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April 05, 2011

Daily Oregraph: 2011-04-05 凌げ斜里岳 (4月3日)

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 時刻は05時44分。純然たる物好きである。外へ出たとたん猛烈な風に吹かれ、よほど散歩をとりやめようかと思ったが、せっかくのチャンスを逃す手はないから、前進。 

 それにしてもJR知床斜里駅のデザインには驚いた。これまで見たことのないタイプである。たしかにしゃれているし、とても地方駅とは思われぬほど立派な建物ではあるのだが、ちょっと横に長すぎて、縦横のバランスに問題があるのは惜しまれる。いつもなら中へ入ってみるのだが、なぜかその気にはなれなかった。

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 プラットホームは堂々たるものである。駅としての格はかなり高そうだ。

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 これまた特大の歩道橋上から一枚。なかなかいい感じの眺めである。

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 強風を突いて住宅街の中をテクテク歩く。どこまでもつづくこぎれいな住宅群はいかにも快適そうであったが、おもしろみには欠けるので、写真は一枚も撮らなかった。古い木造家屋のほうに惹かれるというのは、ジジイになった証拠かもしれない。

 やがて住宅街の尽きるところまで歩くと、斜里岳の偉容がぐっと迫ってくる。いい山だなあ。この町の人々はきっと斜里岳に特別の思いを寄せているにちがいないと思った。

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 ホテルへ戻る途中みかけた斜里高校(これまた立派な建物!)の校訓が、ぼくの印象の正しさを裏づけている。「凌げ斜里岳」か……混迷を深めつつある今の日本にぴったりのすばらしい校訓ではないか。創立70周年おめでとう。

 富士山ではウソくさい。比叡山や愛宕山では物足りない。広々とした平野の向こうに、ゆったりと、しかもどっしりとそびえる斜里岳なればこそ、なるほどと納得できる校訓である。

 早朝一時間の散歩の成果は、凌げ斜里岳。人間年を取ると気が短くもなるけれど、その分だけ素直にもなるものだ。ぼくはなんとなく元気づけられたような気分になったのである。

(Nikon D200 + Tamron A16)

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