Daily Oregraph: 2008-09-14 北海道四分の一周 (6)
なるほど駅前で記念写真を撮ってもらう熟年夫婦もいるし、人々に愛されているらしい。
富良野はこれまで列車で通過したことはあったが、駅舎を訪れるのははじめてである。
この駅は根室本線の途中駅でもあり、旭川へ至る富良野線の始発駅でもある。
釧路~札幌間の特急が新得から石勝線経由になった現在では、鉄道路線としてはもちろん富良野線の重要度のほうが高いにちがいない。
駅舎内の構えも堂々たるもので、Kiosk はもちろん駅ソバ・コーナーも完備、旭川への通勤圏内でもあるから、ちゃんと商売が成り立つのである。
富良野市は人口約2万5千人の小さな都市だが、いまや北海道を代表する観光都市として大変知名度が高い(Wikipedia)。しかし以前書いたように、かつてはそれほど有名なマチではなかったはずだ。
残念ながら中心街をゆっくり見物するゆとりはなかったが、このマチの売り物はヘソらしい。
ちょうど北海道のヘソに位置するところから、北海へそ踊りなるものを発明し、駅にも街角にもヘソ人形(?)が立っている。
しかしへそ踊りやたこ踊り目当てに観光客が押し寄せるとはとても考えられず、首をひねったりヘソをひねったりしながら歩いていると「北の国から」資料館なる立派な建物があり、旅人はなるほどと納得するのである。
ほくは「北の国から」というTV連続ドラマにはまったく思い入れがないから、資料館をパスしてすずらん通り商店街をパチリ。
しかし「北の国から」の影響力には想像以上のものがあり、あちこちに点在するドラマに登場した家のセットを巡礼する観光客があとを絶たないと聞く。
肝腎のドラマはまともに鑑賞していないから、えらそうに批評する資格はないのだが、断片的に見たかぎりでは、たいへんアクが強く、いささかわざとらしさを感じさせる芝居という印象を受けた。ぼくはどうも倉本脚本とは肌が合わないのかもしれない。
しかし今もって観光客が富良野をめざすからには、「北の国から」によって北海道のひとつのイメージが定着し、それが多くの人々の支持を得たことは認めざるをえないのだろう。
北の国の住人のくせに「北の国から」には冷淡なぼくだが(笑)、倉本聡氏が関わっているといういう喫茶店には感心した。
この日泊まったホテルの近くに朝日ヶ丘総合公園という広い公園がある。その公園の一角に建つログハウス風の「北時計」という喫茶店なのだが、内装もすばらしいし、コーヒーも観光客相手のボッタクリ価格ではなく良心的。
公園を散歩して一杯の熱いコーヒーにありつけるのはありがたいし、釧路の春採湖畔にもこういうお店があってもいいんじゃないかと思った。
よそのマチのいいところは断然マネすべきだ。春採湖のネイチャーセンターでもコーヒーは飲めるようだが、開館時間などの制約も多いし、内容も中途半端。もっと活用してはどうだろうか?
ドラマのセット見物はともかく、富良野近辺には景色のいいところがたくさんあるらしく、時間さえ許せばじっくり回りたかった。せめて美瑛でも……というわけで、次回はもうひとつの観光のメッカである美瑛をご紹介したい。
(2008年9月4日 撮影)




Comments
7月まで富良野に住んでおりました。
確かにいいところなのですが。離れてみて良さがわかる、といった感じですね。
写真を拝見してすでに懐かしい感じがしています。
北時計はいいお店ですね。春採湖も散策したあとおいしいそばが食べられたりして負けていないとは思いますけど、いささか素っ気ない感じはあります。
まあそこが好きなところでもありますが。
Posted by: のーる | September 15, 2008 at 22:16
>のーるさん
時間が足りませんでした。
もっと富良野の街を歩いてみたかったのですが……
> いささか素っ気ない感じはあります。
そこなんですよね。釧路らしいといえばいえるんですけど、もう少しやりようがあるのでは。
Posted by: 薄氷堂 | September 15, 2008 at 23:07