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July 31, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-31 うまいパンのあるしあわせ

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 岐阜県は大垣市の住人麦穂亭がどっさりパンを送ってくれたので、昨日からせっせとパンを食べている。今朝はこれ。歯ざわりもよろしく、ほどよい塩味に香辛料が利いて、なかなかうまい。

 ぼくは日本人のくせに米ならパラパラのインディカ種のほうが好きなので、みなさんがうまいとおっしゃる米にはたいして興味がない。パンか麺類のほうが好みだから、朝は必ずパンにしている。

 しかしうまいパンがふつうに食べられるようになったのは、いつごろからだろうか。昔のパンはまずかった。ボソボソしているのはまだいいとして、学校給食で出されたコッペパンは特にひどかった。まずいうえにベチャベチャしているのである。

 いつも腹を空かせているこどもが顔をしかめて食うパンとはどんなものか、想像もつかないだろうと思う。まずいパンに加えて、アメリカのブタの餌である粉ミルクを飲まされたのだから、戦争は知らなくとも敗戦国のみじめさは体で覚えている。

 いつだったか、戦後アメリカから提供された粉ミルクを悪くいう世代はゼイタクだ、脱脂粉乳は十分飲めるじゃないか、というネットの書き込みを読んで驚いた。無知は悲しい。若者はなにも知らないからそんなノンキなことがいえるのである。賭けてもいいが、まともなものを食べて育った君には絶対飲めません。口に含んだとたん、顔面蒼白になって吐き出してしまうにちがいない。

 粉ミルクと聞いて雪印のスキムミルクや、最近の甘くてうまい粉乳を連想するのがまちがいのもとなのだ。そんな上等のものではない。あれは人間の飲み物ではない。ブタだって喜んで飲んだかどうか、おおいに疑問である。

 嘔吐感を解消するためにコッペパンをちぎろうとすると、どんな品質管理をしていたものか、はしっこが濡れてベタベタしている。口に入れるとネチャネチャして、その気持の悪いことといったらない。濡れた部分を片づけて本体に到達したって、モソモソしてうまくもなんともないのだから、苦労は決して報われないのであった。

 このところ電力会社や政府のプロパガンダを真に受けて、ゼイタクは敵だ、昔に帰れと質素耐乏を唱える人々が多い。国民に耐乏を強いて戦争でも始めるつもりだろうか。ぼくはゼイタクはしなくともよい。しかし昔に帰るのはごめんである。おやりになりたければどうぞご勝手に。

 冷蔵庫もエアコンも、扇風機さえ持たずに、室温40度に達する関西の夏を乗り切った経験者として断言しておきたい。夏は涼しく、冬暖かく、ゼイタクではなくともまともなものを食べ、夜は電灯をともして読書を楽しむ。これが人間のめざすべき生活というものだろう。

 さて今夜もわが家は麦穂亭謹製のパンが主食である。山のようにうまいパンのあるしあわせ(笑)。

(RICOH CX2)

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July 30, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-30 イカ漁本番

 年を取った証拠だろう、今朝はばかに早く目がさめた。ちょっと確認したい書類があったので、午前5時に事務所へ行ったら、会社前の岸壁にはもう大勢の釣り人が並んでいた。早起きはじいさんの専売特許ではないのである。

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 自主的サービス・オーバータイムをさっさとすませて、帰りがけに副港へ立ち寄ると、こちらも大にぎわいである。魚箱を満載したトラック、それを運ぶフォークリフト。

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 新聞によれば、道東沖のイカ漁は例年より半月以上も早く本格化し、釧路港には120隻以上のイカ釣り漁船が集結しているという。港に活気があるのは、市民のひとりとしてうれしいかぎりだ。

 豊漁のおかげで、わが家も今夜はイカの刺身。夏の楽しみのひとつである。

(Nikon D80 + Tamron A16)

【追記】

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 イカサシ・アル・デンテ。コチコチとした歯ごたえが値打ちである。フニャフニャしたのは活きがよくない証拠。

 こどもの頃は自転車の荷台に木箱を積んだイカ売りのおじさんが、早朝の住宅街を回ったものだ。朝霧の向こうから聞こえてくる、イガ~、イガ~という、ちょっと訛った売り声を思い出す。

 あのころは朝飯のおかずがイカ刺しだったのだから、貧乏なのかリッチなのか、いまとなっては夢のような話である。

(Canon IXY 30S)

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July 29, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-29 西港ウォッチング

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 ずいぶんご精が出ますね。どうです、釣れますか? こんな夏らしい日ですから、釣りをしないぼくなんぞは温根内でも歩いたら気分爽快なんですけど、悲しいことにそうもいきません。

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 平日に釣りをするのは、定年を過ぎたおじさんばかりじゃありません。この方、たぶんおねえさんでしょうね。ちょっとめずらしい。後ろ姿がすてきですよ。

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 こちらは親子連れでしょうか。楽しそうですね。

 いえね、ケチをつけているんじゃありませんよ。勤務の関係で土日に休めない方が多いのは知っていますとも。でもこの天気ですからね、みなさんが実にうらやましい。

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 ところでこれ、白飛びしているのは残念ですけど、グンバイナズナの花でしょうか? たぶんそうでしょうね。どうにも情けない花です。ちっとも美的じゃない。もっとしゃきっとしてくれなくては困ります。

 来年こそ、もっとまともな写真を撮りたいと思っています。一年待ちましょう。観察にはしつこさが必要なのです。

(RICOH CX2) 

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July 28, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-28 サンマ漁船の夏

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 仕事先から帰社する途中、真っ昼間から集魚灯のまばゆい光を放っているサンマ漁船を発見。光に引き寄せられるサンマのように、ついフラフラと車を副港の岸壁に向けたのであった。光とはまことに偉大なものである。

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 集魚灯はもちろん点検中だったのだろう。漁師さんたちは岸壁で網の手入れをしていた。夏の漁港にふさわしい光景である。

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 すぐ近くに係留中のこちらの船は、船籍が宮古港であった。幸いにも津波の被害を免れたらしい。いらっしゃい、ようこそ。

 あの大震災さえなければ、もっと多くの漁船が三陸からやってきていたはずだと思うと、残念でならない。せめて豊漁を祈りたい。

 七月もあと数日で終わりを迎える。

(Canon IXY 30S)

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July 26, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-26 お尻の話

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 飛鳥Ⅱの出港は18時と聞いていたのだが、会社帰りに中央埠頭付近を通りかかったら、ちょうど東港内で回頭中であった。今日は本船を撮る予定はなかったけれど、せっかくのチャンスだからパチリ。

 ぼくは貨物船専門だから、客船は苦手。勝手がちがうのである。貨物船の場合は、長年研究を重ねた結果(笑)、真横からではダメ。もう少しお尻がこちらをむいたときがシャッターチャンスだけれど、客船はかえって真横からのほうが絵になるようだ。

 豪華客船のお尻に色気がないというのもヘンな話だけれど、(本船にかぎらず)問題はお尻そのものではなく、その真上の部分が骨格標本みたいにゴツゴツしているからスマートに見えないのだと思う。このあたりのデザインをもう一工夫してくれるといいのだが……

 -あんたね、客船に乗る稼ぎもないくせに、えらそうなことを。

 ごめんね、返すことばもありませぬ。

(RICOH CX2)

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July 25, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-25 植物ワンダーランド

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 胸に錨のマークがないとカモメなのかアヒルなのか、水兵なのか幼稚園児なのか区別しにくいけれど、役目を終えた着ぐるみは絵画展の絵と同時に片づけられた。

 恒例の行事がひとつ終わると、早くも年をひとつ重ねたような気分になるから妙である。

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 しかし植物観察の季節はまだまだ終わってはいない。

 先日写真を撮った場所から少し離れたところに小ぶりのグンバイナズナをみつけた。出遅れた個体だとしたら花が残っていやしないかと期待したけれど、やはり花期は終わってしまったようだ。

 軍配型の果実のひとつひとつが花のなれの果だとは信じられないほどふしぎな植物である。来年こそはぜひとも花を撮影したいものだ。

 果実をよく見ると、まん中に縦の切れ目が入っている。きっと完熟したらひとりでに裂けてタネが落下するのだと思う。それも確認しなくてはいけない。

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 ワルタビラコの成長ぶりを目にすると、なんとなくエントロピーということばを連想する(笑)。よくもまあ、これほど傍若無人に茎を伸ばすものだと感心するのである。

 しかも美しい曲線を描くミヤマニガウリのツルとは大ちがいで、その描く模様は実に見苦しい。北海道弁でいえば、みったくない。たしかにこいつはワルである。

 もっとも一見無秩序かつデタラメのようでいて、実は茎の成長のしかたには一定のルールがあるはずだし、どこぞの大学の研究者がワルタビラコをテーマに博士号を取ろうとして、デートにも行かず、飲み会にも参加せず、日夜黙々と観察をつづけているかもしれない(ちょっと想像しにくいけどなあ……)。

 生物の世界は広大な宇宙にも劣らぬふしぎに満ちている。株価の上下や為替レートの変動にばかり気を取られている場合じゃないぞ。そうワルタビラコは教えているのである。ぼくにえらそうなことをいう資格はないけどさ。

(Canon IXY 30S)

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July 24, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-24 路傍の花

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 家の前の道路際にお隣の奥様がしゃがみこんで、熱心になにかをごらんになっていた。

 -どうしました?

 -これ、××××です。こんなところに……

 -ああ、この花ですか。お宅から逃げ出したんですね。

 実は花の名前はうかがったとたんに忘れてしまった。しかし横文字だったのはまちがいない。ひょっとしたらギリシャ語だろうか(笑)。

 こうしてシロツメクサと比較して見ると、品種改良を重ねた園芸植物というものがいかに異質な存在であるか、よくわかる。ちょっと浮いて見えるのである。

 田舎に疎開してきた都会女といったところだろうか。それともカルメン故郷に帰る?

 まあ、「なにさ、気取って。あんた、生意気よ」などといわずに、なかよくやっておくれ。

(Nikon D80 + Tamron A16)

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July 23, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-23 カモメの水兵さん

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 国際交流センター・1階ホールで開催中の「海の日」記念児童絵画展。霧フェスティバル開催中ということもあり、大勢の市民が訪れていた。

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 こちらが各賞を受賞した作品である。この絵画展の特徴は、入賞作・佳作だけではなくすべての応募作品を展示していることだろう。

 明日も開催されているので、ぜひご覧になるようおすすめしたい。どうせ小学生の絵だろうなどとあなどってはいけない。たぶんあなたよりは上手なはずだから(笑)。

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 絵画展のとなりには海上保安部や開発建設部の出店(?)もあり、風船やパンフレットなどを配っているので、家族連れが集まってくる。

 毎年人気なのがカモメの水兵さんの着ぐるみ。いくら釧路が涼しいとはいっても、中はたいへんにちがいない。どうもお疲れさま。

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 国際交流センター前の広場は霧フェスティバルの会場。例年どおりものすごい人出であった。ぼくは出不精なうえに人混みが苦手だから、絵画展のお手伝いがなければこういう場所には来ないところだけれど、マチのにぎわいを目にするのはけっして悪くないものだ。

 人口減少、慢性の不景気、中心街空洞化など、低迷ムード漂う釧路だが、イベントさえあればどこに潜んでいたのかと怪しまれるくらいの人々が集まってくる。やせても枯れても道東第一の都市にはちがいないのである。

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 釧路には遊びに行く場所が少ないので、ふだんの気晴らしは大型スーパーでの買い物くらい。だから市民はイベントを楽しみにしているのだという説もある。

 おいおい、遊ぶなら春採湖畔があるじゃないかといいたいところだけれど、これほどの大群衆が湖畔に押し寄せてくるのは困るからよしておこう。

(Nikon D80 + Tamron A16)

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July 22, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-22 海の日記念児童絵画展

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 冗談ではなく、寒い。気温15度(!)の幣舞橋を渡り……

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 こういう場所にいったからには、当然シラフで帰るわけがない。しかもふだん以上に酔いが回ったのは……

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 こういうマジメな式典のカメラマンを勤めたからである。ミヤマニガウリが相手ではないし、失敗はゆるされないのでひどく緊張した。まともな集合写真なんて撮ったことがないし、外付けのスピードライトなど年にいっぺん使うかどうかというあやしい腕前だから無理もない。

 プロなら絶対に発表しない本番直前のテスト・カットだけど、こちとらアマチュアだからね、平気で掲載する……というよりも、こっちのほうがかしこまっていないだけに、ぼくとしてはおもしろい(笑)。

 釧路市長さんも写っているという貴重な一枚だが、ほかのみなさまのプライバシーに配慮して画像を小さめにしておいた。表彰された小学生諸君、おめでとう! わが国の未来は、実に諸君の双肩にかかっている。おじさんはもうじき引退するから、頼むよ、ほんとに。

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 入賞した絵もしなかった絵も、みなすばらしい。応募したすべての作品は、今日から24日まで霧フェスティバル会場の国際交流センター内に展示されている。また明日会場へ行くので、あらためてご報告したい。

 23日の午前11時頃にご来場いただいた方々には、ささやかなプレゼントをご用意しているので、市民のみなさまもぜひ児童絵画展へ。

(Canon IXY 30S & Nikon D200 + Tamron A16)

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July 21, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-21 向きはどちら?

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 B. H. チェンバレンの『日本百般』をめくっていたら、思いがけない記述を目にした。日本式は西洋式と正反対のことが多いという例のひとつとして、

  舟は艫(とも。船尾)を最初に浜へ引き揚げる。

 つまり浜に引き揚げられた舟は、艫が陸側、舳先は海へ向いているというのである。いままでそんなことは気にもとめなかったが、昨年の12月11日に掲載した写真を確認すると、たしかにそのとおりである。

 しかしバックで駐車した車が道路へ出やすいのと同じで、海に乗り出すときにはそのほうが合理的だから、なんのふしぎもないと思うのだが……

 まさか誤読しているとも思えないし、どうも気になる(笑)。そこでネット検索してみると、いきなりこんな写真が……

 おお、ほんとかよ! なるほど極右と極左ほどのちがいがある。これでは21世紀になっても東西の溝が埋まらないのはあたりまえだろう。

 興味をお持ちの方は、世界中の浜の舟の向きをお調べになってはいかが?

(Canon IXY 30S)

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July 19, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-19 西港のグンバイナズナ

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 釧路市港湾庁舎横の緑地では、市の職員のみなさんが(たぶん)港まつりに使う品々の虫干しをしておられた。8月になれば間もなく港まつり。一年はほんとうに早いものだ。

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 そろそろ……と思ったら、予想どおりグンバイナズナが成長していた。『北海道植物図譜』に花期は6~7月とあるけれど、もう終わったのかもしれない。どうも花がわかりにくい植物である。

 西港のグンバイナズナに興味をお持ちの方は、当ブログのこちらの記事をご参照いただきたい。まさに地図に示した場所(「このあたり」と記した線の右端近く)に小さな群をなしているので、すぐにみつかると思う。

 きれいな花ばかりではなく、こういう風変わりな植物にも関心を示す方がおいでになることは、たいへん心強い。ついでにグンバイナズナの近くに咲いているワルタビラコもお見のがしなく。

 あ、春採湖畔のミヤマニガウリもどうかごひいきに。

(RICOH CX2)

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July 18, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-18 春採湖畔 (2) ミヤマニガウリ開花

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 超絶曲線の王者ミヤマニガウリ。どうしてこいつが人気投票第一位にならぬのか……ともに風雅を語るべき仲間が少ないことを、ぼくは悲しく思うのである。

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 ほら、これなんかもうアートの領域に入っているんだけどなあ。

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 しかもこんなかわいらしい花だって咲かせるんだから、ミヤマニガウリは春採湖の夏を制する植物といっても過言ではない。

 注意深く見て歩いたけれど、花が咲いていたのはこの一株だけ。開花を確認できたのは幸いだった。ミヤマニガウリ後援会の会長としてはうれしくてたまらぬのである。

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 今日もまたミヤマニガウリの葉っぱにはオオニジュウヤホシテントウの姿があった。

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 これもそうである。両者には深い関係があると断言してもまちがいなさそうだ。論文のネタになりそうな気もするが、手柄は若い諸君にゆずりたい(笑)。

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 このカメムシ(トゲカメムシだろうと思う)は春採湖畔でよく見かける種類だが、ミヤマニガウリとはあまり関係はないと思う。

 しかしたとえ無関係だとしても、ミヤマニガウリ愛好家としては撮影しないわけにはいかないのである。

 昆虫ついでに、ミヤマニガウリとは離れるが、おまけとして、

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 ボタンをはめたような眼が特徴のセセリチョウの仲間。名前はわからない。チョウは翅の裏表や開きかげんで見え方がずいぶんちがうから、すぐに特定できない場合がある。

 博物館の観察会に参加して教えていただくのも手だが、昆虫の世界にまで深入りしたくないからいささか迷っている。

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 ぼくは大型のトンボよりもイトトンボが好み。スタイル抜群だし、なんとなく賢そうに見えるからである。

 これも名前はわからない。体色は地味だけれど、青くキラリと光る眼がチャームポイント。

(Nikon D200 + Ai Micro 55mm F2.8S)

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Daily Oregraph: 2011-07-18 春採湖畔 (1)

 朝からまずまずの好天だったので、春採湖畔へ。ちょっと長くなりそうなので、2回に分けてレポートしようと思う。
 
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 旧柏木小学校裏手から車止めまでの道の両側では、きれいさっぱり草が刈られていた。おもしろい植物だってあるんだから、これはちょっと刈りすぎじゃないかと思う。

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 ほらね、エゾフウロが咲いていた。無差別に草刈りされたせいか、たった一輪だけ。

 もっともエゾフウロはこれから次々に開花するので、八月にはわれわれの目を楽しませてくれるだろう。わりと美人なのに、なぜか顔がクシャクシャという風変わりな花。

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 これはオオハナウド(セリ科)かな。夏らしい花のひとつである。

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 スイレンの仲間。毎年この場所にまとまって咲いているのだが、ひょっとしたら人が持ちこんだものかもしれない。

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 ネムロブシダマ(スイカズラ科)の果実。花も実も必ずペアでなるところが特徴である。九月になれば真っ赤に熟れる。

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 エゾノシモツケソウ(バラ科)。『春採湖畔花ごよみ』によれば、人気投票では第2位だというのだが、なぜそんなに人気があるのかぼくにはわからない。

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 エゾノレンリソウ(マメ科)。ヒメレンリソウともいう。

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 あちこちに咲いていたチシマアザミ(キク科)だが、実は主役は別にいる。アザミにからみついているミヤマニガウリである。

 本日のレポートの後半はミヤマニガウリ。重大発表があるから(笑)、どうかお楽しみに。

(Nikon D200 + Ai Micro 55mm F2.8S)

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July 17, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-17 デンタル・ランチ

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 雨。困った天気である。傘をさして植物を撮影するのは困難だから、春採湖畔へ行くのはあきらめて、わが家のランチをパチリ。

 いいかげんに撮ったせいか、あまりうまそうに見えなくて申し訳ないが、これ、案外うまいんだよ。しかもべらぼうに安上がりなのである。大金を投じて豪華な料理をたいらげ、うまいうまいとありがたがるのは芸のない話で、ちっともおもしろくない。金をかけずにうまい食事を楽しむことこそ、人生最大の幸福のひとつであろう。

 結局スパゲティは茹でかげんを誤らず、出来たてを食べさえすればまずまちがいない。ごくおおざっぱにいって、包装に指定されている時間よりも1分ほど短めに茹でれば、いわゆるアル・デンテという状態になるようだ。

 そのアル・デンテだが、あいにく伊和辞典は持っていないので英語の辞書で間に合わせると、al dente = to the tooth とある。「しっかりした歯ごたえのある」というほどの意味らしいが、スパゲティにかぎらず、麺類は一般にアル・デンテがよいと思う。

 たとえば食堂で茹ですぎたペチャペチャのラーメンを出されたとしたらどうだろうか。そんなブタのエサみたいなものには、一円だって支払いたくないだろう。あなたはきっと歯ぎしりしてくやしがるにちがいない。

 しかし肝腎の歯が弱っていては、アル・デンテもなにもあったものではなく、歯ぎしりさえ満足にしかねるだろう。健康な歯があってこそ、うまい料理を楽しめるのだ。そこで毎日の歯のお手入れにおすすめしたいのがデンターライオンである(笑)。

 アル・デンテのデンテとデンターライオンのデンターとはいわば親戚。これにタンポポが一枚からんでくるからおもしろい。

 もう何年も前になるけれど、デンターライオン=タンポポであることについて駄文を書いたことがある。

 ここでもう一度おさらいしておくと、

 タンポポは英語で dandelion だが、これは中世ラテン語の dens leonis、フランス語の dent de lion、つまり「ライオンの歯」に由来する。タンポポの花ではなく、葉っぱのふちのギザギザをライオンの歯に見立てたらしい(えらそうに書いたけれど、まともな英語の辞書の語源欄には必ず載っている)。

 かくしてデンターライオン=ライオンの歯=タンポポ(ダンダライアン)であることがめでたく証明できた。自社の製品にこういう名称を採用するのだから、ライオン株式会社は実にセンスがいいと思うのである。

 ただし一面に咲くタンポポを見るたびにスーパーのデンターライオン売り場を連想するのは、いささかつらいものがあることも確かだけれど……

(Canon IXY 30S)

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July 16, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-16 ヒモの時代

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 ここ数日ブログをサボっていたのは、YouTube で宇宙もののドキュメンタリを集中的に見ていたからである。

 先日 dark matter でビックリしていたら、なんと dark energy というのがあって、どうやら宇宙はダーク・エナジー 73%、ダーク・マター 23%、そしてふつうの物質はわずか 4%の割合だというから、

 -う~む、玉下駄駒下駄日和下駄だね、これは。おれも dark energy ってのは、TVでちょいと耳にはしたんだが、どんなものか知らなかったのさ。宇宙がいまも膨張しつづけているのはこいつのせいだ、というからたまげたね。学問はしなくちゃいけない。

 -な~んだ、そんなことも知らなかったんですか。だから文系はイヤですね。

 -ちぇっ、ゆとり教育の高校生にいわれたかないよ、まったく。

 いや、文系だからといってバカにしてもらっては困る。実はビッグ・バンについては、ぼくはかねがね疑問に思っていたのだ。無から有が生じるなんてべらぼうな話があるものか、とね。ビッグ・バンから時間がはじまったというなら、ビッグ・バン以前というのはなかったはずだが、

 -物理学者たちもおれと同じ疑問を持っていたというから痛快じゃないか。

 -ええ、ビッグ・バンそのものを否定する学者だっていますからね。

 -メンブレイン(膜)だとか泡だとか、宇宙はパラレルだとか、いっぺんに仕込んだものだから、頭がクラクラしてきたよ。

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 -だから今日はこんな写真ばかり撮ったのかもしれないな。

 -なんです、今日の写真のテーマは?

 -ばかやろう、時代は string theory だぜ。ヒモだよ、ヒモ。

 -へえ、これは驚きましたね。薄氷堂さんにヒモ理論なんてわかるんですか?

 -君ね、おれにそれがわかったら苦労はないよ。

(Nikon D200 + Ai 50mm F1.2S)

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July 13, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-13 海浜清掃

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 今日は年に一度の海浜清掃。ぼくの場合、西港の植物チェックを兼ねているので、ゴミを拾うついでにいくつか撮影したのだが、そのうちからホソノゲムギ(イネ科)を選んでみた。

 これは『牧野新日本植物図鑑』には収録されていない。1954年に群馬県館林市ではじめて採集されたアジア大陸原産の帰化植物なので、同図鑑編集時には間に合わなかったのだろう。

 釧路市内では東港から西港まで、港湾地域に広く分布している。いまは赤味を帯びているが、これからだんだん白っぽくなり、毛がぐんぐん伸びてくる。真夏に秋を予感させる植物である。

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 どうもお疲れさまでした。写真のモデルはわが社のえらいさんだが、やらせではない(笑)。サングラスをしてお顔がわからないから、こっそり掲載することにしたのである。

 まあ、日ごろデスクワークばかりして腰をかがめることなどないんだから、こんなものだろう。おっと、ぼくも人のことはいえないか。

(Canon IXY 30S)

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July 12, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-12 初イワシ

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 ひさびさの自写像……といってもボケているけれど、ぼくは基本的にリアリストだから、けっしてレタッチ・ソフトでボカしたわけではない。磨りガラスに写ったわが姿である。年齢不詳であるところがいい。

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 時間がなかったので幣舞橋をタクシーで渡り、ありついたのは初イワシ。うまい!

 ついでにサンマの刺身もいただいたのだが、ぼくはこちらのほうがうまいと思った。口に含むと、噛まなくてもひとりでにとろけるのである。

 もちろんたくさんはいらない。ちょっぴり味わうところが値打ちだろう。

(Canon IXY 30S)

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July 11, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-11 西港のエゾスズシロ

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 なにが釣れるのか、釣り人の数がずいぶん増えてきた。しかし今日の主役は……

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 エゾスズシロ(アブラナ科)である。別名キタミハタザオというらしい。

 この花は見るからにアブラナ科。同じ仲間のナズナによく似ている(ボケているけれど、うしろに見えるのがナズナ)。

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 オシベは 6本だが、うち 2本は短いから 4本に見える。あまり脚光を浴びることはないけれど、オニタビラコなどよりはずっとかわいらしい花だと思う。

 脚光を浴びることがないといえば、ナズナ(=ペンペングサ)をはじめとする、いわゆる雑草のたぐいもそうである。時間が自由になったら、もっと雑草にも目を向けようと考えている。博愛の精神ね。

(RICOH CX2)

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July 09, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-09 ソフトクリームを求めて

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 夏らしい一日だった。釧路市の最高気温は26.6度。25度を突破しようものなら、

   
あつしあつしと門々の声   芭蕉

という土地柄だから、涼しい家の中でビールでも飲んでいればいいものを、つい青空に誘われて塘路へ車を走らせた。

 写真は塘路湖畔のキャンプ場だが、ここは内陸なのでほんとうに暑い。釧路市内よりまちがいなく数度は高いから、30度はあったのではないかと思う。

 北海道ならどこも涼しいだろうというのは大まちがいで、涼しいのは道東、それも海岸地帯限定の話なのである。その証拠に本日の帯広は最高気温31.9度。避暑が目的の旅行者のみなさまには、くれぐれも行き先の選定を誤らぬようご忠告申し上げたい。

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 塘路湖の湖面にはさざ波ひとつ見あたらず、風というものがまったくない。歩くというよりも熱気の中を泳いでいるような感じがする。

 それでも我慢して湖畔の植物をながめていると、アブのたぐいが寄ってきて、うるさくてたまらない。とうとう音を上げて車に戻り、冷たいものでも食べようと、近くにある川の駅なる施設へ向かった。

 ところが川の駅では、店の人なのか客なのかわからないおばさん二人組にソフトクリームはありませんかと尋ねたら、ありませんと言下に否定された。真夏の川の駅にソフトクリームがないのは、居酒屋に生ビールを置いていないようなものだと思ったけれど、しかたがないから塘路駅をめざすことにした。

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 塘路駅には観光バスが何台か駐車していた。とても観光スポットとは思えないので、ひょっとしたらトイレタイムなのかもしれない。

 写真が微妙にブレて甘いのは、いつのまにかカメラのモードダイヤルがシャッター速度優先に切り替わっていたため。なぜか1/20秒にセットされていたのを知らず、ふつうにシャッターを切ったのである。暑さにやられていたらしい。

 ここにソフトクリームのお店があることは知っていたから、さっそく注文すると、

 -落さないでね。

 妙なことをいうな、ソフトクリームが融けやすいから地面に落とさないように注意したのかと思ったら、おやじさん、ニヤリと笑って、

 -ほっぺたを落とさないでね。

 なにしろ暑いから、笑う元気もなかった。

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 さて本日はまったく収穫がなかったかというとそうでもない。どことなくミヤマニガウリを連想させるこの葉っぱ、実はウリ科ではなく、タデ科、たぶんツルタデではないかと思う。

 滝田謙譲さんの『北海道植物図譜』にも塘路湖畔で採集したツルタデの図が記載されているので、まちがいないだろう。花期は8~9月ということだから、ぜひ花を確認したい。これでまた楽しみがひとつ増えたことになる。

(Nikon D80 + Tamron A16 & D200 + Ai Micro 55mm F2.8S)

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Daily Oregraph: 2011-07-09 原発百まで……

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 7月7日に撮影した西港のワルタビラコ。前回の写真とくらべてみると、花茎がずいぶん伸びてきた。渦巻状にクルリと曲がりかけてきたことがわかる。けっしてみかけはよくはないけれど、おもしろい花である。

 さて九州電力のやらせメールが問題になっているが、どこの国のどんな業界だって、あらゆる汚い手を使って利益を追求しようとするのは当然だろう。だからさほど驚くにはあたらない。

 もちろん九電を弁護しているわけではない。善か悪かといえば、当然悪いにきまっている。しかしその悪いことをするのが人間という生き物なのではないだろうか。あと千年たっても悪風があらたまるとはとても思えないのである。

 6月30日付けのジャパンタイムズに、アメリカの原発業界に関する AP の記事が掲載されていた。このすぐれた記事はかなり反響を呼んだらしく、ネットでもあちこちで引用されているが、ジャパンタイムズのウェブではすぐにみつからなかったので、こちらからお読みいただければと思う。

 例によって思い切り乱暴にまとめてみると、

 ・1960年代から1970年代にかけてアメリカで建設された原発の設計耐用年数は40年。官民ともに当時はそう明言していたし、実際に設計にあたった人物も耐用年数のあることは認めている。

 ・ところが2000年からライセンスの更新時期を迎えた業界では、なんだかなんだと屁理屈をつけて、まだまだ使えますという申請書類を NRC(原子力規制委員会)に提出。

 ・NRC ではろくに審査もせずにポンポンとスタンプを押し、これまでに 104基の原子炉のうち 66基のライセンス更新を認めている。

 ・ここ数十年、老朽化してきた設備を基準内で運転しつづけるために、原発に関する基準はたびたび緩められてきた。

 ・業界では原子炉は少なくとも80年は持つという見解が6割以上を占めている。

 ああ、やっぱりね、と思わないだろうか。どこの国も同じ、結局こうなるわけだ。

 新たに原発を建設するとなれば、べらぼうな投資が必要だし、このご時世では建設用地を確保するのはかなりむずかしい。そんな苦労をするよりも、古い設備をそのまま使いつづければ丸儲けである。80年たったら、あと20年は持ちますというにちがいない。

 利益優先、官民癒着と批判するのは簡単だが、こういう悪しき状況を改善できるかというと、この世に金のあるかぎり、人間が人間であるかぎり、なかなかうまくはいくまいとぼくは思う。

 五百万円差し上げますから、雑誌の原発PR記事にご登場願えませんかと頼まれて、ホイホイと引き受けないだけの気骨ある「文化人」がいったいどれだけいるだろうか。

 おまえ、やらせメールを書け、と親会社や上司に指示されてキッパリ断れる人がいったいどれだけいるだろうか(この場合、日々の生活がかかっているだけに選択の余地は少なく、「文化人」よりはるかにつらい立場といえる)。こと原発にかぎらず、金の力を前にすれば、精神の自由とはまことに得がたいものであることがわかる。

 さて上記記事を書くにあたって、AP通信では、

 多くのインタビューを行い、数千ページにも及ぶ業界や政府の記録・報告書・データを分析した

という。日本のマスコミにもぜひ見ならってほしいものである。

(Canon IXY 30S)

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July 05, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-05 気温20度散歩20分

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 天気はいいし、心地よい風は吹くし、極上の一日であった。気象台によれば最高気温は20度。これが夏というものなら毎日でもかまわないと、さりげなく釧路の宣伝をしておこう。

 え、天気がいいからサボったんだろうって? そうじゃない。午後から病院へ行かせてもらったのだが、受付をすませてから診察までたっぷり30分以上は時間があったので、付近をブラブラと歩いたのである。

 こちらのお宅の木は葉の茂りぐあいがみごとで、夏らしい豊かな感じがする。木陰で木の葉を渡る涼しい風に吹かれながら、冷えたアルコールを一杯やったらどんなにうまいことだろうか。

 -植木屋さん、ご酒はおあがりか?

 -へえ、大好物でして。

……とまあ、落語ならここで旦那さんから柳影のご馳走にあずかるところだが、これから血圧を測定しようという身の上ではそうはいかない。それにおれは植木屋じゃないしね。

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 これは……特に意味はない。ふしぎな小窓がちょいと気になったのである。

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 意味がないといえば、これもそうだ。ぼくはどうも手袋に惹かれるらしい。

 さてわずか二十分ほどの散歩では、当然めぼしい成果は得られなかった。中途半端な気分である。

 しかし三遊亭円朝ほどの名人であれば、これら三枚の写真からたちまち噺をこしらえてしまうかもしれない。そういう境地に達すれば、もはやネタには困るまいと思うが、道ははるか遠い。精進あるのみ(笑)。

(Canon IXY 30S)

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July 04, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-04 霧と女性と釧路

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 大雨、のち濃霧。こういう日はどうも気力が湧いてこない。なんとなく仕事をしているうちに夕方を迎えた。

 信号待ちで何気なく今日の一枚を撮ったら、傘をさした女性が写っていた。ねらったわけではなく偶然である。

 残念ながらお顔はよく見えないけれど、古来霧の中の女性というのは美しいものと相場が決まっている。

 あなたも霧の街釧路へぜひ。よりいっそう美人に見えることうけあいです。

(Canon IXY 30S)

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July 03, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-03 温根内

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 さわやかな風が吹く温根内には、大勢の人々が訪れていた。

 今日は鶴居軌道跡から出発して逆コースをたどった。昨年からだろうか、ごらんのとおり軌道跡の一部は板敷きとなったけれど、それがよかったのかどうか。

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 ぼくはいかにも野中の道という感じのする、昔ながらの未舗装路のほうが好みである。

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 湿原内部とはちがって、どことなく人の匂いが残る鶴居軌道跡には、なじみのある植物が多い。このクサフジ(マメ科)もそのひとつである。ちょうど(名前は知らないが)ハンサムなハチが吸蜜していたけれど、この姿勢は産卵のようにもみえる。

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 さて名物のゴキヅル(ウリ科)である。ミヤマニガウリよりもお上品であることがおわかりいただけるのではないだろうか。ぼくはこの控えめな植物から調和と秩序を感じる。ゴキヅルの葉をデザイン化して蒔絵の箱でもこしらえてはどうかと思うのである。

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 ナガバツメクサ(ナデシコ科)ではないかと思うが、自信はない。やはり決して派手さはないけれど、緑の中に灯る小さな白い花が印象的である。

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 木道の上からではこれ以上近づけなかったが、タヌキモの仲間ではないかと思う。もしこれがコタヌキモだとすれば、次に掲載するこれまでコタヌキモだと思ってきた花とはずいぶん印象がちがう(咲いている場所もずいぶん離れている)。だんだん自信がなくなってきた(笑)。

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 こちらはいつもの場所に群生するコタヌキモ(とりあえずそうしておこう)。先週よりもずいぶん数が増えていた。

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 花を少しアップで撮ってみた。何度見ても構造が複雑でよく理解できない。宇宙の暗黒物質も不思議だが、わが植物界も十分謎に満ちていると思う。

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 ちょっと時期外れのせいもあるかもしれないが、ハナタネツケバナは今年はあまり豊作ではないようだ。

 不作といえば、イソツツジ。昨年も不作だったが今年はさらに数が減り、かつては一面に咲き誇っていたのに、見る影もないのはどうしたことだろうか。

(Nikon D200 + Ai Micro 55mm F2.8S)

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July 02, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-02 夏、ミヤマニガウリ

 7月に入ったとたんに最高気温が一気に20度台に上昇し、いよいよ本格的な夏の到来である。もっとも本州よりも気温が10度は低いので、快適そのものである。

 春採湖畔ではヒオウギアヤメの群落がみごとであった。あちこちで爆発的に開花しはじめたセリ科の大型植物が季節の変化を告げている。

 しかし春採湖畔の夏の主役といえば、なんといってもミヤマニガウリ。こういう味のある役者が冷遇されているのは実に不公平というべきである。
そこで今日は自由・平等・博愛の精神に則って、この驚異の植物の特集を組むことにした。

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 まだ花も咲かぬうちから目を楽しませてくれる植物というのは、ほかにはめったにない。あらゆるものにからみつくツルの挙動がおもしろいのである。

 一見華奢な植物だが、どうしてどうして、こいつにからみつかれたが最後、逃れるすべはない。

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 このエゾオオヤマハコベをよく見ると、首をきつく締め上げられているうえに、花びらのひとつにもツルがからみついている。しかも空中にある 2本のツルは次の獲物をねらっているらしい。

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 枝や茎にツルがからみつくのはあたりまえ、葉っぱ返しのわざまで披露してくれる。この分厚い葉を引っぱって支えているのだから、相当の腕力があるにちがいない。一見弱そうな相手をなめてかかるとひどい目に会うという教訓であろう。

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 撤退を知らぬツルたちの行き着く先は……まさに自縄自縛、こうなるともうほどくのは困難だろう。

 温根内のゴキヅルも付近の植物にからみつくけれど、ミヤマニガウリほど好戦的でも侵略的でもない。もう少しお上品なのである。

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 さて先日ミヤマニガウリの葉っぱを食べるテントウムシ(正確にはオオニジュウヤホシテントウ)をご紹介したけれど、今日はこのテントウムシがやたら多かった。

 オオニジュウヤホシテントウはふつうジャガイモなどナス科の植物を食い荒らす害虫とされる。しかし今日もたいていはミヤマニガウリの葉の上にみかけたし、そこで交尾しているカップルも二組確認したので、やはりこの葉が好物なのだと思う。

 ミヤマニガウリの葉ならほとんど無尽蔵にあるのだから、いくら食べてもおとがめなし、だれも害虫とはいわないだろう。春採湖畔のオオニジュウヤホシテントウは、ウリ科の葉っぱを長年食べつづけているうちに独自の進化をたどるかもしれない。もっともそれを確かめようはないけれど……

 ミヤマニガウリが猛威をふるうのはこれからである。ハリウッドのB級映画より断然おもしろいので、あなたもさっそく明日から春採湖畔へ!

(Nikon D200 + Ai Micro 55mm F2.8S)

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July 01, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-01 西港のワルタビラコ

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 今年もまた西港の道ばたに咲くワルタビラコ(ムラサキ科)。

 風があったのでつまんで撮ったら、指が写りこんでしまった。トリミングしようかと思ったけれどやめておいた。リアリズム、リアリズム(笑)。

 平凡社の『日本の帰化植物』(2003年)には、

 
北海道(釧路)~四国に知られているが、あまり多くはない。

と記載されている。

 北米からの穀物にでも混じったものが住み着いたのだろうか。西港以外ではまだみかけたことがない。

 名前からして役に立たぬろくでなしの雑草なのだろうけれど、時期によってずいぶん印象がちがうから、一見の価値はあると思う。場所は第一埠頭と第二埠頭との間の道路沿い、協立海上ビルと釧路市港湾庁舎の間である。

 明日からは釣り人よりも植物愛好家の数のほうが多くなるかもしれない……なんて、まさかね。

(RICOH CX2)

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