Daily Oregraph: 2007-11-25 (4) 上尾幌 林道編
上尾幌と国道44号線との間に林道があることは、地図を見て知っていた。
実は17日に尾幌駅を取材した帰り道、国道44号線を走りながら、林道の入口とおぼしき地点を目にしたのだが、自信がなかったのでそのまま通過したのであった。
上尾幌側からならじっくり道を探せるので、せっかくの機会だからチャレンジすることにした。
駅前を少し西に行くと、尾幌川にかかる橋があり、それを渡ったところが林道の出発点らしい。なに、道がちがったら戻ればいいさと前進する。
しばらくは根室本線の線路と並行して走ることになる。
予想よりも平坦な道なので拍子抜けしたが、数分ほど進んだところで、この道にちがいないと確信した。
人家がすっかり途絶えたのに、そこそこ車の通行した形跡があるからだ。
途中見え隠れする流れは尾幌川だろう。もう11時に近いというのに、水面はほとんど凍ったままである。
きついカーブもないし、急勾配もなく、けっして難路とはいえないけれど、このあたりからしばらくの区間は、砂利を敷いてまださほど時間がたっていないらしく、タイヤのはねる小石が容赦なく車体にあたる。
カンカン、ガンゴン、ときにガツン……こういうことがあるから、車をピカピカに磨き上げるのが趣味の方には未舗装の林道をとてもおすすめできない。
ぼくはこれまでいくつかの林道をご紹介し、無責任にもここは走りやすくておすすめなどど書いたけれど、どうか鵜呑みにされぬようご忠告したい。
たまたま道路に撒いた砂利が安定したころに走ったにすぎないだろうからだ。RV車でもないのにこんな道を平気で走るのは、結局ぼくの車が古いからなのである(笑)。
車に石のあたる音を聞きながら走り続けていると、ビックリするような景色が目に飛びこんできた。
ヤチボウズの原である。いや、ヤチボウズそのものは見なれているから驚かないのだが、これほどみごとな群は見たことがない。
なんという眺めだろうか。魔境である。小栗虫太郎の小説に『人外魔境』という怪作があるけれど、人間立ち入るべからず、ここはまさにそういう場所のひとつだと思う。
途中何度か車を停めて写真を撮っても、所要時間わずかに19分、たいした距離ではないが、ヤチボウズの原を見物するだけでも十分値打のある道だと思う。
途中何ヶ所か道が分岐しているけれど、けっして迷うことはない。注意すべきは、上尾幌からしばらくの間は待避所がほとんどないことだろう。
国道44号線側から八千代林道へ入ろうという方は、あらかじめ左の写真をごらんになっておくといい。深山から厚岸方向へ約5キロほど行ったところにある。
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