Daily Oregraph: 2008-08-05 深川あたり (4) 番外編
線路を新設すればするだけ商売になるのだから、廃線だらけの地方から見ればウソみたいな話である。幸い廃線の運命をまぬがれた地方にあっても、ローカル駅では極端に便数が少ないため、利用者は不便をしいられている。
駅舎などに金をかけていられないというので、ポンコツの車掌車や崩壊寸前の掘っ建て小屋が置かれているのはまだ雨風をしのげるからマシなほうで、屋根のない粗末なプラットホームだけという駅さえある。
この駅などいかにも無機質かつ無趣味な造りだが、おれは採算が取れるのだという自信満々の面構えである。こんなイヤミなやつとつきあいたくはないけれど(笑)、やむをえまい。
なにをいまさら東京駅なんて、という方もおいでだろう。しかしこの駅はさすがに風格があり、やはりシャッターを切らずにはいられない。失礼ながら東京にはもったいないから、京都に移築してはどうかとぼくは思うのである。
そばうどん。かき揚げそば 320円か……少し前にソバ屋で取った昼食の値段のほぼ三分の一である。
ローカル駅愛好派としては、こちらを食べるべきであったかと反省。財布に金のあるなしではなく、これは心がけの問題なのである。
日本中を歩き回って測量された伊能忠敬先生も、地方でごちそうをふるまわれたことはあったかもしれないが、ご自分からは美食を求めなかったにちがいない。その程度の人物であれば、あれほどの偉業を達成することはできなかっただろうと、ぼくは勝手に確信しているのだ。
ここで雨は本降りになり、ぼくは地下鉄へ逃げこんだのであった。短い東京レポートだったが、これで終わりにしよう。
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