ココログのアクセス解析では、このブログにたどり着いた方がどんなキーワードで検索されたかを示す「検索ワード/フレーズ」がリストアップされるのだが……過去4ヶ月間のトップは、なんと「ドラフトサーベイ」だから驚く。
まさかドラフトサーベイが趣味というお方はいないだろうから(笑)、たぶん仕事がらみでお調べになっているのだろう。
それにしてもなんでぼくのブログを? と不審に思って、「ドラフトサーベイ」を Google 検索してみたら、おお、日本船主協会や日本海事検定協会のサイトと並んで、堂々ベストテン入りしているのであった。いやはや、えらく出世したものだが、Google には見識があるのやらないのやら?
せっかくベストテン入りしたのだから、今日はドラフトということばについて考えてみたい。
ぼくが楽しみにしてチビチビ読んでいる佐波宣平先生の『海の英語』(昭和46年初版。研究社)によれば、
Draught(吃水)は水を引く(draw)が語源である。
(注:draught は英語綴り。現在一般に通用するのは
米語綴りの draftである)
つまり船が「水を引く」「水をくらう」「水を喫う」が原意であるとされるのだが、そういわれたって、わかったようなわからないような気になる方も少なくないと思う。
COD第8版の定義は次のとおり。
draw tr. (of a ship) require (a specified depth of
water) to float in.
draught n. Naut. the depth of water needed to
float a ship
船の底がつかえずに浮かぶギリギリの水深はどれくらいか、というわけである。ついでに Random House も調べてみたが、似たり寄ったりの定義であった。
理屈はもっともだけれど、直感的にはちょっとわかりにくいような気もするし、広辞苑の説明のほうがわかりやすいかもしれない。
船が水に浮く時、船体が沈む深さ。船の最下点
から水面までの垂直距離。船脚(ふなあし)。
それにしてもどうして draw 「(水を)引く」が原意なのか、わかりやすい例はないかと考えて浮かんだのが、先日ご紹介した海水に比重計を投じた写真である。
写真の部分を拡大して見ると……たしかに水を引いていることが直感的にわかるのではないだろうか。比重計を船に、目盛りをドラフトマークに見立てれば、なるほどと納得していただけるだろう。
もっとも人あるいはぼくの解釈を我田引水と評するかもしれないが(笑)。
なお「船脚」という日本語はすぐれた表現である。上の写真の比重計をあなたの美しい脚に見立ててごらんになるといい。
ドラフト・サーベイについては、しまいこんだ参考書を探してまた記事を書いてみるつもりだが、善良なる市民のみなさまにとってはひどく退屈だろうと思う。
やはりドラフトマークの数字をみつめるよりも、船は出港する姿がもっとも美しい。
芋焼酎の力を借りなくとも、手持ちで1/4秒、空を舞うカモメはさすがに白い筋としか見えないが、なんとか写ってくれた。この荒波の中でドラフトを測読するよりも十倍はラクなのである(笑)。
Recent Comments