Daily Oregraph: 2008-04-29 古瀬はいずこ (1)
昨夜は泥酔の果にこんな心霊写真を撮る始末、まともに写るわけがないのに、正常な判断力を失っていたのである。
さすがに今朝はちょっとつらかった。しかし貴重な休日だからぜひ取材に出かけたい。
尻羽岬か? いや、あそこへ行くならもっと天気のいい日にしたいものだ。
どれどれ……地図を開くと、あった。去年はとうとう訪れることのなかった駅、つまり白糠駅と音別駅の中間にある古瀬駅がそれである。
国道38号線を白糠町から音別に向かって走ると、パシクル沼の少し手前に「38番ラーメン」というラーメン屋さんがあり、そこから右に折れて「馬主来(これでパシクルと読む)」方向へ1.5キロほど北上すれば古瀬駅はあるはずだ。
根室本線の線路を渡るからすぐにわかると思ったのだが、なぜか線路がないのである。
廃品回収業なのか趣味なのか、ふしぎな光景を鑑賞しつつ北上をつづけたけれど、線路は一向に見あたらない。これはヘンだ。
とうとう馬主来川にかかる大秋(たいしゅう)橋にさしかかり、前進しようか引き返そうかちょっと迷ったのは、林道くさい道をこのまま進めば中音別へ出られそうだったからである。
こんな場所に観光客が押し寄せることなど百年たってもありえないだろうが、記録、記録と気を取り直して一枚だけシャッターを切る。
記録といえば、古瀬駅を記録せずして釧路に帰るのはいかにも惜しい。中音別への道はまたということにして、もと来た道を引き返し、ふたたび古瀬駅をめざすことにした。
ところが……目を皿のようにして線路を探したのに、どうしてもみつからぬまま38番ラーメンの建物が見えてきたから、狐につままれたような気分になる。そんなバカな、根室本線はどこへ消えたのだ?
意地でもこのまま退却するわけにはいかず、地図上の距離を意識しながら、ふたたびゆっくり北上すると、線路らしきものが眼下にちらりと見えたので、あわてて車を停めた。
道が平坦につづくため、見過ごして通過するのも無理のない話であった。すなおに自白すればいいものを、まったく手数のかかる橋である。
音別方向にはディケンズの『信号手』に登場するような不気味なトンネルが口を開け、釧路方向には駅舎と思われる建物が見える。
あれだ、あれが古瀬駅だ。
さて別に引っぱるつもりはないのだが(笑)、たぶん明日は一日一枚が困難だろうから、このつづきは次回。
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