Daily Oregraph: 2008-05-25 雨の日は博物館へ (2)
壁面は満員電車のような混みぐあいだけれど、そのゴチャゴチャ感が楽しくていい。
港町らしく、エンジンテレグラフに六分儀、復元された木造船もあれば、漁具もある。
国防婦人会の旗(笑)もあれば、太平洋炭砿で使われた道具もある。
この大人のオモチャ箱のような空間に欠けているのが、デレッキ。釧路の博物館にデレッキがないとは……ぼくは常々残念に思っているのだ。
今風のではつまらないから、どなたか風格ある錆びたデレッキを博物館に寄贈してはいかが?
そのほか2階には土器なども展示されているのだが、あいにく考古学には興味がないからパスして上へいってみよう。
2階の次はふつう3階だが、なぜかこの博物館では4階(リーフレットを読み直して気がついた)。ここにはアイヌの生活用具などが豊富に展示されており、それを見学するだけでも入館料を払う価値はあると思う。
とても全部はご紹介しきれないから、Smoking Room としては、煙草入れとキセルをお目にかけたい。
う~む、いいね。世の中にはこういう豊かさもあるんだなあ。株価や為替レートの上下に一喜一憂しているあなたにおすすめのコーナーである。
ふたたび2階へ戻って、なにげなく特別展示室へ入ってみると、おお、これは驚いた。父の遺した植物標本の一部が展示されているではないか。ぼくがフラフラとここに立ち寄ったのは、たぶん心霊現象にちがいない(笑)。
額におさめられた標本の上に見えるのは、博物館友の会会員のみなさんがお撮りになった植物写真である。
植物の標本づくりとは、やたら時間と手間のかかる作業であり、いくら苦労したってもちろん一文にもならない。おまけに愚かな息子が苦心の標本をゴミ扱いし、焼却処分してしまう可能性だってないわけではなかったのである。
幸い博物館がその価値を認めて寄贈を受け入れ、こうして丁寧に扱って、父の名前を冠したコレクションとして展示してくださるのは、実にありがたいことである。
植物標本といえどもアートのひとつであることを知っていただきたく、ここでは一点だけご紹介したい。
ここもまた毎日の生活に疲れたあなたにおすすめのコーナーだから、癒しを求めて足を運んでみてはいかがだろうか。
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