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June 22, 2011

Daily Oregraph: 2011-06-22 貨物船リアリズム

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 優雅な客船よりも貨物船のほうが好みというのは、たぶん貧乏性のせいなのだろう。ハナタレ小僧のなれの果には、客船はてんで似合わないのである。

 もしゼイタクをさせてくれるというなら、ぼくの場合、客船は選ばない。田舎の屋敷の縁側で涼しい風に吹かれながらサッポロ黒ラベルを味わうコースのほうが断然よろしい。

 日本人形のような顔立ちをした着物姿の娘さんが給仕してくれれば申し分ないね。

 -あの……ビールをもう一本お持ちしましょうか?

 玉を転がすような声という形容があるけれど、彼女の声はまさにそれである。風鈴の澄んだ音色と実によく調和が取れている。

 -おお……ど、どうもありがとう。

 うわずった声のおじさんはすっかり恐縮の体でモジモジしている。いい年をして見合いをしているわけでもあるまいに。

 やがて娘さんは白魚のような指を添えて、そっとビールをコップに注いでくれるのだが……世の中にそれ以上の幸福があるというなら、ぜひお教えいただきたいものである。

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 おい、なんの話をしているんだ。朝っぱらからそんなバカな空想にふけっている場合じゃない。仕事だよ、仕事。

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 北米からの木材が釧路港に揚がるのは十数年ぶりである。ぼくの在職中ではこれが最後かもしれない。

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 今日の船上セキュリティ・チェックポイント。会社主義リアリズム写真をめざすぼくとしては、こういう役者はほんとうに困るのである。

 さて早出をして疲れたから一杯やろうと思っても、だれもビールを注いでくれそうにない。風鈴も鳴らなければ、着物姿の娘さんもいない。リアリズムとは実につまらないものである。

(Nikon D80 + Tamron A16)

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Comments

仕事上(社寺建築)の関係で何となく知ってますが、現在国内で建立される社寺の殆どは「米ヒバ」です。
(表面に見える部材の事で、天井裏の梁などには集成材を使うケースもある)
「ヒバ」と言っても分類は「ヒノキ類」なので、「アメリカ檜」と称する倍もあります。
それにしては直径が細いですね。真っ直ぐなのは良いですけど、これでは芯シャリ材では太いものでも5寸が4本取れるかどうかでしょう。
(年輪の芯を避けて、その上下左右に取るのを芯シャリといいます)
国内の巨大な檜材は秀吉の時代に切り尽くし、戦前に国内であった台湾檜も切り尽くし、今地球上にある巨大な檜材は「米ヒバ」のみです。

Posted by: アナログ熊さん | June 22, 2011 at 21:02

私もビールは・・・いや、発泡酒は手酌。
妻?

・・・妻にはお酌してあげたことはあっても・・・してもらったことは・・・

・・・子供が生まれる前・・・いや・・・確か結婚前以降記憶にありません・・・

Posted by: 三友亭主人 | June 22, 2011 at 22:51

>アナログ熊さん

 なるほど人によって目をつけるところがちがうものですね。

 手元の資料では「樹種 ダグラスファー」となっています。釧路揚げ分はカナダ積みですが……

Douglas fir 〔植〕 アメリカトガサワラ, ベイマツ (米松), ダグラスファー (=Oregon pine, red fir) 《米国産のマツ科の 100 m にも及ぶ大木で建築の良材が採れる; Oregon 州の州木》. -研究社 リーダーズ英和

>三友亭さん

 大和は国のまほろば。そんな夢のないことをおっしゃってはいけません。

 山深い里を歩いているうちに、古いお屋敷に出くわすことでしょう。そこでは縁側にビールを用意して、着物姿のおねえさんが三友亭さんを待っているにちがいありません。ひょっとしたら、隠れ里?

Posted by: 薄氷堂 | June 23, 2011 at 08:28

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