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June 15, 2011

Daily Oregraph: 2011-06-15 うをの目は泪

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 別に魚で引っぱるつもりはないのだが、せっかくだからその後の収穫を追加しておきたい。

 以下は fish をネットで調べたもの。

  
a weakling 弱虫。

 魚といってもカジキマグロみたいな豪傑もいることだし、出所がヘミングウェイでないことはたしかだろう。弱虫というのは、岸壁に散らばっている小魚からの連想だろうか。

 弱虫の魚といえば、芭蕉の
行はるや鳥啼うをの目は泪という句が浮かんでくる。もちろん魚がめそめそ泣いたわけではなく、いつもうるんで見えるから魚の目を引っぱり出したんじゃないかとぼくは思う(ちがったらごめん)。

 この句の魚は白魚だという説もあるけれど、いくらなんでも目が小さすぎて無理があるんじゃないだろうか。もし白魚だとすれば、読者の興味はあの小さな点のような目に集中して、句のほかの部分がぼやけてしまうにちがいない。いかに俳諧が滑稽味を重んじるとはいえ、おおげさにもほどがあるから、一句の調和を失するだろう。だからぼくは白魚説は採らない。

 つい話がそれてしまったけれど(笑)、まさかアメリカ人が魚のうるんだ目をしみじみ観察して弱虫泣き虫を引き出したとは思えない(失礼)。

   a heavy drinker 大酒飲み (to drink like a fish から)。

 ここは日本人なら drink like a whale を省略して whale としたいところだが、英語の標準は「魚のごとく飲む」である。まあ、どっちにしても水中で生活している以上、常に水を飲みっぱなしにはちがいないから、これはすんなり受け入れられる。

  
a bad poker player ポーカーが下手なやつ。

 明らかに「釣られる、ひっかけられる」からの連想と考えられ、前回も似たような語義が登場している。これは納得。ただし魚はポーカーフェイスの達人だから、ほんとうは上手じゃないかという気もする。

 それにしても、ここまで悪くいわれる魚にはまことに同情を禁じえない。アメリカを捨てて日本へいらっしゃい。

 さて解けない謎が fish = dollar である。気になってしかたがないので、あれこれ調べてみたけれど、とうとう由来はわからなかった。

 ドルの意味で使われる俗語はたくさんあって、lizard (トカゲ)もその仲間である。トカゲの場合はたぶんトカゲ皮の財布に由来しているのだろうが、魚はわからない。1ドル紙幣に魚の絵はないし、降参である。

 マダラ、スケソウダラなんてのはあるけど、まさかなあ。

(Canon IXY 30S)

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