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July 03, 2011

Daily Oregraph: 2011-07-03 温根内

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 さわやかな風が吹く温根内には、大勢の人々が訪れていた。

 今日は鶴居軌道跡から出発して逆コースをたどった。昨年からだろうか、ごらんのとおり軌道跡の一部は板敷きとなったけれど、それがよかったのかどうか。

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 ぼくはいかにも野中の道という感じのする、昔ながらの未舗装路のほうが好みである。

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 湿原内部とはちがって、どことなく人の匂いが残る鶴居軌道跡には、なじみのある植物が多い。このクサフジ(マメ科)もそのひとつである。ちょうど(名前は知らないが)ハンサムなハチが吸蜜していたけれど、この姿勢は産卵のようにもみえる。

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 さて名物のゴキヅル(ウリ科)である。ミヤマニガウリよりもお上品であることがおわかりいただけるのではないだろうか。ぼくはこの控えめな植物から調和と秩序を感じる。ゴキヅルの葉をデザイン化して蒔絵の箱でもこしらえてはどうかと思うのである。

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 ナガバツメクサ(ナデシコ科)ではないかと思うが、自信はない。やはり決して派手さはないけれど、緑の中に灯る小さな白い花が印象的である。

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 木道の上からではこれ以上近づけなかったが、タヌキモの仲間ではないかと思う。もしこれがコタヌキモだとすれば、次に掲載するこれまでコタヌキモだと思ってきた花とはずいぶん印象がちがう(咲いている場所もずいぶん離れている)。だんだん自信がなくなってきた(笑)。

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 こちらはいつもの場所に群生するコタヌキモ(とりあえずそうしておこう)。先週よりもずいぶん数が増えていた。

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 花を少しアップで撮ってみた。何度見ても構造が複雑でよく理解できない。宇宙の暗黒物質も不思議だが、わが植物界も十分謎に満ちていると思う。

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 ちょっと時期外れのせいもあるかもしれないが、ハナタネツケバナは今年はあまり豊作ではないようだ。

 不作といえば、イソツツジ。昨年も不作だったが今年はさらに数が減り、かつては一面に咲き誇っていたのに、見る影もないのはどうしたことだろうか。

(Nikon D200 + Ai Micro 55mm F2.8S)

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Comments

いかにもさわやかそうな気候ですね。

こちらはここ3日ほど気温はやや低めなのですが、
湿気が高くて、いつも体中に汗が張り付いて・・・

薄氷堂さんも学生時代にはこの湿気を体験していたのだとは思うのですが・・・

とにかく、もうたまりません。

そちらがうらやましい限りです・・・冬は、こっちがいいけど・・・

Posted by: 三友亭主人 | July 03, 2011 22:09

>三友亭さん

 気持のいい日でしたが、やがて空がだんだん曇ってきました。

 新聞によれば、今年5~6月の日照時間は平年値を下回り、釧路では90時間も少なかったそうです。今月も天気はあまりよくないとか。

 今朝も明け方はちょっと寒いくらいでしたよ。

 関西の暑さは思い出したくありません(笑)。冬は冬で、かなり寒かったような記憶がありますけど……

Posted by: 薄氷堂 | July 04, 2011 08:22

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