Daily Oregraph: 2007-04-18
だんだん芋焼酎が脇役に回りつつあるこのシリーズだが、飲む前に撮るという姿勢は崩したくない。
撮ったら飲むのはもちろん(笑)。天地神明は前回の天使のはしごとは大ちがいで、まことに重厚な味わいの焼酎である。
さて今日のLPレコード(LPは Long Play の略なのだが、もう若者には通じないだろう)は、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」。ピエール・モントゥーの指揮である。
記憶ちがいでなければ、このパン屋さんみたいな風貌のおじさんこそ、ストラヴィンスキーの「春の祭典」を初演したお方なのである。「春の祭典」はだんだんトゲトゲしい演奏が主流になり、いまモントゥー盤を聴くと物足りなさを感じる方もおいでかと思う。
しかしモントゥーの演奏には、写真でいうところの空気感があるのだ。シャープネスをたっぷりかけて、輪郭がハッキリクッキリになったはいいが、遠近感もなにもあったものでなく、すっかりひらべったくなってしまったデジカメ写真とは正反対の雰囲気をご想像いただきたい。あるいは上等の真空管アンプの音といってもいいだろう。
モントゥーの「ダフニスとクロエ」をほめる批評家が多いかどうかは、ぼくも知らない。しかしいいものはいいのだから、まあ黙って聴いてみなはれ、というしかないのだ。
まるで深い森の中をさまよっているかのような気分を味わえることだろう。
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