりまえのことをあらためて聞かれたという風に見えたから、

 -お家でラーメンを作るときには入れますか?

 -入れます。

 おばちゃんの隣にいたもう一人の女性にもたずねると、やはり麩は入れるという。するとおばちゃんが、

 -釧路では入れないんですか?

 -ふつうは入れませんね。

 -ラーメンに麩が入るとヘンでしょうかね?

 -いえ、とんでもない。すごくトクをした気分になりますよ。

 これにて一同大笑い、めでたし、めでたしだったが、ラーメンと麩の関係を全国的に調査すれば、日本民俗学界に一大貢献できるかもしれないとぼくは思った。しかしそのためには資金がいるから、どなたかスポンサーになっていただけないだろうか(笑)。

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 仕事に行ったのかラーメンの調査に行ったのかよくわからぬ日帰り出張を終えて広尾町を後にし、帰り道は十勝太から厚内へ抜けるコースを選んだ。

 写真は新しい厚内トンネルを厚内側から見たところ。入口をふさいだ旧トンネルが左手に見える。このあたりは太平洋を横に見ながら走る快適なドライブコースなのでおすすめである。


 なお本日から使用したカメラ名は記載しないことにした。よくよく考えてみれば、たいして意味はないからである。第一どんな安カメラを使っても、くやしいことに(笑)腕のいい人はそれなりに見せる写真を撮るものだ。

【追記】

 麩の入ったラーメンについては、2008年10月4日の記事をご参照いただきたい。

 ご参考までに……こちらが1999年6月11日に広尾町のある食堂で撮影した麩入りラーメンの写真。

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 なおこのラーメンにはワカメも入っている。ワカメ入りのラーメンはときどき見かけるけれど、個人的にはあまり好きではない。ワカメそのものはきらいではないが、ラーメンにワカメはちょっと異質な取り合わせという感じがするのである。

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Comments

ラーメンに麩ですか・・・

かなり以前、北海道は定山渓温泉のある宿に泊まった時のこと。

まだ若かったせいもあって夕食後になってもお腹がすいちゃって、宿の中にあったラーメン屋さんにいって、しょうゆラーメンを頼んだ時のこ・・・

・・・・入っていましたよ・・・麩が・・・大きいのが三切れも・・・

出汁をよく吸って、おいしかったですよ。

へえ・・・北海道ではラーメンに麩を入れるのかと感心しましたね。

だって、私は麩が大好物。地元仙台が麩の名産地ということもあって小さいころからよく食べていましたが、ラーメンに麩を入れるとは・・・・

以降参考にしてよく真似をしています。

Posted by: 三友亭主人 | August 27, 2011 at 08:20

>三友亭さん

 へえ、定山渓でもラーメンに麩が入っていましたか。メモ、メモ。

 宮城ご出身の三友亭さんがそれを真似して、奈良でラーメンに麩を入れる……かくして文化が広まるわけですね。

Posted by: 薄氷堂 | August 27, 2011 at 20:29

こんばんは。
十勝のラーメン、なかなかいい感じではありませんか。
麺は太いにしても、スープがあっさりしているようですね。
そうそう、あっさりしたスープに白葱というのもいいですね。
こちらではラーメンと言えば青葱を切ったものを入れてあることが多いです。

ですが、ラーメンに麩、というのは初めてです。
吸いものや味噌汁に麩、はあるのですが。
麩と言えば、関西の一部では好き焼きに麩を入れるのですよ。
自分では実行しませんが、それはそれでおいしかったように思います。

Posted by: 只野乙山 | August 27, 2011 at 23:00

>只野乙山さん

 白ネギはたまたまだったのかもしれません。ふつうは青・白混在だろうと思います。

 ただしこちらでは、一般にネギの白い部分のほうが喜ばれます。水気が多くて甘いですからね。

 ぼくは京都で地元のネギを買い、青い部分ばかりなのに驚いたことがあります。どうも青ネギを珍重するようですね。カルチャー・ショックでした。そこでそれからはもっぱら「島根の白ネギ」を買っていましたよ。

 ラーメンに麩というのはあまり聞かないでしょう。

 スキヤキに麩というのは記憶にありません。そんなゼイタクなものを外で食べるような財力はありませんでしたので(笑)。

Posted by: 薄氷堂 | August 28, 2011 at 08:21

鶏がらの薄い色の醤油味スープ「夜鳴きそば」系か、塩味のラーメンにはわかまが良く合いますよね。こってり札幌味噌味ラーメンにコーンとか薔薇ーとか入っている横にわかめが入っているのは画像的には美味しそうだけど、ミスマッチ。
夜鳴きそば系のラーメンには、「お麩」が入っていますよね、必ず! そして、入っているとほっとするし、確かに「得をした気分になります」♪
私は仙台の揚げ麩が大好きで、取り寄せるほどです。
今回の震災で、あの会社がどうなったのか心配です。

Posted by: ありす | August 29, 2011 at 09:21

>ありすさん

 麩というのはふしぎな食べ物ですね。それ自体は特に味らしいものはなく、たっぷり含んだスープと、独特の噛み心地を味わうのですから。

 落語の「時そば」では、竹輪のかわりに麩が入っているのにガッカリした男が、負け惜しみに

 -なんだ、麩じゃねえか。……いいんだ、おれはどうせ病人だからな。麩でいいんだ。

てなことをいいます。とすれば、麩は消化がいいということなんでしょうかね?

Posted by: 薄氷堂 | August 29, 2011 at 21:10

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