Daily Oregraph: 2007-10-28 (3) 鶴の立つ影
平均水深 1.5m と浅い湖だが、周囲 6.5キロだからそこそこの広さはある。
すぐとなりにある塘路湖同様、ここも海跡湖。つまり大昔はこんな内陸まで海だったのである。
1坪何万円などと値をつけ、チマチマと地面を区切ってみたところで、地球の気候が一変すればそれも海の藻屑……そう考えれば、たいして失うものとてない貧乏人としては、なんとなく愉快な気分になる(笑)。
落葉のつもった湖畔の丘から湖の全景を撮ろうとしたけれど、光線状態がこれでは、場所を変えなくてはどうにもならない。くやしいからいずれ出なおすことにしよう。
ところでこの湖畔もまたタンチョウの観察ポイントのひとつである。
音羽橋では裏切られ、五十石ではペンキ絵を見せられ、かくなるうえはタンチョウが好きもきらいもあったものではなく、このままツルを見ずに帰るのはなんだか損をしたような気分だから、湖のほとりに下りてみた。
すると、聞こえた。複数のタンチョウが同時に鳴く声をたしかに耳にしたのである。
いったいタンチョウの鳴き声というのは、美しいどころか人を不安に陥れる奇怪な声だとぼくは思う。あれはゴジラやラドンに近い怪獣系の声である。
湿原の神とされるタンチョウを化鳥よばわりするとはなにごとだ、とお怒りの方もおいでだろう。しかしカッコウやウグイスののどかな鳴き声や、小さな野鳥たちの愛すべきさえずりと冷静に聞きくらべていただきたいと思う。
あの姿であの声はないだろう。
みんなにチヤホヤされる美女がしゃべるのを聞いたところ、声といいことばといい、あまりにもがさつだから、ガッカリしていっぺんに恋がさめる……ぼくにとってタンチョウはそういう存在なのだ。
余計な話はともかく(笑)、声はすれども姿は見えず、湖の対岸にはハクチョウがプカプカ浮かんでいるばかり。
あとで知ったのだが、家人は双眼鏡でタンチョウを確認したらしい。敵もさるもの、ラドンといっしょにするような男には、この日とうとう姿を見せなかったのである。
かくしてここでも本物のタンチョウには出会えなかったけれど、またしても悪い冗談が待ち受けていた。
湖を見下ろす丘の上にあるパークゴルフ場に、まずい落語のオチのようにそいつは立っていた。
え、わからない? 写真をよ~くごらんなさい(笑)。
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Comments
すごい、ラドンが出てきた。
懐かしいです。
Posted by: スコップ | October 31, 2007 at 10:54
>スコップさん
ゴジラ、ラドンといいますと、すぐに思い出すのは銭湯です。
昔は銭湯に映画のポスターが、劇場別にずらりと貼られていましたね。
知らないとはいわせませんよ(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | October 31, 2007 at 22:46
確か、映画のラドンには、九州筑豊炭鉱の映像が出てきて、坑道から出てきた巨大な虫を餌にしていた。最後は阿蘇山の火口に落ちて映画が終わったと記憶しています。
映画のゴジラシリーズでは、モスラが好きでしたよ。
銭湯のポスターほしかったけれど、「映画終わったらちょうだい」とはいえなかった記憶あります。
Posted by: スコップ | November 01, 2007 at 10:22
>地球の気候が一変すればそれも海の藻屑
その通り!私もよくそんなこと考えます。
嫌ことなんかあったときにとか。
後、宇宙の事考えます。
Posted by: 白樺台 | November 02, 2007 at 09:28
>スコップさん
坑道から出てきた巨大な虫というのは、たぶんモスラの幼虫でしょう(笑)。
>白樺台さん
いずれ地球も太陽が膨張すれば消滅し、さらにすごいことには、われわれの銀河系とアンドロメダ銀河は衝突するそうです。
想像するだけでワクワクしますね(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | November 02, 2007 at 20:47